● ゼーベック熱発電とは?
1821年にドイツの物理学者トーマス・ゼーベックが発見した、接続した異種金属に温度差を与えると発電するという原理にもとづいた発電システムです。ソ連の科学者ヨッフェによって実用レベルにまで高められ、東西冷戦時代には軍事や宇宙の分野で活用されました。
近年環境問題への関心が高まる中、効率の良い素材の開発が進められているとともに、さまざまな分野での実用化が検討されています。自動車の排気ガス、温泉、焼却設備などの廃熱の活用や、産業用の炉や機械、電子機器などへの組み込みなどが期待されます。
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トーマス・ヨハン・ゼーベック (Thomas Johann Seebeck 1770〜1831) |
● 当社のゼーベックユニット |
熱関連部品の専門メーカーである当社は、発電素子を組み込んだ便利なユニットを製造・販売しています。ビスマス−テルルを中心とした高信頼性のモジュールにヒートシンク、断熱材、受熱板等を組み合わせ、熱源に取り付けて逆面を冷却すればすぐ発電します。
固体、液体、気体それぞれの熱源に対応した8種類の標準品の他、新たに100Wユニットも発売しました。また用途に適した特注にも対応でき、素子の指定も可能です。それらを使用して、容易に発電実験を行ったり、システムとして実用化することも可能です。 |
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※2Wから50W迄8種類の標準品もございます。
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● 熱源の取り方 |

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● ゼーベック実験システム |
簡単にゼーベック発電の実験が行えるように実験システムを御用意しました。8種類の標準品の他、用途に適したシステムを御提案します。ヒーターや冷却水循環装置等を使用して温度差を確保し、発電を行います。インバータでACに変換したり(A)、バッテリーに充電することができ(B)、また電子負荷装置を接続すれば、正確な発電量の測定が可能です(C)。 |

※2Wから50W迄8種類のシステムもございます。
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● ゼーベック発電の利用 |
工場内、建物内、交通車両、自然界等に様々な熱源があります。それらを使って発電が行えます。発電した電力はインバータでACに変換したり、バッテリーに貯めたりすることもできます。電気のない場所や災害時、或いは機械設備や車両の省エネ等に役立ちます。 |

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● ゼーベック発電の事例 |
過去に使用された例: |
ランプラジオ(ソビエトの農村)、焚き火無線(ソビエト軍)、宇宙船の電源(アメリカのボイジャー) |
研究が進められている例: |
自動車の廃熱利用、ごみ焼却施設、温泉発電 |
企業や官庁で取組んでいる例: |
電気炉等の産業用機械、工場内廃液・排ガス、建物内の熱利用、災害時の利用、電気のない地域での利用、環境アピール |
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その他にもさまざまな用途が考えられます。地球環境のため、皆様の新しいアイデアが期待されます。
※ 実用化にあたってのシステムの設計・製作も承っております。 |
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