ゲーム名 : ファイナルファンタジー8
メーカー : スクウェア
ジャンル : RPG
10点満点中 : 6点 (★★★★★★☆☆☆☆)

〜コメント〜

FF史上最も批判が立った作品。
自分も批判的な立場です。何故そんなに批判があったのか、その理由はバランス(特に戦闘)が むちゃくちゃでストーリーが幼稚で思わず首をかしげたくなるようなお話でしたから。

一番の問題の戦闘ですが、8はレベルが上がろうとも、ステータスはほとんど上がりません。敵はレベルに 応じて強くなっていきます。それではどうやって敵に対抗するのか?それは「ジャンクション」と 「ガーディアンフォース」(GF)を使う事です。
「ガーディアンフォース」とは召還獣の事です。GFは主人公たちと同じくレベルが上がり、特技を覚えそれ を活用して冒険を有利に進めていく事が出来ます。 今作の召還獣は非常に大きなウエイトを占めていて、序盤ではGFの力を借りないと戦闘に勝てません。

ジャンクションとは「ガーディアンフォース」をキャラクターに装備(?)させると 魔法をステータスに付けステータスを上げる事ができる事で、例えば力に「ファイア」をつけると 力があがります。個数が上がると攻撃力も上がり、上位魔法になるとさらに攻撃力が上がります。ステータ スと魔法には相性があり、「ケアル」は体力やHPにつけたほうがいいといことです。
魔法は覚えるのではなく、道具に近い立場となってます。魔法は戦闘中に敵から「ドロー」と言う魔法を奪 うコマンドで魔法を得たり、ダンジョンで拾えたりお店でも買えます。そして「ガーディアンフォース」の 能力を使って作り出すことも出来ます。

では今まで言った事の何が問題なのが、ジャンクションやドローはステータスを自分で変えられる面白さが ありますが、本来の目的で使うはずの魔法の存在意味を薄めてしまっています。 レベル制度はレベルが上がれば敵も強くなり、レベルが上がれば上がるほど不利になるというRPGにおける 経験値を溜めて強くなる楽しみを無視したなんとも困ったシステムになってしまいました。レベルを上げて もほとんど意味無いことを知らずに遊んでいると後半とても苦労します。ええ、苦労しま す!
GFは召還時間がどれも長いので非常に戦闘がだるくなります。特に序盤はGFが主戦力なので戦闘が嫌になっ てきますよ。スキップ機能ぐらいつけてほしかったです。

批判の原因はこれだけではありません。キャラクターが美形揃いでどうも狙っているな、といった印象が強 く、さらに主人公は暗くて後ろ向きというどうもぱっとしない性格で馴染みずらく感情移入し辛い。 登場キャラは年齢に相応しくない言動をするキャラが多く容姿とのギャップに違和感を覚えました。
始めは学園モノなのに急に世界を救うといった一変するストーリーもどうかと思います。それに今回のストー リーはどうも不可解な印象が強く、実はみんな孤児で孤児園で一緒だったのにそのことを忘れてしまってい て(GFを使用すると記憶があやふやになるといった設定があるけど説得力が薄い。)、そして孤児園のママ先 生が当面の敵になる魔女。唐突すぎます。唖然とします。なんとも幼稚っぽいストーリーです。遊んでいる 人を突き放して進んでいくストーリーです。制作側の自己主張が強すぎてユーザーのニーズとはかけ離れて しまっています。

マイナスばかりが目立つ8ですが、もう一人の主人公「ラグナ」の視点の話は面白いのが救いかなぁ。こっち メインだと面白かったかもしれないのに。
そうそう、終盤でなんとFF5の敵ながらユニークで憎めないライバルキャラのギルガメッシュが出てきたのに ビックリしました。これは良い意味で意表を突かれました。

ゲームを遊ぶ上での基礎部分や音楽などは良いので腐ってもFF。しかしこれがFFと言う名でなければ300万も 売れないだろうし、雑誌などでも評価は下がっていたでしょう。日本で1、2を争うゲームであるFFとしては 許しがたいシリーズ中最低の出来だと思います。
FFは4からプレイヤーはあくまで主人公たちの動向は見守る他人に過ぎない傾向でしたが次世代機になってか ら更にその傾向が強まり、まるでゲームではなく、アニメ、映画を見ているような気がして腑に落ちません。 プレイヤーも冒険に参加させてくれるFFを出して欲しいものです。


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