ゲーム名 : サイコブレイク2
メーカー : Tango Gameworks/ベセスダ・ソフトワークス
ジャンル : サバイバルホラー
備考 : 特になし
10点満点中 : 7点 (★★★★★★★☆☆☆)
一言 : ホラー要素は薄まりましたがシステム的には進化

〜コメント〜

※サバイバルモードでクリア済

前作同様セバスチャンが主人公で、ストーリーも前作から3年後の話となります。
今作もサバイバルホラーではあるものの、前作の様な不可解さや不気味さ、おぞましさといった生理的嫌悪感が弱まり、ホラー表現がマイルドになっています。
ストーリーは前作とは打って変わって家族愛を前面に押し出したSF洋画的な演出や物語となっていて、良く言えば分かりやすく、悪い言えば何処かで見たような安直さ。そしてご都合主事。 実は生きていた妻 (これは前作で匂わせていましたが) 、実は生きていた娘はSTEMの核の適合者で、火災による悲劇も娘をさらう為、更には前作の悪夢も全部仕組まれていた、 そうしてセバスチャン一家が話の中心になっていく筋書きは前作経験者には凄く違和感がありました。
また前作本編ではさっぱり語られなかった社会を牛耳る秘密結社メビウスなる組織が今回は最初から堂々登場し、懲りずに改良STEMで精神世界を作り上げ内部の問題児のせいでまたも暴走となりますが…。 監視もバッチリなはずの、秘密裏に世界を牛耳るほどの絶対的な組織がこう易々と裏切り者やサイコパスを招き入れ好き勝手され、 こんな不確定だらけのSTEMと一蓮托生のチップを全組織員に埋め混みリスクが大きすぎる大規模実験を行うとか、ちょっとこの絶対的な組織どうなってるのと呆れてしまいます。 この時点でホラー的なメッキがぽろぽろ落ち始めてきますが、直接対峙する敵も頭を抱えたくなる連中ばかりです。 前半のボスに当たるサイコパス野郎は悪趣味な自称芸術家として個性を出すつもりがベタ過ぎて滑ってますし、 後半の乗っ取り教祖様も前作の不気味な世界観を演出してくれますが他人の弱みに付け込む口八丁のペテン師と早めに看破できるのでこちらもそこまで怖くは有りませんし、盛り上げておいて直接対決が無くイベントで退場してしまう始末。 そしてラスボスは自己犠牲と母性の暴走という悲劇性を出していますが、そんなお涙頂戴を見せられてもこれホラー作品だよね?と、正直白けてしまいます。
味方の脇役もセバスチャン一家の為にあっさり犠牲になってしまうなど、とにかく人物の扱いから演出全てが安っぽい!
前作の反省から分かりやすい物語にするのも良いですが、ここまで陳腐にするなら前作の掴み所のない不透明さの方がまだ良いです。

ゲームシステムとしては基本操作を始め、グリーンジェルでの強化、マッチや罠は廃止されましたが倒れた敵への追い討ちにボウガンや今作からそれ以外の弾薬もクラフと作れるようになったり、武器やスニーキングでの戦い方等前作に近い感覚で遊べます。 一方でマップはオープンワールド風に大変貌を遂げており、フォールアウトやスカイリム等と比べれば行動範囲が限定され自由度も余り高くは有りませんが、 それでもチャプター3以降ではそこそこ探索範囲が広く、敵に見つからない様ドキドキしながら探索するのは前作にはない魅力です。
難易度は同じサバイバルモードでも前作の様な即死ギミック満載の理不尽な一撃死は一部限定的な場面に抑えられ、弾薬の素材も割と多めに拾えるのできちんとスニーキングしていればそうそう死ぬこともなく、かなり遊び易くなっています。 サバイバルホラーとしては難易度の低下でスリルが下がってしまうとも捉えられますが、個人的には面白いと感じたのでこれはこれでありですね。

ホラー要素、特に前作の様な得体のしれない不気味さやパニックホラー的な部分に魅力を感じていた人には期待外れでしょうが、 グラフィックもシステム的にも正当進化していますし、探索と戦闘で楽しめた時間が長かったのでゲームとしては前作より完成度の高い作品だと判断しこの評価に落ち着きました。
軽いサバイバルホラーゲームが遊びたい人や、前作でスニーキングや戦闘が楽しかった人にはお薦めできるかと思いますよ。

 

…ところで前半のボスの自己中自称芸術家は、前作の遊び手への配慮を怠った一方的な難易度の捉え方を戒めとして自虐的に表現した存在なのでしょうかね? 個人的にそんな風に思えてしまいました。


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