所謂「ソウルシリーズ」の流れを汲む作品でゴシックホラー的な世界観が特徴の本作ですが、
実の所私はこのシリーズをプレイしたことはありません。
と言うのも元々高難易度のアクション系が苦手でそういった作品を避けてきていましたが、
2018年3月にフリープレイのタイトルとしてPS Plus加入者に無料配信されていると知り、
MHWに飽きてきていた事、MHWの掲示版でもこの作品は凄いと噂に上がっていた事で興味を持ちまして、何より無料だからとダウンロードしてみましたが…。
噂通りとにかく難しく怖い、と言うか不気味過ぎますね。そして不親切。
冒頭からいきなり悪趣味な医療施設に放り込まれ、オロオロしながら先に進むと不気味な獣の敵がいてなすすべなく倒され、
これまた訳の分からぬ場所に転送され、元に場所に戻るもまた倒される。
ダウンロード版なので手元に説明書がなくチュートリアルも一切ない中、何度か敵に倒されてどうしたものかと拠点となる場所の周りのを探索してやっと武器が貰える事を知り何とか最初の敵を倒すことが出来ましたが、
ここまで来るのにストーリーから操作に到るまで説明らしい説明が全くなく、不親切なゲームだなと少し呆れてしまいました。
まあホラーゲームによくある、あえて不親切にすることで恐怖を盛り立てるタイプだと割り切ってゲームを進めていきますが、
それにしても序盤からとにかく死にまくります。敵は数の暴力で全力で殺しにかかってきます。
何度も倒されながら一対多数の状況は極力避ける、敵をおびき寄せる、逃げる、基本的な事を死をもって学んでいきます。
私はバイオハザード等でホラー系の「死に覚えゲー」に多少耐性が付いているので挫けることなく進められましたが、
普段高難易度のゲームを遊ばない人はこの何度も何度も一方的に倒され続ける事に耐えられるのかは疑問に残ります。
おそらく序盤で脱落する人も少なくないと思いますが、このゲームはこういうゲームだから序盤で躓くような人はお断り、とあえて篩に掛けてきていますね。
ゲームには色々なジャンルやスタイルが有り、難しいゲームもあって良いと思います。
ですが最初からプレイヤーを篩に掛けて蹴落としてくるようなスタイルの作品は正直感心しません。
何度死んでも折れずに先に進み、やっとこさ武器の強化やレベルアップ出来る様になり、探索の幅も広まって一気にゲームが面白くなるのに
その面白さをあえて放棄させるような、作品をより多くの人に遊んでもらおうとする努力を自ら放棄しているように見受けられるからです。
どういう戦法が取れるのか、パリイとは何なのか、どうすればレベルアップできるのか、もっと分かりやすく協力NPCの存在を知らせるとか、
独特の作風を強調するのも分かりますが、難易度選択ができないなら最低限こういったチュートリアル的なものは用意すべきでしょう。
シリーズ経験者や高難易度のゲームが得意な人はチュートリアルを飛ばせるようにすればよい訳ですし…。本当にそこが勿体ないと思います。
不親切さにはいささか憤りを覚える本作ではありますが、かつて衝撃を受けたかの「スカイリム」とはまた違った探索する楽しさ、そして本作の至る所にある油断できない緊張感、不気味さの中にある奇妙な魅力、好奇心を掻き立てる世界観、これは本物です、本当に面白い!
何度も理不尽に蹂躙され時には怒りのあまり声が出てしまったり、またある時には「もうやってられない!」と思わずコントローラを投げつけたくなる衝動にかられましたが、それでも再開し理不尽に挑み続けました。
勝てないならばとパリイの練習をし、それでもだめなら地味な血の意志稼ぎに勤しみレベルアップして物理で殴り難所を突破して行きました。
そうこうしているうちにゲームも終盤に差し掛かり、もう終わりなのか…もっと探索したい、もうすぐ終わるのは勿体ない、その思いから気が付けば有料追加DLCも購入し、
これまで以上の難易度にやや閉口しつつもめげずに進め、そしてレビュー執筆同日に追加DLCのムカつくくらい強かった漁村のボスを倒し、その勢いで一気に本編もクリアしました。
そんなこんなでドハマりした訳ですが、クリアしてエンディング(月の魔物討伐)を見て呆気にとられました。
いや意味わからんて!こりゃなんじゃらほい!?
道中、バイオハザードの様な日記や置手紙、登場人物からの会話で薄らとストーリーが見えてきますが結局最後まではっきりとした物語が見えてきませんでした。
難解…というよりは意図的にはぐらかしていますが、ネットでストーリーを調べてみたら「プレイヤー各自で考察して下さいネ」、ってそりゃないですよ!
どうやらソウルシリーズは毎回曖昧なストーリーでプレイヤー各自で補完するのが恒例だそうですが正直納得できません。
他のエンディングも調べてみても結局不可解なまま。冒頭で主人公に輸血した老人はだれ?(ゲールマン?) ヨセフカはいつ入れ替わった?上位者って何者?
何で突然月から襲来してくるの?どうも上位者と月の魔物は敵対しているそうだけど何で対立してるの?
これだけ苦労してきてどのルートも結局バッドエンド?(開放エンドでも本当に獣狩りの悪夢から開放されたのか分かりかねますので)、
そもそも出てくる人から組織まで、どれもこれも難解すぎやしませんか?
ゲームの高難易度によるプレイヤーの突き放し方は無理やり納得しましたが、ストーリーの見せ方には不満が残ります。
不気味な世界観を優先するにしても正直もう少し分かりやすく伝えてほしかったです。
ちなみに聖杯ダンジョンについては、聖杯は全て入手しましたが毎回地形が変わると言っても似たり寄ったりの構造で
似たり寄ったりの陰鬱な閉鎖された空間ばかりなので味気なく、最初から飽き気味でした。
装備強化の素材の為にと言い聞かせましたが、三つ目の聖杯のダンジョンを作る時に必要素材が無く、
それを手に入れるにはまた前の聖杯ダンジョンで集めないといけないと知って非常に面倒になり、やる気が全くなくなり以後放置です。
正直聖杯ダンジョンだけは面白さがちっとも理解できませんでしたが、本編進行の上で別にやらなくても問題ないのが救いでしたね。
憤りも含めクリアするまでの間、これほど濃密で充実した時間を過せたゲームは久方ぶりでした。
本作はアクションRPGとして傑作と言っても過言ではないでしょう。フリープレイでなく購入していても評価は変わらないと思います。
とは言え、初心者への配慮の欠如、全体的な難易度の高さ、複雑怪奇でブン投げ過ぎなストーリー、ユーザビリティの意地悪さが人によって評価の分かれ目になるかもしれません。ホラーやアクションが苦手な方はご注意を。
あぁ、本当に良いゲームなんだけどなぁ…。ワザとこんな不親切にしていると思うと素直に評価できませんて。
(個人的にどことなくバイオハザード4に似ている気がしますので、バイオハザード4が楽しめた人でより難しい内容でも全然OKって人には向いているのかも?)