前作のネットワークモードを遊べた人への追加ファイル的存在。
一応オフラインでも遊べますが、同シリーズはオン専用ゲームと考えてください。ブロードバンド環境が
無い人は買うこと自体が間違い。あとHDDも推奨。前作でそれが分っているはずなのに、それにもかかわ
らず、もしくはそうとも知らずか巷では相変わらずオフのみでクソゲーの烙印を押されている不憫な作品。
オンオフ以外で問題だったハードディスクが無いとロードが10秒以上掛かるのが改善されていない点で批評
されるのは仕方がないと思いますが、オンライン向けゲームにオフのみで批判するのは筋違いでしょう。
あえて言いますが、オン向けとは知らなかった人は事前に下調べをしないあなたが悪い。バイオブランドな
のに何故オン向けにしたのかと思う人、アウトブレイクシリーズは外伝的扱いですし、そもそも最初はオン
専用として開発されていたのです。どうしても従来通りのバイオを遊びたい人はゲームキューブを買って遊
びましょう。
売上のためとは言え中途半端にオフモードを付けた為、その結果バイオブランドを失墜させ、本家シリーズ
にまで影響する可能性まで出てきます。アウトブレイクシリーズはもう一作ぐらい出そうな予感がしますが、
もし出るならもうオン専用にするべきでしょう。言い方は悪いのですが、隔離してしまえば本家シリーズに
影響はしなくなりますから。
オン専用だと売上が落ちるのでKDDIとは別に課金し、課金に対する不満は定期的い新しいステージをHDDにダ
ウンロードできるようにするなどして対応すれば良いんじゃないでしょうか。
さて、オンオフ問題はこれ位にしてそろそろ本題に移ります。
今作は前作同様時間軸はバイオ2前後のラクーンシティ内での出来事。ステージは動物園、地下鉄、廃病院、
2の序盤の舞台となったラクーン市警、アンブレラ施設の計5つ。
しかし各ステージ共前作より工夫が目立たなく面白味に欠けているように感じました。例えば最初のシナリ
オ「咆哮」は動物園が舞台。前作の最初のシナリオ「発生」は物語の導入時にピッタリの内容で、ルートが
分りやすかったのに対し、「咆哮」はいきなりマップが広い上あちこち行き来しないといけない。また序盤
に少々ゾンビが出てきますが、後の敵はウイルスに汚染された動物達だけ。高難易度で、さらに内容が単な
るパニック系洋画と化し、導入部のシナリオとしても、そしてバイオハザードとしても不自然すぎます。
「死守」では2のラクーン市警が舞台ですが、警察署内は2では行けた部屋も「死守」では行けない場所が多
く、ガッカリ感が強くて不満でした。もう少しサービスしてくれてもよいのでは。
そして最終シナリオについてですが、前作の「決意」のはルートが巧に設定されていて、各個人が分散して
行動するも合流して複数で進むも、どちらでも楽しめた自由度の高さに対し、今作の「突破」は最初施設内
を行き来するも、基本は先へ先へと進み、前には戻れない。ちょっとした程度はあるものの大きな分岐路が
少なく、あったとしても後半に集中している。その為かこのシナリオでは団体行動になりがちで、自由が利
きにくく、ちょっとした冒険がしにくい。
ちなみにオマケでボスとの連戦モードなどがありますが、個人的にはそんなオマケよりステージの数を増や
して欲しかった。
総合的に難易度が前作より難しくなっているので最初は長持ちするかなと思っていましたが、操作性をはじ
め、やってる事は前作と同じなので正直すぐ解けるようになります。ハードモード以降で遊べばシビアな難
易度なのでそれなりに楽しめますが、純粋に楽しめる期間は発売日から一週間以内、飽きるまではもって1ヵ
月といった所でしょうか。
前作と比べ不満点が目立った今作ですが、キャラのバランスが改善されたのは良かったです。特にジョージ
は錠剤を離れた場所から味方に当てることができるカプセルシューター持参の為、サポート役としての役割
を果たせるようになり、お荷物キャラと言う汚名を返上できたと思います。
他良かったなと思う点では、前作同様音楽の音色がゲームの雰囲気と合っている名曲が多い事かな。
前作と比べるとやや見劣りしがちですが、前作のネットワークモードを楽しめた人には満足のいく出来です。
賞味期限が短いゲームですので、迷っている人はネットワークモードの接続人数が多い内に買って遊んだほ
うが良いと思いますよ。