トップページへ戻る
心を打つ、美しい日本語のトップページへ戻る

 春は花 夏ほととぎす 秋は月
 
 冬雪さえて すずしかりけり



  出典 : 傘松道詠集


  作者 : 道元
  

  意訳 :
   春は桜の花、夏のほとどきす、秋の月、冬は雪が
   つめたく冴えて四季はおのずとめぐる。思えばなんと
   すがすがしいことか。


  解説 :
   1247年(宝治元年)鎌倉で北条時頼(同夫人とも)の
   求めで詠んだとされる題詠十首の内。題の「本来面目」に
   即すると、本来備わる真実のすがたを説く禅の思想の
   暗喩になる。「すずし」は精神が快く清らかなさま。四季の
   景物を列挙して、推移する自然のさまを観想すれば清く
   すみきった境地が得られることをいう。自然と人間のありの
   ままのすがたを示唆する歌で、日本ならではの四季を
   歌い上げた名歌である。