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 うれしやと 二度(ふたたび)さめて
 
 ひとねむり 浮世の夢は 暁の空
  


  作者 : 徳川家康(江戸幕府初代将軍)
  

  意訳 :
   うれしいかな、最後かと目を閉じたが、また目が
   覚めた。この世で見る夢は夜明けの暁の空のようだ。
   さて、もう一眠りするとしようか。



  解説 :
   徳川家康の辞世の句。織田信長や豊臣秀吉
   死に臨んでの言葉に比べ、知名度は低いが、彼らの
   言葉に勝るとも劣らない辞世の句である。信長、秀吉
   家康の性格を表すものとして鳴かぬなら…に始まる
   ホトトギスの句が有名であるが、死に臨んでの言葉も
   彼らの人生や生き様がよく表れていて興味深い。思いを
   残して死んだ信長や秀吉に対して、家康の辞世には
   すべてをやり尽くしたという晴れ晴れとした清々しさや
   明るさが感じられるのが面白い。三人が三人とも死に
   臨んで夢を詠んでいるが、彼ら三人にとっての夢=天下?
   とは一体どのようなものであったのだろうか?