善人なおもて往生をとぐ、
 
 いわんや悪人をや



  出典 : 歎異抄


  作者 : 親鸞

  
  意訳 :
   善人はそれをもって極楽に往生できるという。
   ましてや自分が悪人と自覚して、阿弥陀仏に
   すがろうとする者が往生できないはずはない。


  解説 :
   浄土真宗の開祖親鸞の言葉として最もよく知られて
   いるこの言葉は、親鸞の死後、弟子の唯円がその言行
   をまとめた歎異抄にある言葉で、これを悪人正機説
   という。直訳すれば「善人ですら極楽往生できる。
   ましてや悪人ができぬはずがない」という意味で、一見
   すると「善人」と「悪人」が逆になっているのではないかと
   思えるが、これこそが浄土宗の真髄を伝えているもので
   あることは間違いない。ちなみに最近、この言葉は親鸞の
   言葉ではなく法然の言葉であるという学説が有力視
   されているという。このことは「口伝抄」「法然上人伝記」
   が裏付けているが、要するに「歎異抄」の記述も法然の
   言葉を親鸞が伝えたという意味だとの解釈である。


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