私は実家から海が見える程、海に近い所に住んでいました。
思えば小さい時は毎日海で遊んでいました。夏の暑い日などには
家から海水パンツを穿いて、バスタオル一つを持って海に泳ぎに
行ったものです。私は海が好きで、夜にちょっと海まで散歩に
行くということもよくありました。今、考えると夜に外出など
絶対にダメだ!というような頑固なオヤジだったわりには、海に
散歩っていうと不思議と何も言わなかったな。夜の海の何とも
言えないあの雰囲気は海の近くに住んでいる人しかわからない
だろうなぁ。そして嫌なことがあった時もよく海に行きました。
その後大学に入って「横須賀出身」だと話をすると、うんざり
するくらい「じゅあ家から海が見えるの?」
「毎日海見てるんだ!?」ってよく聞かれたものです。私は
何でそんな当たり前のことを聞くんだろ?ってずっと不思議に
思っていましたが、転勤で仙台に住むことになり、横須賀を
離れた今になってようやくその理由が分かりました。
「四方を海に囲まれた日本」
「国境はすべて海で陸続きではない日本」
と言えども実は海の近くに住んでいる人はほんの一部しか
いないんだ!ってことに気付きました。まぁ〜横須賀に
住んでいる人でも良く考えてみると、私のように本当に
海の近くに住んでいる人はほんの一握りです。ちなみに
今住んでいる仙台はとてもいい所ですが、海がないのだけが
物足りない所なんだよなぁ〜ってずっと思っていました。
ところが、あとで気付いたことですが、実は仙台にも海は
あったのです。仙台港という港もあります。しかし町からは
遠く、いわゆる郊外に海があります。やはり私にとって海とは
家からすぐ近くで歩いていける所じゃないと物足りません。
事実、海が市内にある仙台に住んでいてもこう思うくらいです。
内陸に住んでいる人にとって海とは有無を言わさず一定の憧れを
抱くものなんだなぁ〜と今になってようやく理解した次第です。
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