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もうどれだけ昔のことでしょうか?



多分それは私が小学生低学年くらいの頃の話しだったと思います。



当時はまだ
「埋め立て」が行われる前だったので、信号を一つ



渡ると、そこには
「安浦港」という港があり「海」がありました。



当時、海が大好きで安浦港の堤防で釣りをしている人達を



見に行くのが好きだった私は、ある日、釣りをしていた人から



「ベラ」という「ウロコが虹色に輝くとってもきれいな魚



(2、3匹だったかなぁ〜?)」
をもらいました。



もう嬉しくってしょうがなかった私は、その日は父に



「どうやって飼えばいいの?」「エサはどうすればいいの?」



って、いつまでも聞いていたような気がします。そして父から



「海の水はプランクトンとか魚の栄養になるものが一杯あるから



エサなんかあげなくても海の水を毎日汲んできて取り替えれば



それだけで大丈夫だよ」って言われた私は
「次の日から海に



行って海水を汲んでくるのが毎日の日課」
となり、ベラは



発泡スチロールに入れて飼うことになりました。



しかし…。子供というのは身勝手なもので、あれだけ



カワイがろうと思っていたにも関わらず、
すぐに「海まで海水を



汲みに行く」のが面倒臭くなりました。
そして初めのうちは毎日の



ように海水を汲んできて水の交換をしていたのに、そのうちに



「2日に1回」、「3日に1回」、「一週間に1回」、



「10日に1回」と徐々に海に海水を汲みに行くペースが



落ちてきました。いつの間にかに私は「ベラ」に興味がなくなり、



飽きてしまっていたんだろうと思います。
そしていつしか母に



怒られなければ海に行かないというような状態となってしまい…。




そんなことをもう何度繰り返したでしょうか?その後、ベラを



飼い始めてからおそらく
「最長期間」水を換えなかったある日、



私は母親にこっ酷く怒られました。「ホントにお前は薄情だね!



お前だってこんなに長くご飯を食べられなかったらイヤでしょ。



お前はベラが可哀想だとは思わないの!!!」
そう言われた私は



渋々海に行って海水を汲んできて、発泡スチロールの水を久しぶりに



換えてあげました。
久しぶりに新鮮な海水に入れ替えてもらった



その時のベラの喜びようといったら尋常じゃなかったです。



それまでは死んだように動かなかったベラが「ちっちゃな」



発泡スチロールの中で
「いつまでも、いつまでも」



うれしそうに飛び跳ねていたのを
今でもよく覚えています。



そして僕は思いました。「あぁ〜こんなに喜んでくれるなら、



これからは毎日海まで行って海水を換えてあげよう!」
って。



本当に、本当にそう思いました。










しかし・・・。











翌日の朝、ベラは発泡スチロールから遠く離れた所で



息絶えて死んでいました…。




おそらく飛び跳ねた時に発泡スチロールから飛び出てしまった



んだと思います。
ベラは発泡スチロールから2、3メートルも



離れた所
で死んでいました。きっと必死で発泡スチロールに



戻ろうと最後まで「もがき苦しんだ」ということはすぐに



わかりました…。




なぜならそれを物語るかのように私がベラの死体を見た時には、



発泡スチロールから飛び出たベラが撒き散らしたと思われる



海水が散乱していた
からです。その時、私は激しく後悔しました。



私が毎日、面倒臭がらずに海まで行って海水さえ入れ替えていれば



ベラが死ぬことはなかったはずだ!って!




しかしどんなに自分を責めたところでベラが生き返ることは



ありませんでした。
実は、そのベラは一番頑張って長生きをして、



生き残ってくれていた、最後の1匹でした。



もうどうすることもできませんでした…。



そして、私はその時に一つの誓いを立てました。



「こんなにいい加減な俺にはペットを飼う資格はない!」



「もう二度とペットを飼育することは絶対にしない!」
と!



あれから、もう20数年が経ちますが、今でも私は
「ふと」



あの時のことを思い出し
「当時はまだ埋め立てが行われる前で、



たった一つ信号を渡るだけで、そこには海があったのに、



何でそんな簡単なことが出来なかったんだろう?」
って



思い返すことがあります。



僕はいつか死ぬことになって、あの世に行くことになったら、



会いに行きたいと思っている人はたくさんいますが、
まずは



「それよりも何よりも」真っ先にあの「ベラ」を探して



「あの時はホントにごめんなさい」と謝りたいなぁ〜と



思っています。

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今でもときどき思い出す…。
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