百四丈滝にアタックする具体的な計画と実際の行程
 
いよいよ2016年のシルバーウィークで百四丈滝にアタックをすることに
なった。(この計画自体は2015年の時点で来年は百四丈滝に必ず行くと
決まっていたものであるのだが…)
 
具体的には各々が9月17日(土)〜9月25日(日)までの間の休みを取り、
その中で天気のいい日を狙って滝壺アタックをするというものである。
 
当初は9月17日を移動日として9月18日〜9月20日の3日間で滝壺
アタックをする計画だった。
 
ところが台風16号が日本に接近してることなどから9月17日〜25日は
週間天気を見ても軒並み雨模様の様子…。
 
それでもまだ後半の方がよさそうなので一時は9月21日〜23日の予定に
変更しようということになった。
 
ここからは毎日週間天気予報とにらめっこをする日々が続いた。毎日
日替りで週間天気予報がコロコロと変わっていく…。
 
二転三転したが、週の前半は何とか天気が持ちそうだったので当初の
予定通り18日〜20日の日程で百四丈滝にアタックすることと
なった。ところが…。
 
『9月17日夜』

 

待ち合わせ場所は「道の駅瀬女」17日の夜、22時過ぎに滝壺
アタックする3人が集合して作戦会議を開いた。

しかしながら翌日(18日)の天気は大荒れの模様。この状態で登山を
するのはあり得ないだろうということで一旦解散して、翌日は各々
自由行動とすることとし、19日にアタックを開始することとした。
 
『9月18日』

 

明けて18日。各々が思い思いに自由行動をしたが、気になるのは
山の天気。実はこの日の夜に再度「道の駅瀬女」に集合する
予定だったが、19日以降の天気も大荒れの模様だった。

そこで19日にアタック開始をするのは早々に諦め、18日の
夜は金沢市内で飲もうということになった。

どうやら台風16号は20日に中部地方を通過する感じだった。が、21日
以降も台風一過の晴天とはならず、悪天候が続く予報だったのだが、
天気が好転することに一縷の望みを掛けて21日〜23日の予定で
百四丈滝にアタックすることになった。とはいうものの頭の片隅では
最悪の事態(アタック中止)が何度も頭をよぎったのも事実である。
 
『9月19日〜20日』

 

各々、自由行動。
 
『9月20日夜』

 

自由行動をしていても四六時中天気のことが気になっていた。結果、
どうやら21日は晴れとなるようで登山指数も終日『A』だった。
22日の天気も何とか持ちそうな天気だった。「よし!とにかく
明日の天気は大丈夫そうだから、明日登ろう」ということになった。

私と森本さんは早々に「道の駅瀬女」に着いたが、もう一人の阿部ちゃん
到着までにはまだ時間が掛かりそうな感じだった。ちなみに当初の予定では
桧新宮参道から加賀禅定道を進むことを予定していたが、ゴンドラリフトの
山頂駅付近まで車で登り、加賀新道から加賀禅定道に進むコースを行けば
大幅にショートカットできるのではないか?という話になり、森本さん
事前に本当に山頂の駅付近まで車で登って行くことができるのかを
阿部ちゃんを待つ間に偵察をすることにした。結果、途中でゲートがある
わけでもなく、山頂駅付近まで車で行けることが確認できた。これにより
約400mの登りをショートカットすることが可能であることが判明した。

俄然テンションが上がってきた!こうなったら百四丈滝に向かって
アタックするのみである。翌日は朝5時起きとすることとして就寝した。
 
『9月21日』

 

朝5時に起床。5時55分に『断固たる決意』を持って加賀新道の入口より
アタック開始。加賀新道と加賀禅定道の分岐で森本さん阿部ちゃんは分岐
から少し戻って水を汲みに行くこととし、その時点でまだ十分な水を持って
いた私は水の補給はせずにそのまま進むことにした。10時27分に
奥長倉の避難小屋に到着。私的には十分な余力があり今日の内にこのまま
滝壺まで行くつもりだった。

その後、11時30分に森本さん到着、続いて12時05分に阿部ちゃん
避難小屋に到着した。分岐で二人と別れて先に進んだとはいえ、私は避難
小屋に至るまでに二人に追い付かれるだろうと思っていたのだが、予想に
反して追い付かれることなく避難小屋に着いてしまった。実はテントや
シュラフといった山で泊まるための装備に加え、四泊五日分の食料
(非常食)や3リットル近い水分といったまさに『重荷』を背負った
阿部ちゃんがその重さに完全にヤられてしまったのだ。(予想に反して
といえばこの日は晴れのはずだったのだが、登山道を登っている間、
一度も太陽が出ることはなく終始モヤっていた。それどころか度々
雨にも見舞われた。)

阿部ちゃんのコンディションが思わしくないこと、このまま滝壺まで
行くのは時間的に厳しいこと、仮に滝壺まで行けたとしても悪天候が
予想される中で滝前に泊まるのは危険が伴うことなどから、本日の
滝壺アタックは断念することとなった。

そして避難小屋でダラダラ過ごし19時に就寝することになった。
明日の出発は4時とすることとした。が、ラジオから聞こえてくる
金沢の天気予報は終日雨模様の様子。こんな状態で本当に滝壺
アタックするべきなのだろうか?仮に滝壺まで行けたとしても
モヤっていてロクに滝の姿を拝めないのではないか?

森本さんも「ふと」『本来ならこんな天候で滝壺アタックするなんて
あり得ないよな…』とつぶやく。『このために1週間も休みを取った
のにまさかこんなにも悪天候が続くとは…。森本さん、来年もお願い
します。と、お願いすることになるんでしょうかね…。』
そんな笑うに笑えない冗談を言い合いながらの就寝となった。
 
『9月22日』
 
0時55分に目が覚める。0時57分なぜかスマホの電波がバリ3に
なる。ネットで調べたところ
白山の天気は9時は晴れ、12時は曇り、
15時以降は雨の予防だった。9時に滝前にいれば雨に降られること
なく、百四丈滝と対面できるはず!!!
すぐに森本さん阿部ちゃん
声を掛け出発を1時間早めて3時出発にしようと相談する。

滝壺への降下地点となる『天池』までは2時間くらい掛かるとの予想。
夜明けは5時40分なので、前日に決めた4時出発では天池に
5時40分に着くのは厳しい。
ここはやはり3時出発にしましょう!
何なら今すぐに出てもいい!そんなハイテンションの中、今度こそ
『断固たる決意』を持って3時過ぎにベッドライトを装着して
避難小屋を出発した。


途中、百四丈滝展望台に少しだけ立ち寄った。モヤっている中で
かすかに百四丈滝の姿が見えた!よーし!

そして6時10分に百四丈滝に向かって降下開始!(※滝壺へと至る
道はないので、滝壺に行くためには登山道から沢筋を藪こぎを
しながら約400m降下する必要がある)

そして8時30分に念願の百四丈滝の滝前に出ることができた。
阿部ちゃんは「感動の余り思わず泣いてしまいました」と言い、
3度目の訪問だった森本さんも「うるうる」きたと言っていた。
私は涙こそ出なかったものの滝マニアとして『最終目標』として
いた滝と対面することができ感無量となり胸がいっぱいになった。

ちなみに百四丈滝にアタックするにあたっての当初の予定では
滝前に一泊する予定だったのだが、今回は阿部ちゃん
コンディションや天候を考慮して滝前での一泊は断念。
しかしながら宿泊するための装備一式を避難小屋にデポ
(荷物や装備をため置いておくこと)した阿部ちゃんは
前日がウソのように絶好調だった。

が、至福の滝前での時間は永遠に続くものではない。少なくとも日が
あるうちに登山道まで登り返す必要がある。森本さんに登り返しは
降下の倍の時間をみておけばいいよね?と言われた私は『4時間
みておけば十分でしょ』と答え、森本さんと打合せた結果、12時に
滝壺から登山道を目指して登り返しを始めることとした。阿部ちゃん
日があるうちに展望台まで戻って写真を撮りたいとの意気込みを
見せていた。帰り道は約400mの登り返しとなること、水の補給は
滝前でしかできないので少なくともあと二日分の水の補給を
しなければならなかったが特に問題はないだろう。

ところが…。水の補給をして1時間余り経過したくらいに予想通り雨が
降ってきた。時間が経過すればするほど雨足は強くなる一方だった。
登山道への登り返しは道があるところを登っていくわけではない。

身の丈をはるかに上回る笹藪を藪こぎしながら進む悪路を進む。いや
そもそも「道」はないのだ。雨に濡れた笹藪はすべりやすく、容赦なく
降り続ける雨に体力はみるみるうちに奪われた。そして、さっきまで
あんなに元気だった阿部ちゃんの体力が尽きてしまった…。

さらにルート(沢の分岐)を間違え何度か降下した時と違う沢筋に迷い
混んでしまったことなどから、このままでは日没までに登山道まで
戻れないのではないか?「遭難するのではないか?」と最悪の事態も
頭によぎった。(同行にしたお二人も口には出さなかったものの
やはり遭難の覚悟をしたそうだ。)それでもお互いに励まし合い
ながら何とかギリギリで日没前に登山道に戻ることができた。

「やっぱり百四丈はただでは帰してくれないな…」とつぶやく、
滝チャンプの森本さんの言葉が非常に印象的だった。

しかしながら、登山道に戻ることができたので「ひと安心」という
わけにはいかなかった。バケツを引っくり返したような雨により、
登山道が水路みたいになっていたからだ。が、避難小屋まで帰る
ことが出来なければ遭難凍死をしてしまう。ヘッドライトを
装着し、最後の力を振り絞り、約3時間で避難小屋まで
無事に戻ることができた。
 
『9月23日』
 
下山。無事に帰ってくることができた。
 
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