補足説明―斜度について

●1 平均斜度とその求め方●

図1 スタート地点とゴール地点の標高差を表す直角三角形 Aをスタート地点、Bをゴール地点とした、直角三角形ABCを考えます(図1 左の図)。ABそれぞれの標高を地形図から読みます。AとBの標高差が線BCの長さにあたります。

次に地図上でAB間の直線距離を測ります(図2 下の地図)。その数値が線ACの長さ(水平距離)にあたります。傾斜度は直角三角形ABCでは∠BACの角度にあたります。三角関数を使ってこれを求めます。

直角三角形ABCで∠BACの角度がθの時のタンジェントの値は線BC/線ACです。この場合、標高差(線BCの長さ)とスタート地点とゴール地点間の水平距離(線ACの長さ)がわかったので、逆にタンジェントの値からそれに相当する角度θを求めます。この角度θが傾斜度になります。計算にはエクセルのアークタンジェント関数を使います。

こうした求めた傾斜角度を平均斜度とします。イメージとしては、スタートからゴールへ一直線に登ったと仮定した時の傾斜度です。


●2 実走斜度とその求め方●

図2 地形図上でスタート地点Aとゴール地点Bの直線距離を測る 上の「1 平均斜度とその求め方」の場合、ABを直線で結びましたが、実際の道は斜面を直線的に登ることはありません。実際は起伏があり、曲がりくねった道を斜面を巻きながら登ることになります。

そこで、線ABに実走距離をあてはめた傾斜角度も求めます。この場合の線ABの長さは、実際に登った道を真っ直ぐに伸ばして、直角三角形ABCにあてはめた長さといえます。

これを実走斜度と呼ぶことにします。今度は標高差(線BCの長さ)と実走距離(線ABの長さ)がわかったことになり、線BC/線ABの値からアークサインを用い、この時のサインに相当する角度θを求めます。これが実走斜度となります。


●3 勾配の%標示と斜度●

ちなみに道路標識の勾配は%で標示されていますが、この値と上記で求めた斜度との関係はどうなっているのでしょうか?

勾配標識は1000メートル進むごとに何メートル高さが変るかを標示したものです。たとえば、勾配13%の標識は、1000メートル進むと標高が130メートル変化することを示しています(図3、写真1 下の図と写真)。

参考までに勾配標識の%標示に相当する傾斜度の表(一番下の表)を作りました。単位の「分」は近似値の場合もあります。


図3 勾配13%の坂 写真1 13%の勾配標識

勾配%と傾斜度(近似値の部分もあり)
傾斜度傾斜度傾斜度
5%2度50分10%5度40分15%8度30分
6%3度30分11%6度20分16%9度10分
7%4度00分12%6度50分17%9度40分
8%4度30分13%7度20分18%10度10分
9%5度10分14%8度00分19%10度50分