写真:杉江弘氏(昭和40年10月31日、磐越西線、中山宿にて)




列車が、山路を往く。
床から昇るスチームの熱気が、冷えた手足に心地良い。
ふと山側を覗くと、頭上に、草生した線路が見えてくる。
それは、まだ遥か上のほうに。
列車が進むにつれて、その線路は、駆け足で下りてくる。
寄り添うように、近づいてくる。

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