新宿
平和祈念展示資料館
所在地:新宿区西新宿2−6−1新宿住友ビル31階(都営大江戸線都庁前駅)
HP:http://www.heiwa.go.jp/tenji/
入場料:無料
開館:9:30〜17:30 月曜閉館



平和祈念展示資料館
 


 こちらは新宿の高層ビルの街を見下ろす31階にある。
 「戦争体験の労苦を語り継ぐ広場」ということで、「恩給欠格者
(*)」「戦後強制抑留者」「引揚者」の3つの柱を立てられている。

* 旧軍人軍属としての在職期間が定められた年限に達しない等の理由で恩給や年金を受けられない人
    


出征兵士を見送るジオラマ
(パンフレットより)
  


展示室の様子
(パンフレットより)
 

 まず資料館に入ると、出征兵の人形が我々を出迎える。所々に、当時を再現するジオラマが配置されている。例えば、入営列車の様子や、シベリアの収容所での食事風景、引上げ船の家族。あとは数多くの遺品や書類・写真が展示されている。例えば、「赤紙」であったり、「千人針」の鉢巻や、千人が「力」の文字を書いた「千人力」の日の丸。なかでも凄惨を極めているのがソ連軍に拘束されてシベリアへ送られた抑留者の所持品。ある該当には両袖の部分がない。それは、現地人が持っていた黒パンと交換したためだったという。
 

 

寄せ書きされた日の丸
(パンフレットより)
  

 
 2005年は終戦後60年。年々、その記憶が薄れていく中で、時にはこういう所で戦争の悲惨さを思い出すことが大切なのかもしれない。場内には戦争を体験した世代の老人方が食い入るように展示を眺めていたのが印象的であった。
 

(2005年7月29日)


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