カトマンズ
ガーデン・オブ・ドリームス
  Garden of Dreams



ガーデン・オブ・ドリームス
 


 タメル地区の入り口、教育スポーツ省のすぐ横にある庭園「ガーデン・オブ・ドリームス(夢の庭園)」。教育スポーツ省の庁舎は、かつてネパールを支配していた 宰相ラナ家の豪邸だった。この庭園もラナ家のもの。ということは、かなり見ごたえのある庭園に違いない。そう思って出かけてきた。
  



ガーデン・オブ・ドリームス入り口
 


 庭園の入園料はネパール人80ルピー、外国人160ルピーと意外に高い。しかしながら、10回分チケットがそれぞれ400ルピー、800ルピーとあるから、案外リピーターも多いのかもしれない。これは楽しみである。
  



 

 
 庭園入ってすぐのところに抱き合っているネパール人カップルがいた。何だか嫌な予感がする…。
 庭園のいたるところ、いるわいるわ。ネパール人や西洋人のカップルばかり。どうやらここは、デートスポットとして有名な場所だったようだ。なるほど、10回分チケットはそういったカップルのためのものだったか。確かに、ここなら他の観光スポットみたいに普通のネパール人はそうそう来るまい。
   



奥の建物が喫茶店になっている
 

   
 肝心の庭園のほうは、可も無く不可も無くといった感じだろうか。いかにも人の手が入ってますと言った感じの、人工的な庭である。期待が大きかったぶん正直物足りない。

 建物のうちいくつかは喫茶店になっている。せっかくの庭園なのだから、レストランがあってもいいように思う。実際、かつてはあったそうだが、現在はないとのこと。
 喫茶店のひとつが「Kaiser Cafe」。Kaiser(皇帝)とは、ラナ家宰相のことであろうか。いやどうもそうではなく、1920年代にこの庭園を設計したのがラナ家の一族の一人カイザー・シャムシェール・ラナであったことに由来しているようだ。
  



ラクシュミ女神像
 

 
 宗教色は薄いので、庭園内には彫刻や銅像のたぐいはほとんどない。しかし、白いラクシュミ女神像が庭園の西の端に立っていた。
 ラクシュミ女神はヒンズー教の最高神ヴィシュヌの妻で美と繁栄と幸福の女神。日本で言えば吉祥天のことである。
  



スフィンクス像
 


 庭園の南側にあった白い動物の像。ラナ家の紋章の獅子かと思いきやスフィンクスとある。
  



悔しいのでカップルたちを撮ってみました
 


 それにしても、庭園内にいるのはカップルたちか家族連れぐらい。観光客はほとんどいない。確かに、僕もネパール住んで2年目でやっと来たぐらいだし、今後もまず来ることはないだろう…。
  



教育スポーツ省
ラナ家の紋章の獅子像が見える
 


 庭園は見たいけれど160ルピーも払いたくないという人には、隣の教育スポーツ省に行ってみることをお勧めする。実は、教育スポーツ省の敷地内から、この庭園をほんの少しだけ見ることができる。
 実際、それだけで充分かもしれない。

 (ラナ家専制時代については「悠久の時に思いを馳せて
〜『バサンティ』と歴史映画〜
」も参照のこと。)
   



教育スポーツ省より撮影
 

(2008年10月22日)


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