Arabian sword

Arabian sword - アラビアンソード
全長:100cm〜140cm
重量:800g〜2500g
生産地:中央アジア〜オリエント

 剣身を大きく湾曲させ、斬る機能を強化した大型の長剣。 「サラセン刀」・「シャムシャール」とも呼ばれる中近東発祥の剣である。

 中世ヨーロッパで曲刀が造られるようになったのは十字軍遠征以降であると云われている。それまで「突き刺す」「叩き斬る」事を主眼に造られていたヨーロッパの刀剣では「斬る」機能が軽視されていた。しかし十字軍遠征で、アラブ人の使う湾曲剣を目の当たりにして以来、ヨーロッパでも曲刀が作られるようになったという。
 というのも、遠征地であるダマスカス地方は良質の鉄が採れる地として有名であり、その鉄から作られる優れた剣が多くの騎士を血祭りにあげたからだ。遠征敗走後、その威力の凄まじさに驚嘆した騎士達が作り出したものが後の軍刀、サーベルであるという。
 武器が世界の軍事バランスを動かした、良い例と言えよう。