X-SMG Kriss Super V

X-SMG Kriss Super V
試作型低反動サブマシンガン クリス スーパーV

 X-SMG Kriss Super Vは現在、米軍にて開発中の試作型サブマシンガンである。兵士の次世代装備計画フューチャーウォーリアープロジェクトの一貫として軍が莫大な予算を投じた「大口径/低反動サブマシンガン」であり、現在進行形で開発が進められている。
 Krissは.45口径の大口径弾を使用するサブマシンガンである。.45口径弾は一発で人間の胴体に風穴を開ける威力を持つ反面、反動が大きくサブマシンガンでの使用は難しいとされてきた。しかし米軍が過去に投入した.45口径弾を使用するサブマシンガン、M1トンプソンやM10イングラム等が高い成果をあげた為、何とかして問題点を改善したサブマシンガンを造れないか、米軍は長い間研究を重ねてきたのである。
 その結果、一つの回答として米軍が採用したのが「V Sysytem」という反動吸収装置であった。これは弾薬への点火時に生じた爆圧を専用の衝撃吸収装置によって吸収すると共に、V字型のバネ状の装置で空薬莢を排出する特殊な機構を銃内部に設置するという物である。
 V Sysytemの搭載によって銃本体は非常に特殊な形になったものの、低反動サブマシンガンの開発という観点においてはKrissは大成功を修めた。Krissはそのテストにおいて、30ヤードでの集弾性が従来のサブマシンガンの2.5倍以上という結果を出したのである。またKrissの第二の成功点はその運用コストであった。特殊な機構を有するKriss本体の製造コストは高くても、アメリカで最も多く流通している.45口径弾を使用するKrissは、長期的な運用ではむしろコストがかからないという試算も出した。
 尚、上図のKrissは現在開発中のプロトタイプモデルを参考にしたので、今後、形状やカラーリングが変わる可能性がある。幾つか存在する試作型では、フォアグリップが無く左右にマウントレールを装備したライトウェイトモデル、ロングマガジンとマズルサプレッサーを装備したマシンガンモデル、そしてフォールディングストックとフラッシュライトを装備したコマンドモデル等が存在している。