Lance |
全長:300cm〜400cm 重量:3000g〜5000g 生産地:欧州 騎兵が装備した長槍。鎧の脇腹やすねに「ランスレスト」と呼ばれる留め金を付けてLanceを固定し、馬上で小脇に抱え、敵兵に向かって突撃する。馬の突進力と重量を活かした武器で、その破壊力はまさに一撃必殺であった。 中世から近代まで、実に長い間戦場で使われてきた武器で、欧州のほぼ全域で姿を見ることが出来る。 この武器の最大の特徴は、何と言っても桁外れの攻撃力である。馬と人間の重量、合計500kgをLanceに乗せて突撃するのだ。 事実上、Lanceによる一撃を防ぐのは不可能。敵陣を切り崩すと共に、敵に与える心理的効果も大きい。 言ってみれば欧州における花形武器だ。その絶大な効果と見た目の華やかさからか、軍隊の主兵装が銃にかわる近代まで用いられ続けた。 といってもこのLance、無敵だったわけではない。 まず、飛び道具に極めて弱い。Lanceを構え、真っ直ぐ突撃している間は完全に無防備なので、マトになってしまうのだ。 また長槍にも弱かった。5m以上の槍を相手にした場合、こちらの攻撃が届く前に串刺しにされてしまうのである。実際、対Lance用の「パイク」と呼ばれる武器も存在した。 平時には騎士達の間で、Lanceを使った試合が流行したそうだ。試合用の板金鎧なども造られている。 娯楽にも貢献した武器であったらしい。 |