これは、はじめは全然観るつもりが無かったんですが、しつこいくらいに何度も流されるCMを見ているうちにだんだん観に行きたくなって
きて、とうとう観にいってしまいました。
物語は、仲間を裏切って金塊を独り占めにした悪党から、あの手この手で金塊を取り返す・・・という感じのストーリーです。
悪党の屋敷から金塊を盗むため、屋敷を下見したり、逃走経路を綿密に検討したりと、じわじわと盛り上がるストーリーにいつしかはまって
ました。
けして派手ではないけれど、とにかくおしゃれでスマート、小気味の良い映画でした。
『TAXI2』ほどの派手さはないけれど、淡々とした中にもハラハラさせられたり、ジンときたりと飽きさせないストーリー展開で最後まで楽しめ
ました。派手なシーンで見せるというよりも、そのストーリー展開や仲間のチームワークの巧みさで魅せる、といった感じです。
たとえるなら、こてこての吉本新喜劇が『TAXI2』で、月9のドラマが『ミニミニ大作戦』。そんな感じがしました。
そうは言ってもぜんぜんカーチェイスシーンがいけてないかというとそうではありません。
とくに後半のミニクーパーでのカーチェイス、小型車ならではの性能をフルに活かした、まさに『ミニミニ大作戦』て感じでした。

『TAXI2』と『ミニミニ大作戦』2000.仏・2003.米      6月28日(土)

これは、ほんとは前日までは観るつもりはなかったんですが、たまたまTVの特集でこの映画のことをやってて、それを見ているうちに急に観たくなり、結局、観に行きました。
監督はあの「劇場版 TRICK」で有名な堤幸彦で、いままでのお笑い系とは違って、シリアスなかんじの映画でした。
ドラマの「ケイゾク」・「池袋ウエストゲートパーク」・「ハンドク!」などで、すっかりお笑いが定着していただけに、いったいどんな映画にな
ってるんだろう…と、別の意味で期待してたんですが、良い意味で期待を裏切られました。
まず、でてくる写真がほんとに綺麗で、こころにグッと訴えかけるものがありました。
まるでその空間をほんとに切り取ってきたかのような写真。スタイリッシュな映像がそれらをより一層盛り立ててくれます。
ストーリーも流れるような展開で、すうっと映画の世界に引き込まれて行きました。
カメラを通じて彼女と知り合い、一緒に写真を撮るようになった二人。やがて彼女に才能に気づき、嫉妬する主人公。そして別れ。
いきなりのNYでの彼女の死の知らせに、無我夢中でNYに駆けつける主人公。
その流れるようなストーリーに、いつしか心奪われてました。
とにかくすごく良い作品でした。とくに、NYで写真を撮る決心をしてからの主人公がすごく良い。ほんと、キラキラ輝いてみえました。
いまでも四角く切りとられたNYの風景が目に焼きついてます。

『恋愛写寫眞 Collage of Our Life』2003・日      6月14日(土)

これは、TVではじめて紹介されたときからずっと気になってて、前々から観たいと思ってた映画です。
で、今回観るにあたって原作の映画(『惑星ソラリス』)もあわせて観てみました。
物語は、惑星ソラリスに調査にいったきり通信不通になった宇宙船で、何が起こってるのかを確かめに行くことになった主人公の身に、
次々と不可解な出来事が起こる・・・という感じのものです。
惑星ソラリスについた主人公の目の前に、死んだはずの妻がいきなり現れます。けど、目の前の出来事を受け入れることができない主人公は妻を宇宙に放り出してしまいます。
はげしく後悔する主人公。思い、悩み、いつしか眠りにつく主人公。ふたたび目を覚ましてみると何事もなかったかのように妻が・・・
惑星ソラリスとは、人間の潜在意識に潜り込み、その人間のもっとも欲するものを具現化する惑星だったのです。
初めはこの不可解な出来事についていけなかった主人公も、蘇った妻と時を過ごすうち、いつしか妻なしではいられなくなってしまいます。
とにかく哲学的な内容で、人間の本当の幸せとは何なのかを考えさせるようなストーリーでした。
理性と倫理の狭間で苦悩する主人公。ラストの主人公のとった選択が印象深かったです。

『惑星ソラリス』・『ソラリス』1974.ソ・2002.米       6月21日(土)
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これは、TVCMで「トム・クルーズが映画化権を取得」という文句に惹かれて観にいってきました。
ストーリーは小さいときの事故でずっと盲目だった主人公が、角膜を移植したことでいろいろなものが見えてしまう・・・というものです。
結論からいうと・・・めっちゃ怖かったです。
サスペンスモノと思って観にいったのに、映画が始まるとホラーっぽい展開で・・・ほんと心構えをせずに観にいったので、余計に恐怖が
倍増されました。
なんていうか、音楽がこわいんですよね。それっぽいシーンになると急に音楽が変わって、それで急に「バンッ」って驚かされるんです。
昔ながらの古いパターンなんですが、わかっていてもやっぱり怖いです。(その怖さはあの「ボイス」以上←個人的にですけど)
とにかく怖さのみが脳裏に焼きつく作品でした。
いったいどんなカタチでリメイクされるのか、いまからとっても楽しみです。

『the EYE【アイ】』2001・香.タイ             6月7日(土)

いよいよ「マトリック リローデッド」が明日から公開で、にわかにSFが活気づいてきたのにあわせ、わたしもSF映画を観てみました。
監督は、あの「グラディエイター」で有名なリドリー・スコットで、20年前の作品とはとても思えないくらいの素晴らしい出来でした。
舞台は2019年のロサンゼルス、暴走したレプリカントと、それを追うハンター・ブレードランナーとのおはなしです。
まず驚いたのがその映像の綺麗さ。圧倒的なスケール感で、とても20年前のものとは思えないくらいすごい映像でした。
昔の映画なのに全然チャチじゃなく、ほんとに未来の世界を写してきたんじゃないかってくらいリアルで存在感があるんです。
それにストーリーも、今風のはやい展開じゃなく、淡々と、ゆっくり進んでて、それが逆に映画の世界にすうっといざなってくれました。
なんていうか、昔の映画っていまにはない独特の間があって、観ていてとても心地いいんですよね。
いまの映画は展開がはやくてスッとみられる反面、こころに残るものが少なく思います。
自分が人間じゃないと気づいたレプリカントと、それを愛したブレードランナー。けして相容れることのない二人がとても印象に残りました。


『ブレード・ランナー』1982・米                6月6日(金)

−6月をふりかえって−

6月は古いものと新しいものを結構みくらべて観てましたねえ。
古いものには、古いものの良さがあって、改めて再発見させられるようなことが多々ありました。
CGなんてなかった時代、その時代につくられたものの方がより強い存在感をかんじたり・・・とか