練習ノート2

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最近の練習ノートから、とっておきの「さわり」をご紹介します。ぼく自身が「これだっ!」 とひざを叩いた上達のツボばかりです。皆様のゴルフ修行の参考になれば幸いです。

■ヘッドを走らせ、高いフィニッシュを(2004.11.20)

◎長く続いたドライバーの引っ掛け
 ドライバーの不調がまだ続いています。「練習ノート」を読み直して振り返ってみると、もう2カ月以上も続いているのです。
 きっかけは8月3日にディアパークCCに行った時です。出だしのドライバーショットは自分でも見事な当りで絶好調。
ところが、打ち下ろしで左がOB、右が池の厳しいホールに来た時、警戒しすぎたせいでしょう。 ドライバーショットがチーピン(低い引っ掛け球)になり痛恨のOB。打ち直しを今度は右へ高く出る押し出しで池へ入れました。 池のそばから第5打を打てばよいのですが、意地になってティインググラウンドから第5打を打つと再びチーピンでOB。 第7打はかろうじて右の池の縁で止まり、結局このホールのスコアは10でした。
 さらに決定的なことがありました。
3カ月後の10月29日、西宮高原CCに行った時です。 出だしの1番でいきなり左へ大きく引っ掛けてOB。朝の練習で、引っ掛けない打ち方を心がけたのにとの苦い思いがこみ上げてきます。 さらに3番でもまったく同じ引っ掛けでまたもやOB。
 その日はスコアメークどころではなく、 とにかくどうやって引っ掛けないかをいろいろ試してみる一日でした。一番上手く行った引っ掛けの防止策は、意図的にスライスを打つこと。 意図的にスライスを打つのは、 もともとがフェード系なので上手いのです。
 しかしスライスを打っているようでは距離が出ないので、 結構距離があって上り坂のフェアウェイでしかも砲台グリーンのホールが続くこのコースでは、苦戦を強いられました。
 その日はラウンド後も練習場に残って、右側からフックを打ったり、左側からスライス打ってみたり、 またコックをいじってみたりして、引っ掛けの原因究明をしました。しかしなんとなく曖昧なままコースを後にしました。
 その後、何かの折に引っ掛けボールが出るようになりました。すると引っ掛けを気にする余り、 次第に思い切って振れなくなってきたのです。スコアはなんとかまとめることができても、 ドライバーが不調のままではすっきりしないことこの上ないのです。

◎ヘッドが走っていない!(2004.11.20)
 しかし、長く続いた引っ掛けの真因がやっと分かったのです。
 研修会メンバーでハンディ4の山本修二さんのお蔭です。 山本さんは鋭い目を持っていて、しかも教え上手なのです。
 この日、山本さんと一緒に予約なしで飛び込みでホームコースへ行きました。フロント9では、 ドライバーショットが、相変わらず引っ掛かり、それを嫌がると右へ高い押し出すボールが出ます。
 見かねた山本さんから途中でアドバイスがありました。
「体ばかり動かして、肝心のヘッドが走っていない」
 そしてジェスチャーで示してくれました。
 体を目標へ向かって激しく動かしているのです。引っ掛けを気にする余り、下半身の動きが不十分だと思って、ここ暫く 体重移動をして体を捻る練習をしていたのです。その結果、ヘッドや手元のことを忘れ、 体ばかり動かすスウィングになっていたようです。
 「ヘッドを走らせる」と聞いて、昔フェニックスCCでのことを思い出したのです。両側の松林に威圧されて、 スウィングが縮こまってしまい当たりが鈍くなりました。その時、何気なく 手元を少し止めるような感じで「ブンッ!」と振って、当たりを取り戻したことがあったのです。
 その時の感覚を思い出しながら、体の前で手元を中心にヘッドを走らせるように振ってみると「ブンッ!」と言う音がします。 いかにもヘッドが走っている感じです。 「ブンッ!」という素振りをした後、ボールを前にして思い切ってドライバーを振ると、 なんと!暫く見なかった強い球が飛び出したのです。
しかも軽く振っているので、物足らない感じです。しかも距離が出ているのです。
それを見ていた山本さんが、「ヘッドが走っているね」と褒めてくれます。
 こうしてバック9では、久しぶりに30台のスコアが出ました。 スコアよりも、ドライバーを軽く振って真っ直ぐ飛んで行く白球を見るのが嬉しいのです。

◎左手が高いフィニッシュを
 ラウンドの後、練習場へ直行しました。山本さんは親切にも付き合ってくれました。友はありがたいものです。
 手元を振ってヘッドを走らせる練習をしているぼくに、左手一本でクラブを大きく振りぬいて見せながら、 「左手を高く上げるフィニッシュを心がけてみたら」と言います。これが"魔法の一言"でした。 さらにしっかりした球が連発するようになりました。ヘッドが走った時、結果的に左手が高く上がるのです。
 さらに「インパクトの残像を見たうえで頭を上げるように」とのアドバイスがありました。 その方が体が残ってヘッドが走ると言うのです。
 これをやっていると、少し首が痛くなりました。さらに左腕にも少し筋肉痛があります。 いかに体が楽をしていたかという証拠です。左肘を抜いていたので左手の筋肉を使っていなかったのです。
 帰宅してテレビを見ていたら、ダンロップフェニックスに出場しているタイガー・ウッズの姿が映されました。 フィニッシュの時の左手の位置に注目すると、なんと! 手元が高く上がっています。

さらに決定的なことがありました。帰宅して日経新聞を読んでいるとスポーツ欄に、 宮里藍選手のフィニッシュの写真が載っていました。 なんと、藍ちゃんのフィニッシュの手元の位置は空高く上がっています!  雑誌に載っているプロのスウィング写真を探してみると、 皆、フィニッシュでの手の位置は頭の遥か上にあります。 同じ写真を見ても、どこに注目しているかによって見えるもの違うのです。

◎ボールは師匠
 この日、山本さんから、「ボールは師匠だ」と言う言葉を聞きました。良い言葉です。 「ボールは嘘をつかない」と続きます。ボールの球筋が、 どんなスウィングをしたかを教えてくれるのです。
 引っ掛けボールは、フィニッシュが低い時に出るそうです。 高いフィニッシュを取っている限り決して引っ掛からないとのことです。
 なぜ山本さんが教え上手かと言うと、ハンディ4になるまで、自ら工夫に工夫を重ねてきたからです。 悪い球が出た時、その原因を様々に追求します。その原因が分かった時が開眼なのです。
今日教わった高いフィニッシュも、そんな多くの開眼の一つだったようです。
 長く続いたドライバーの不調の真因がやっと分かり、その対策も見つかった実りある一日でした。


◎タイガーの"生練"を観る
 翌朝、TBSのテレビ放映を見ていると、ダンロップフェニックスで、 タイガー・ウッズがスタート前の練習をしている風景が映されていました。青木功プロの解説付きです。
 タイガーはアイアンショットを繰り返し練習しています。思わずフィニッシュでの手元の位置を見ると、 なんと頭より遥かに高い位置なのです!
 山本さんの「手元を高く」という教えの正しさに確信を持った一瞬でした。






■ムチのように軽く振ればヘッドが走る(2004.12.4)

 ここ暫くドライバーに悩んで様々に工夫したお蔭で、ドライバーの正しい打ち方がやっと分かってきました。
 インパクトの時、ちょうどムチを打つように手元を一瞬遅らせて、手元を中心にしてヘッドを「ビュッ」と走らせるのです。
 ムチを振る時、手元を一瞬止めるような動作をすると、ムチがしなって強烈な衝撃で対象物に当ります。 このムチを振るのと同じような感覚でドライバーを振るのです。
 “スナップ”と言っても良いかもしれません。
 一瞬のことであり、しかもほんの僅かな動きなので、言葉では上手く説明できません。
 この“スナップ”ができるようになって、ヘッドが走るようになり明らかにヘッドスピードが上がりました。 軽く振っているのに、真っ直ぐの高い球筋で、飛距離も出ています。
インパクトで「ビュッ」とヘッドを走らせると、フォロースルーは惰性で上がっていきます。
ここ暫く悩んでいたのが何だろうという感じです。
 ただ注意しなければいけないのは、あくまで「下半身主導でクラブを振る」ということです。 クラブを振ることばかり考えていると手打ちになりがちなのです。
 しっかり下半身を捻って、「手元を置いてけぼりにして」下半身から始動できれば、 一瞬遅れて手元がインサイドから下りて行きます。 そこですかさずスナップを利かせるのです。
 先週の土曜日、兵庫県にある「ウエストワンズCC」へ行きました。ピート・ダイが設計した、 水が絡んだ戦略性が高い難しいコースです。
 ここのパー4の6番ホールは、距離はレギュラーティから293ヤードと短いのですが、 フェアウェイは大きな池に沿って右へゆるくカーブしているので、スライスは禁物です。
 さらに手前をクリークが走りそのクリークが左へ回り込んでいます。 逃げ場がないのでドライバーで真っ直ぐ打つしかないのです。ドライバーの調子を占うには絶好のホールです。
 ここで不安を持ってドライバーを振ると、必ずといっていいくらい押し出すかスライスをして池チャになります。
この日は何の迷いもなくヘッドを走らせることに専念しました。ボールは高く真っ直ぐ上がり、 ベストポジションに着地しました。
 他にも厳しいドライバーショットが要求されるホールがありますが、どれも難なく切り抜けました。
 久しぶりにドライバーは100点満点。
 「悩みは上達の母」のようです。 

■"廃用症候群"(2004.12.17)

 去る11月中旬、公式試合だけでもエージシュートを300回され、今でもハンディ8、90歳の二宮亮さんと、 名古屋ゴルフ倶楽部和合コースでラウンドさせて頂く機会がありました。
 和合は今でも乗用カートはなく歩きです。二宮さんはスタスタと早足で我々を先導。 18ホールを軽々と歩き通されたのには感嘆を通り越して感動!
 今でも年間120から130ラウンド、最盛期には年間250ラウンドされていたそうです。もちろん歩いて!
 ラウンドが終わると、スポーツタイプの車を自分で運転してさっそうと帰って行かれたのにも感嘆!
 二宮さんの健康法は、ゴルフのとき早足で歩くことです。
 実は、ぼくのホームコースは去る6月、乗用カートを導入しました。乗らない積もりだったのですが、 ついつい乗ってしまっていました。 しかし、二宮さんにお会いして以来、ぼくは「決して乗用カートには乗らない」と決めたのです。
 その後、毎日新聞に、「新潟中越地震の被災地で"廃用症候群"の恐れ」との記事が出ていました。 被災地でテントや体育館で暮らす人々が運動不足のため、 筋力だけでなく全身の身体機能が落ちているとのことです。
 聞きなれない言葉なので調べてみると、ゴルファーとして実に大事なことが分かったのです。
“廃用”とは、英語の「DISUSE」の翻訳で、「使わないこと」を意味します。 体は使わないと機能がすぐに低下するのです。 筋肉だけでなく、内臓や脳などの機能も低下するのですから恐ろしいことです。
 お年寄りがちょっとした怪我で歩けなくなって寝たきりになるのが、典型的な“廃用症候群”です。 いわゆる「作られた寝たきり」です。"廃用症候群"を防ぐのは簡単なのです。歩けばよいのです。
 調べてみると、毎日300キロカロリーを消費する運動量にあたる「一万歩を歩く」ことで、 全身の機能を維持・強化できると分かりました。

  ◎一日一万歩
 そこで万歩計を腰に付けて、毎日一万歩を歩くことにしたのです。
 しかしやってみると日常生活で、一日一万を歩く簡単なことではありません。 駅まで1キロを往復し、さらに地下鉄を一駅前に下りて歩くことが必要です。
 ゴルフのラウンドの時も万歩計を付けて見ました。すると、歩き通せば1万5〜6千歩は行きます。
 ゴルフでは、スウィングの時や、しゃがんだりする時にもカウントしますので、道を大股で歩くのとは単純に比較できません。 しかしそれを割り引いて考えても、「ゴルフというのは歩くスポーツである」と再認識しました。また、 二宮さんが90歳になられても、スタスタと軽やかに歩かれる理由が理解できました。
 二宮さんに刺激を受け、ぼくが「一日一万歩」を歩くようになって1カ月が経ちます。 1週間目には右脚が少し痛くなりました。しかしそれもすぐに消え、 「一日一万歩」が体になじんできました。そして、下半身がしっかりしてきたのをはっきりと実感できるようになってきました。
 そして、嬉しいことに、ゴルフでも効果が出てきたのです。
 今日、西宮高原GCで三浦佳世子プロにラウンドレッスンを受けました。もちろん乗用カートには乗らずに歩きです。  久しぶりに、ぼくが目標としている「ダボなし、3パットなし」のゴルフができたのです。
 我がコーチから、「下半身が安定している」と褒めてもらいました。 下半身が安定しているとショットが安定します。下半身がぐらついていてはゴルフになりません。
 西宮高原GCはJ・E・クレインが設計したタフなコースです。 OBも多く、距離があり(レギュラーティからでも6574ヤード)、 またアリソンバンカーで守られた砲台グリーンが多いのです。
 そんな難しいレイアウトに脅されても、ドライバーはほとんどミスがなく、距離も出ていました。 ドライバーが安定しているとスコアメーキングが格段に楽になります。 ダウンスウィングで手元が浮きやすいぼくの悪い癖も影を潜めました。
 今日のラウンドで、「一日一万歩」の有効性を確信しました。 そして、「ゴルフの原点は歩き(ウォーキング)」と再認識したのです。
 みなさん!乗用カートに乗るのは即刻やめましょう。フェアウェイを胸を張り大股でさっそうと歩くのです。
 「健康増進」と「ゴルフ上達」という一石二鳥の機会を捨てるのは実にもったいないことです。(続く)

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