練習ノート1

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最近の練習ノートから、とっておきの「さわり」をご紹介します。ぼく自身が「これだっ!」 とひざを叩いた上達のツボばかりです。皆様のゴルフ修行の参考になれば幸いです。

■超人「村上雄二」さんとプレー(2004.08.10)

 拙著『普通のサラリーマンが2年でシングルになる方法−第4章 上達のツボ』でご紹介した、 72歳にして田辺CCのクラブチャンピオン、ハンディ1の村上雄二さんとホームコースでプレー。共通の友人を介してホームコースへお招きしたものです。
村上さんは、26歳でゴルフを始めゴルフ歴47年。30代、40代、50代、60代、70代と40数年間に渡って、 田辺CCのクラチャンになりました。昨年は71歳で14回目のクラチャンです。 「徹底した道具の工夫で腕前を維持している」と聞き、 是非一度お会いして、ゴルフに取り組む姿勢を学びたいと思ったのです。
 村上さんは、かくしゃくたるスーパー・グランドシニア! 気力に溢れ、とても72歳には見えません。週一回のジムでの筋トレを欠かさず、 体を前に曲げると手のひらが楽に床に付きます。「金は使うな、気(木)を使え!」と駄洒落を飛ばす愉快な“オッちゃん”でした。 ハンディ1だとか、クラチャンだとか、いう偉そうなところは微塵もありません。
 今年5月、田辺CCで開かれた関西グランドシニア選手権ではVを目指しましたが惜しくも3位。 しかし、10月に静岡CC和合コースで開かれる全国大会への出場権(8位まで)を確保しました。



中央が村上さん。
左はご一緒した研修会メンバー山田さん(64歳)。


◎3本のロブウェッジ
 村上さんのもう一つの特技は、ロフト角56°、60°、64°の3本のロブウェッジを巧みに使うアプローチです。 ピンまで上りでは56°をかぶせて転がし、グリーンが固くて早い時は64°で上げてピタリと止めます。 寄せワン率は100%に限りなく近いのです。
 ぼくの課題は、さらに「寄せの技術を磨く」ことだそうです。そして一つの技を教わりました。ロフトのあるウェッジでを使って、 ボールを右足の前に置き、極端にハンドファーストにしてスピンのかかったランニングショットを打つのです。 やってみると打ち方はそんなに難しくはありません。
 ぼくは今までランニングには8番アイアンを使っていました。しかしグリーンの固さと速さによって転がりが違うため、 オーバーしたりショートしたりすることが多いのです。
 このスピンをかけたランニングはコントロールが効いているので、グリーンの速さに余り影響を受けない利点があります。 またミスしても、そこそこのところに寄っていくのです。「アプローチを磨けばまだまだハンディを下げられる、 ハンディ5以下を狙える」との励ましをもらいました。

◎歩幅は広く
 村上さんに教わった“目からうろこ”のツボをお教えします。「歩幅を広く取った方が安定して体がよく回る」というのです。
 ドライバーでは歩幅が広い方が体重移動がしやすいそうです。またぼくは短いアプローチでは両足をそろえるように立っていました。 村上さんは、そんなプロの真似はやめたほうがよいと断言します。アマチュアはどんな小さいショットであっても両足は広げた方が安定 するといいます。やってみるとその通りでした。
 もう一つ、グリップエンドを数センチ残して短くグリップするように言われました。その方がスウィングが安定するそうです。 クラブはこのように余してグリップする前提で設計されていると言います。
 26歳でゴルフを始め、以来46年間様々に工夫をしながら修行を積んできた村上さんの一言一言には真実が詰まっています。

◎10年先を考えて
 「目標を持って、10年先を考えてゴルフをするように」という助言がありました。 本当のシングルとは片手(5本の指)で数えられる5以下だそうです。 ぼくの新しい目標は「2年以内にハンディ5」となりました。
 「ぼく自身が、10年先にどんなゴルフをしているか」とは考えたこともありません。 70歳になって、谷越えの厳しいホールで6番アイアンを使っている自分をイメージすることはできません。 10年先を考えて、道具を進化させていかなければならないのです。面白い課題をもらいました。

◎特性ウッド
 ホームコースからの帰りに、高槻市内にある「森田ゴルフ」 に連れて行ってもらいました。村上さんが使っているウッドを開発したゴルフクラブ製作会社です。 村上さんの使用している特製のウッドを製作・販売しています。ロフトが30〜40°もあるようなウッドは大量生産されていません。 手作りなのです。
 1本2万5千円のフェアウェイウッドを試打させてもらいました。シャフトは38グラムと大変軽く、 シャローフェース(フェースが横長で縦に短い)が特徴です。これは村上さんの「その方が易しい」 という考えに基づいています。 ぼくの使っているウッドより約20グラムぐらい軽く作られています。現状のぼくのクラブ構成とは余りにも仕様が違うので、 一本だけ試しに入れてみるわけには行かないようです。
 もし導入するとすれば、全てのウッドを森田ゴルフ製にする必要があります。そこまでの決心が出来なくて、 もう少し考えることにしました。
 ぼくが昨年11番ウッドを導入して以来、このままウッドを多用するゴルフに踏み込んで行ってよいのか迷っていました。 この迷いは吹っ飛んでしまいました。ぼくが踏み込んだ「ウッドの世界」は間違っていなかったのです。
 充実した一日でした。10年先を考える機会にもなり、具体的な目標も立ち、技も教わり、刺激も受けました。 これからますますウッドとアプローチに磨きをかけ、飛ばし屋を脅かす“いやらしいゴルフ”をするのです。
■上体が突っ込んでいた(2004.09.01)

 研修会の仲間と練習ラウンド。その一人、山本修二さんはハンディ4の研修会一番の飛ばし屋。 270ヤードは楽に飛ばします。
 山本さんはスウィングの診断が得意なのです。ドライバーの不調の原因を見てもらいました。
「悪い時は上半身が大きく動いている。頭を残すように」とのアドバイスがありました。 “打ち気に逸って”いたのです。飛ばし屋と回ると出る、ぼくの「なくて七癖」の一つが再燃していました。 山本さんのアドバイスに従って頭を残すようにすると、ドライバーの当たりは戻ってきました。 しかし、まだとても本調子とは言えません。

■左腕を引いていた(2004.09.03)

 三浦プロのレッスンでドライバーの不調の原因を診てもらいました。「左ひじを引く癖が出ている」との診断です。
 すかさずパンチショットをさせられました。インパクトを大事にするように振っていると、 左ひじに壁を作る感じが分かってきます。 インパクトでスウィングを終わらそうとしても、ひとりでにフィニッシュまで行ってしまいます。
 左ひじを引くようになった原因は、ショートウッドにあるような気がします。 ショートウッドは振り切るのが何より重要なのです。 しかも短いので、振り切るのは簡単です。それと同じことをドライバーにも応用しようとしていました。 しかしドライバーを無理に振り切ろうとすると、振り遅れたり、上半身に力が入っていたのでしょう。

■ドライバーの悩み解決?(2004.09.06)

 一昨日、ホームコースの開業30周年記念コンペに参加。相変わらずドライバーショットが安定しません。 前半は、それでもアプローチとパットの小技でカバーして38で収めました。
 後半に入って、いろいろ試みているうちにドライバーがさらに悪化。 引っ掛けが出るようになってカバーしきれなくなり、後半は43。グロス81、ネット73で55位。 運良く、飛び賞でトラベルカバーをもらえましたが、なんとなくすっきりしない感じのまま帰宅。
 そんな時、具合よく、村上雄二さんから、今回の本のことで電話がありました。 調子はどうかと訊かれたので、ドライバーの不調を訴えました。村上さんは、「それは力が入っているからだ」と即答。 人間は、意外と簡単な事が分からないのだそうです。 「左脳を使って理屈で考えることは分かっても、右脳で解決できる簡単なことが意外とできないのだ」と村上さんは言います。 得心がいきました。
 その後、久しぶりに打ち放し練習場に行ってドライバーを練習。 なかなかしっかりした球が出ません。脱力を試みてもすっきりしません。 最後の20球で、昔、三浦プロから、「ドライバーやフェアウェイウッドのような長いクラブでは、 ボールを右から見るように構える」ように言われたことを思い出しました。体重をはっきりと右足に載せ、 ボールを右から見るスタンスを取ってみました。 すると、しっかりした球が出始めたのです!先日の山本修二さんの指摘のように、インパクトで上体が突っ込んでいたのです。 ボールを右から見るように構えると、自然に頭が残るようにスウィングできるのです。問題解決の兆しです。
 悩むのは良いことです。悩めば新しい発見があり、進歩につながるのですから。

■釧路へ遠征(2004.09.22)

 釧路へ2泊3日で遠征し、釧路CCで27ホール、阿寒で18ホールをプレー。3年前から計画し、 2回流れ今回やっと実現。 どちらも自然林を切り開いた林間コース。ダテカンバを初めとする高緯度の地に特有の美しい木々に囲まれていると、 心が洗われました。
 北海道はどこでもそうですが、コース内にはどこにもOB杭はなく、もちろん特設ティもありませんし、スループレーです。 イギリスのゴルフクラブにお邪魔した感じで、気持ちよく回れます。 しかもプレーフィはキャディが付いて8千円ぐらいと断然安いのです。 旅行社の主催するゴルフツアーが釧路には入っていないからでしょう。 札幌の近辺では平日でも2万円ぐらいはします。
 天候には恵まれませんでした。釧路では一日中かなりの雨が続き、阿寒でも上がり3ホールは豪雨が降ったこともあり、 スコアは釧路では90、阿寒では87と苦戦。
 苦戦の一番の理由は、雨もありますが、二つのコースに共通する、とても固くかつ高速のグリーンです。 しかも、グリーンはお碗上なので、 上って下りの難しいアプローチがいつも残り、寄せ切れないのです。
キャディが「エッジの距離で打て」と言いますが、花道は狭く砲台になっています。 少しでもショートすると深いバンカーの餌食です。
しかもどちらのコースも距離があります。長いクラブで打ったボールはグリーンに落ちると止まらず、 奥へ転げ落ちてしまうのです。「まだまだ未熟」と深く反省して帰ってきました。
 散々のスコアにもかかわらず、帰りの飛行機の中で来年10月の再訪を決めました。 時期的には10月中旬。その頃、紅葉が真っ盛りでそれはそれはきれいだそうです。 天気も10月の方が安定しているそうです。
 再訪を決めた一番の理由は、実はゴルフではなく食事なのです。 釧路中心部にある「風月」という名のおでん屋を紹介され、そこで生涯で三本指に入る美味を食しました。 おでんはもちろん、ホッキ貝の塩焼き、ホヤの刺身、秋刀魚の刺身、カニサラダ、ジャガバタ、等々ほっぺたが落ちました。 ご主人に見せてもらった生の秋刀魚は銀色に輝いています!こんなに美しい魚を見たことがありません。 鮮度がまるで違うのです。食事が主のゴルフ旅行は初めての体験。
 ついついグルメ報告になってしまいました。

■パットは、構えたら感性でさっと打つ(2004.10.03)

 「週刊ゴルフダイジェスト」誌2004年9月28日号に、『パットのスコア「30」ビジョン』という見出しで、 アニカ・ソレンスタムの師匠ピア・ニールソンさんの教えが載っていました。さっそく試してみたら大変具合が良いのです。
 パッティングの時、ボールの後方1メートルのところに1本の線が引かれていると想像します。 この線の手前(ボールから遠い方)をピア・二ールソンさんは“THINK BOX”と呼んでいます。 野球のネクストバッターサークルのようなものです。 ここでは、頭の中のコンピュータ(左脳)を駆使して、傾斜や芝目、ラインや速さなどを徹底的に分析し、 どう打つかを素振りでシュミレーションします。どこを狙い、どんなストロークをするか、全てを決めておくのです。 ここまでが第1段階です。
 準備ができたら、仮想の線を踏み越えて“DO BOX”に入ります。野球で言うバッターボックスです。 この時重要なのは、仮想の線を一歩でも踏み越えたら、考える作業を中止することです。余計な事を考えずに、 決めた手順を感性(右脳)で速やかに実行するだけです。もし何か考えてしまったら、 迷わず“THINK BOX”に戻ります。
 以前、研修会で、一緒に回ったハンディ2の小阪利憲さんが、もじもじしてなかなか打たないぼくを見て 「そんなにぐずぐずしていたらかえって入らない。構えたらさっさと打て」とアドバイスしてくれたことがあります。 今から思えば、小阪さんはピア・ニールセンさんと同じことを言っていたのです。

   パッティング上達法で、もう一つ肝心なのは素振りをする場所だ、とピアさんは断言しています。
 目というのは、両目が地面と平行でなおかつ目標を真正面からとらえた状態でないと、 正確な情報を得ることができないそうです。素振りを横向きで行った時の視覚情報は当てにならないということです。 したがって、素振りもボールの後方で、カップを正面から見据えて行うのが理に適っているのです。
 最近、何回かのラウンドで、ピアさんの教えを実行してみましたが、すでに素晴らしい効果を上げています。 さっと構えて迷いなく打てるのが気持ちがよいし、しかも良く入るのです。
 お試しあれ!

(※左図は同誌掲載のイラストを参考に描いたものです)



■フェースの管理(2004.10.10)

2カ月前から、時々、とんでもない引っ掛けが出るようになりました。
   下半身が怠けているためかと思って、意識的に腰を切るようにしても改善しません。
   ドライバーの引っ掛けはしばしば大叩きにつながります。引っ掛けてOBに2回連続で打ち込み、次には 暫定球を押し出して右の池に入れたことがあります。かろうじてOBにはならなくても、 深いバンカーの左端や木の後ろにボールがあって、そこから無理して大叩きしたこともあります。 引っ掛けはなんとしてでも撲滅しなくてはならないのです。
   テイクバックで、タテにコックするのを強調しても直りません。そのうちドライバーの当たりが悪くなり、 距離が出なくなってきました。引っ掛かるのが怖いので、振り切れないのです。
 2カ月にも渡っていろいろと試しているうちに、どうもコックが原因ではないかと思い至りました。 そこで、先日、ほんの少しクローズになるようにテイクバックしてみたのです。すると大正解! ドライバーでしっかりした真っ直ぐの球筋が戻ってきたのです。ほんの少しだけシャットに上げる感じです。
 タテのコックを強調して練習していたため、 テイクバックでフェースが開き気味に上がり、その反動として、コックを閉じる動きが強く出て、 インパクトからフォーロースルーでフェースが“かぶって”いたようです。
 ちょうどこの時、若浦みどりプロの指導(拙著P.266)、 「トップでは左手の親指でシャフトを支えるように」を思い出しました。 その頃、ぼくはトップで右手でシャフト支え、横殴りのスウィングをしていたのです。 昔よく練習していたのに、いつのまにか忘れかけていた若浦プロの教えを実行してみると、 スパッと切れるようなスウィングができるではありませんか!
 コックを微妙に調節するのは難しいことです。一時は上手く行ってもまた狂うのは目に見えています。 それよりも、左手の親指を意識する方が確かなやり方です。
 もう一つ、フォローでもクラブを立てるようにすると決して引っ掛からないと分かってきました。 フォローでクラブが立つと、手が高く上がった格好よいフィニッシュになります。
 次のレッスンの時に、ぼくの発見を話しスウィングを見てもらうと、我がコーチは 「フェースの管理に気が付いたのね」と言います。初めて聞く表現です。我がコーチも 「フェースが開かないように、またかぶらないように」といつも注意を払っているそうです。
 もう一つ言われたのは、コックのことを考えているので、下半身の動きが疎かになって手打ち気味になっていたことです。 フェースのことを考えすぎたら今度は下半身が疎かになる。ゴルフは本当に一筋縄では行きません。 フェースの管理も、小手先ではなく大きな体の動きの中でしなくてはならないのです。
 フェースを管理できるようになれば、ぼくのゴルフがもっと安定することは間違いないと実感しています。

  ■フェアウェイを“車線”で考える(2004.10.26)

 ゴルフダイジェスト社の招待ゴルフ会に出席し、ラッキーなことに、 ティーチングプロの永井延宏さんと同じ組でラウンドすることができました。
 ラウンドレッスンでもないのに、永井さんのご好意で、いくつかのラウンドの秘訣を教わりました。 その一つをご紹介しましょう。 ティアップする場所と“フェアウェイの使い方”についての教えです。
 ぼくは今まで“対角線理論”でやってきました。例えば右がOBだとすれば、ティインググラウンドの右側に立って、 斜めにフェアウェイの左側を狙っていました。しかし、永井さんは、 それではフェアウェイを斜めに横切って狙うことになるので難しいと言います。
 永井さんに教わったやり方は、フェアウェイを3本の車線として考える方法です。 フェアウェイには芝刈り機が刈った跡が付いています。 芝刈り機は往復していますので、順芽の明るい面と逆芽の暗い面が交互に縞模様になっています。 その刈り跡二つ幅ぐらいを一車線として考え、フェアウェイを3車線の高速道路として考えるのです。 そして、右側が危険であれば、ティインググラウンドの左側に立ち、一番左の車線を狙うのです。
 こうすると、左の一車線に対して真っ直ぐに立つことができます。 また、フェアウェイ右側に“2車線分の余裕”があるので、心にも余裕を持ってスウィングできます。
 対角線を狙ってティアップすると、斜めに狙うことになるので、スクエアに立つことが難しいとは感じていました。 ティインググラウンドの周囲の線に逆らって斜めに立つと 立ちにくいのです。 これは、打ち放し練習場でマットに斜めに立つとスウィングがおかしくなりやすいのと同じです。
 ドッグレッグのホールではこの狙い方は効果があるとすぐに実感できました。 右にドッグレッグしているホールでは、ティインググラウンドの左側に立ち、 一番左側の“車線”を狙うと右側が広いため余裕を感じるのです。
 ラフからのショットが難しいのは、芝草が長くて抵抗があるからだけではないそうです。 ラフからでは、どうしてもフェアウェイを斜めに狙うことになるので、スウィングが狂いやすいのです。 これは納得できる話でした。
 片山晋呉プロは、ドライバーで、刈り幅一本(すなわち一車線の半分)を狙えると聞きました。 一流プロもフェアウェイを車線で考えているのです。
 この教えを、ラウンドの中ですぐに100%生かすことはできませんでしたが、合理的なやり方だと感じました。 これから試して慣れて行きたいと思っています。  お試しあれ! (続く)

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