普通のサラリーマンが2年でシングルになるための18の練習法



日本経済新聞出版社
2009年5月8日初版第1刷発行
定価(本体850円+税)

全国書店「日経プレミアシリーズ」(新書)コーナーにて発売中。

おかげさまで11刷出来!
累計6万1千部

<内容紹介>
57歳、170センチ、53キロ―――。お金もなければ時間もない、 そんな普通のサラリーマンが2年でシングルになった超効率的な練習法とは? 帰宅してから30分でできる筋トレやストレッチ、練習場を徹底活用したアプローチ練習法、スコアがみるみる縮まるラウンド術―――など、 誰にもできるスコアアップの秘訣を紹介する。

<目次>
はじめに――時間もお金もないサラリーマンでも、この練習法ならシングルになれる
プロローグ――シングルを目指して踏み出そう
第1章 キレのある強靭なゴルフボディをつくる
 1番ホール 「足腰と体幹を鍛える」
 2番ホール 「瞬発力を鍛え、腰のキレを養う」
 3番ホール 「インパクトで左腰を切る動きを身につける」
 4番ホール 「しなやかなカラダをつくる」
 5番ホール 「平衡感覚を鍛える」
 コラム 「ドライバー選びでは総重量と重心に注意」
第2章 スコアに直結する実戦スウィングを磨く
 6番ホール 「よどみのないルーティンを身につける」
 7番ホール 「“特高”ティでスウィングを矯正する」
 8番ホール 「踏み台で傾斜ショットを身につける」
 9番ホール 「自由自在のコントロールショットを身につける」
 10番ホール 「苦手ホール攻略法“スパットゴルフ”を身につける」
 11番ホール 「一発必脱のバンカーショットを身につける」
 12番ホール 「感想戦でコースマネジメント能力を磨く」
 コラム 「クラブは慎重に選んで長く愛用しよう」
第3章 自由自在の寄せ技を身につける
 13番ホール 「アプローチ上達のツボ」
 14番ホール 「ランダム型の練習でアプローチ名人になる」
 15番ホール 「アプローチ練習でフルスウィングを磨く」
 コラム 「単品ウェッジは憧れでよい」
第4章 対戦相手を「ヒヤッ!」とさせるパット術を身につける
 16番ホール 「パット上達のツボ」
 17番ホール 「“究極の振り子スウィング”を身につける」
 18番ホール 「距離感を磨いて3パットを撲滅する」
 コラム 「運命の一本を生涯の友にしよう」
おわりに

<はじめに―――時間もお金もないサラリーマンでも、この練習法ならシングルになれる>

◎遅咲きゴルファー
 ぼくは35年間にわたって一貫して多忙なサラリーマンでした。 5年前に定年を迎えた後、民事調停委員を務めるかたわら、自らのゴルフ体験をもとに文筆活動をしています。
 ぼくは43歳でゴルフを始めた遅咲きゴルファーです。しかも、長い間、接待ゴルフしか知らなかったのです。 仕事上の付き合いを中心にしたゴルフが長く続きました。

 49歳のとき、ある会社の先輩から「定年退職して慌ててクラブに入会しても遅い。親しい友だちをつくるには10年かかる」といわれたのが転機になりました。 さっそく、大阪府北部にあるベニーCCに入会したのです。 10枚のカードを提出して初めてもらったハンディは17。クラブ競技に出場するようになり、ルールを勉強しました。 年間ラウンド数は50回ぐらいに増え、熱心に練習するようになりました。

 51歳でハンディが14になったのを機に、上級者の切磋琢磨を目的にした研修会に入会しました。 上級者に揉まれているうちに、シングルを目前にするところまで順調に上達したのです。 しかし、そこでぱったりと上達が止まって、どうしてもシングルの厚い壁を破れません。
 シングルの壁を破れないゴルファーのことを揶揄して“テンカス(滓)”と呼ぶと知ったのはこの頃です。 ハンディ掲示板を見ると、確かにハンディ10〜12のあたりに名札が多いのです。ぼくは典型的な“テンカス”でした。

 57歳のとき、我がコーチ、三浦佳世子プロに出会ったのを機に、還暦までに、“テンカス”の汚名を返上することを決意しました。 そして、我がコーチと二人三脚で、我流のスウィングの矯正に取り組んだのです。 その甲斐あって、一念発起して2年後、公式ハンディ9をもらって晴れてシングルゴルファーの仲間入りをしました。
 そして、同年10月に開かれた倶楽部選手権で、並みいる格上の上級者に伍して5位で予選を通過しました。 初めて経験する本選のマッチプレーでは1回戦で敗退しましたが、上位での予選通過は自信になりました。 そして、シングルになって半年後の2004年1月、ハンディは8になりました。
 シングルの壁を破るまでの顛末を書いた『普通のサラリーマンが2年でシングルになる方法』(日経ビジネス人文庫)を、2004年9月に上梓したところ、 幸いにも好評で、これまで9回の増刷を重ねました。読者の共感を得ることができたのは、 「仕事の経験を生かせば誰でも効率的に上手くなれる」というメッセージが伝わったからだと思っています。

◎練習の“質”を高めた
 かつてシングルは勲章でした。シングルになるのは今より難しく、その代わり、一度シングルになると陥落することはなかったのです。
しかし、1997年、社団法人日本ゴルフ協会(JGA)はハンディの有効期間を半年と定め、提出された20枚(現在は10枚)のスコアカードにもとづいて、 半年毎にハンディを改定することにしました。こうして、一度シングルになっても、クラブ競技の成績しだいでは、シングルを陥落することになったのです。
 ぼくがシングルの壁を破ってから5年が経過し、その間に10回のハンディ改正がありました。 一度ハンディは8から9に下がりましたが、今年1月、ハンディ8に返り咲きました。シングルの壁を破った後も精進を続けましたが、 新たな飛躍はなかったのです。

 スポーツ生理学によると、人間は20歳を頂点にして、1年に1%ずつ様々な肉体機能が低下するそうです。 現在65歳のぼくの体力は、シングルになったときから5%低下しています。 その意味では、この5年間、加齢に負けないで、ハンディ8の腕前を維持したともいえます。
 定年を迎えて自由時間は増えましたが、ラウンドの回数を増やしたり、練習量を増やしたりしたわけではありません。 週1回のラウンドが、体力的にも仕事の都合からもちょうどよいのです。では、なにが変わったのでしょうか。練習の「質」を高めたのです。 この5年間で、ぼくの練習法は大きく進化しました。65歳でハンディ8に帰り咲いたのも、進化した練習法のおかげなのです。

 かつては、ひたすらスウィングを磨いていました。完璧なスウィングを目指して、悪癖の矯正に力を注いでいたのです。 しかし、今ではスウィングを磨くことよりも、コースで思い通りのプレーをすることに重点をおいて練習しています。 コースでよいスコアを出すための実戦練習に取り組んでいるのです。 練習の目的が、「スウィングを磨く」から「コースで思い通りのプレーをする」に変わったのです。 目的が変われば、当然ながら練習の内容はがらりと変わります。

 例えば、ぼくが日課にしているパターマットでの練習はどう変わったのでしょうか。 長い間、カップに向かってまっすぐ転がす練習をしてきました。ボールの軌道が狂うと、ほんの少し手元を調整します。 ボールをカップに沈めることが練習の目的でした。 今では、「17番ホール」で詳述している“究極の振り子スウィング”を身につける練習をしています。カップに沈めるのは、目的ではなく結果なのです。 “究極の振り子スウィング”が身につけば、100球連続カップインは朝飯前です。 「これを身につければパット名人になれる」という確信を持って練習しているのです。
 この本では、「コースで思い通りのプレーをする」ための18の練習法を紹介しています。 誰でもすぐに始められ、コースで練習効果を実感できる、とっておきの練習法ばかりです。

 シングルになるのに、打ち放し練習場に頻繁に通ったり、毎週のようにラウンドしたりする必要はありません。 それよりも、自宅での地道な練習が肝心なのです。忙しいサラリーマンでも、帰宅してから自宅で1時間ほど練習するのは可能なはずです。 18の練習法のうち半分の9つは自宅でも実践できます。この本で紹介している自宅での練習をぜひ習慣づけてほしいのです。
 多忙なサラリーマンにとって、月に1〜2回のラウンドが精一杯かもしれません。 それでも、この本で紹介している練習に真剣に取り組めば、2年でシングルの壁を破ることが可能です。

 シングルへの工程表をつくってみました。3カ月もすれば練習が愉しくなってきます。半年で、体力がついてきたことを実感します。 1年で、腰のキレがよくなり、周りからスウィングが鋭くなったとびっくりされます。 この頃には、自由自在のコントロールショットも身についてきて、コースで斜めに打つことに違和感がなくなるはずです。 1年半で“究極の振り子スウィング”が身につき、アプローチが上手くなった自覚します。めっきり寄せワンの数が増えることでしょう。 ここまでくれば、シングルは目前です。

 まずは、一歩を踏み出すことです。明日といわず今日から、18の練習法のうち、これはと思う練習を始めてください。 どんなによい練習でも、ある期間続けないと上達を実感できません。毎日の地道な努力を継続できるかどうかが、シングルになる決め手なのです。

◎シングルになるとよいことがある
 シングルになると5つのよいことがあります。
 1つは、いつも気分よくラウンドできるようになります。OBなどの悔いが残るショットが減るからです。
 2つは、周りから一目置かれるようになります。すると、シングルとして恥ずかしくないプレーをしようとして、 ますます精進するようになり、上達の好循環が働くのです。
 3つは、難しいコースを愉しめるようになります。これまで歯が立たなかったコースに挑戦して攻略できたときの喜びは大きいのです。
 4つは、ゴルフをゲームとして愉しめるようになります。状況判断をして攻めるか守るかをはっきりと決め、思い通りにプレーできたときの喜びは格別なのです。
 最後に、シングルになると長寿のゴルフを楽しめるのです。シングルになって下半身主導のスウィングが身につくと、歳をとっても飛距離があまり落ちません。 なんといっても、白球をまっすぐ遠くへ飛ばすのがゴルフの愉しみです。飛距離が落ちなければ、歳をとってもゴルフが愉しいのです。

 好奇心と探究心、そして挑戦を忘れないことが若さの秘訣です。ゴルフにおいて「もう年だから」は禁句です。ゴルフは何歳からでも上手くなれます。 仕事で培った問題解決能力と合理精神を生かして、シングルを目指して精進を続け、もっともっと上手くなろうではありませんか。 そして、命ある限りゴルフを愉しもうではありませんか。

2009年4月                      

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