03年6月11日 キリンカップサッカー2003 日本代表対パラグアイ代表 0−0引き分け
アルゼンチン戦に惨敗した後の代表戦。今回は高原と中村が合流する。

ジーコはこの試合全く新しいメンバーで戦うと言う。

今日はボランティア仲間と観戦する。スタジアムまでの道を一人で歩くのはさみしいから浦和美園駅で待ち合わせる。埼玉スタジアムが見えてくると昨年のW杯が懐かしく思い出される。あのアンセムも流れている。


席はメイン・ホーム側1階後部席。カテ3なので、斜めの席だ。CKを見るのには都合が良い。
私たちのすぐ隣の自由席には代表応援団。太鼓とメガホンの声が響く。このリーダーの音程が微妙に皆と違うので、気になって仕方なかった。半音くらいずれている。

まず楢崎と川口が出てくる。川口の大きなアップの映像が大型画面に出る。相変わらずハンサム。
ついで他の選手が出てくる。中田は非常に厳しい顔をしている。俊輔は遠藤と組んでパスをしている。W杯後最初の試合ジャマイカ戦では俊輔は名良橋と組んでいたのだった。何か孤立しているようで可哀想に思えたが、今日は楽しそうだ。

スタメン発表。DFが宮本、坪井、山田、サントス、FWは大久保と高原。アルゼンチン戦のメンバーと大幅な入れ替えだ。先日のアルゼンチン戦で、私はもうジーコに愛想を尽かしていた。出来るだけ早く監督交代してもらいたいとも思っている。

友人は浦和サポだから、坪井の初先発に落ち着かない。大丈夫かなぁとドキドキしている。山田はかなり図太いから安心なんだそうだ。磐田サポの友人は「鹿島がいないだけで、もうすっきり」と言う。

こんなにゆったりした気持ちで試合を見るのは何ヶ月ぶりだろう。パラグアイはほとんど知らない選手ばかりだ。まぁサンタクルスとチラベルトしか知らないのだから仕方ない。

試合は日本ペース。鈴木、中山と違って高原、大久保はボールがキープできる。宮本も落ち着いてDFラインを統率している。サントスのカバーも怠りない。坪井も神妙にDFを勤めている。それにしても顔が小さいなぁ。

スタジアムを沸かせるのは俊輔。そして大久保だ。チョコチョコと動き回って面白い。高原は体調がベストではない感じがした。足の踏ん張りがきかなかったり、もつれたりする。俊輔はスルーパスにフェイント、相手を幻惑させるトラップ。それが点に結びつかなくても見ていて楽しい。印象に残ったプレーは高速ドリブルのパラグアイ選手をタックルで止めた山田のプレー。

遠藤も良かった。目の前で俊輔のCKが見られると思っていたら、こちら側は遠藤だった。それだけキックが安定しているのだろう。

試合は0−0の引き分け。大久保のオフサイドになってしまったゴールは惜しかった。

この後、スポーツニュースや新聞は大久保を讃えていたが、私はやはり中田が一番だと思った。危ない、という時には誰よりも早くディフェンスに駆けつけ、チャンスにはゴール前に走りこむ。判断が早く、スピードがあり、運動量も多い。彼に支えられているチームだと思った。

中田は試合後挨拶の時も、最後まで厳しい表情を崩さなかった。このチームの危うさを誰よりも知り、危機感を持っているのが中田なのではないだろうか。