06年8月9日
国立競技場
キリンチャレンジカップ
日本代表対トリニダード・トバゴ戦
台風接近中。昨夜から何回となく、テレビの天気予報を見て心配していた。昼頃になると、どうやら雨の山場は越えたようだった。それでも台風だから、雨具の支度はしっかりとしていく。

オシム監督の初戦。日本代表選手がすっかり入れ替わった。

私が希望していた松田復帰はならなかったが、なんとマリノスからは田中隼麿、山瀬、坂田、栗原の4選手が選ばれていた。皆代表初選出だ。

新代表は、フレッシュな顔ぶれが揃った。ドイツW杯代表選手は4名しかいない。A3の関係で、今回は浦和が中心メンバーとなった。試合前練習が十分に出来ない場合は、普段同じチームでプレーしている選手をユニットで使うのは定石通りだ。

今日は試合前の練習から見たいので、少し早めにと思ったが、結局いつもとあんまり変わらず、席に着いた時は選手達の練習は既に始まっていた。

で、国立の座席が一人一人用になっていたのに驚いた。前はベンチに線が引いてあるだけのものだったから、座りにくかったんだよね。

ゴール裏のサポーターたちはホームもアウェイもほぼ満員。ホーム側には「隼麿スタミナ」「坂田BIG確定」「勇蔵流血番長」「山瀬大志を抱け」の4枚の弾幕が出ていた。マリサポが掲げている。「流血番長」は笑った。最近勇蔵は大人しいけれどね。

最前線の大旗も隼麿、坂田、山瀬はあったけれど、栗原のがなかった(イェメン戦選出落ちを予感?)。

試合前の練習は選手全員(といっても18名)でゲーム形式。GK山岸が一人で控え練習だ。普段は先発とサブで分かれて、パス練習などをしているから、なんだか変な感じ。ジェフの試合前練習はこうだったっけ?いつもマリノスの方しか見ていないからわからない。

試合前の練習

ミニゲームをするのは珍しい。


練習終了。その頃、友人のYさん到着。回りもそろそろ埋まってくる。前はレッズファンの中年男性。斜め後ろにはにぎやかなギャルサポがいる。

先発メンバー発表。浦和が6人。マリノスからは隼麿と山瀬。山瀬は意外。FWに我那覇。あと駒野(ただし左DF)。

選手入場前、さっきマリノス選手弾幕を掲げていた辺りに「川淵再選?」「川淵ヤメロ」「早稲田+古河工業+電通=0勝2敗1分け」の大きな弾幕が掲出された。勇気ある行動だ。

試合開始前のトス。キャプテンが川口とわかる。

キックオフ。代表いきなり攻める。スピーディな攻撃でシュートまで行く。山瀬も積極的に上がる。

攻めるのはアウェイゴール側なので、私達からは遠い。ちょっとわかりずらい。その代わり、闘莉王や啓太の動きはよくわかる。

落ち着いている川口を見ると、すごい選手だなぁとしみじみ思う。アトランタを知っていて、ジョホールバールを知っていて、フランスを知っていて、ドイツを知っている。
そんな話をすると、Yさんが「マリノスがソラリ監督だった時、ヨシカツが初めて先発起用された試合見ている」と言う。「えぇっ」とびっくりして、また尊敬してしまう。Yさんのサッカー観戦歴も長い。

日本のテンポのいい攻撃が続いて、そのうち、誰かがペナルティエリア前で倒される。FK。最初のFKは山瀬が蹴ってはずれ。今度は三都主が蹴るようだ。ゴール!あっさり決まってしまう。GKへたなんじゃない?

まぁでも先取点。よかった、よかった。

ついで、また三都主がうまくDFの前に抜け出し、GKの頭越しシュート。2点目。「どうしたの三都主?」。サイドドリブルで持ち上がって、切り返しても相手を抜けずウロウロ、守っては相手に背中を向けて簡単にクロスを上げられる三都主。そんな三都主を見てきたからねぇ。守備の負担がないと、こんなにハツラツするのか。

日本得点!


観客大喜び。

でも遠い方のゴールなのが
残念。


トリニダード・トバゴの選手は背が高くて、足も長い。届かないだろうと思っていたボールにも足が届いて、ひょいと蹴ってしまうのにはさすが、と思った。

でもトリニダードの方にいい所はなかった。ほとんど攻撃が出来ず、日本の速さが目立った。

隼麿は向こう側なので、よくわからなかった。長谷部もちょっと遠かった。闘莉王は高くて強かった。攻撃参加も迫力だった。啓太はCBに入ることも多かった。目の前で相手ボールをタックルで奪ったプレーはナイスファイト、ナイスプレー。

坪井は一度、パスを止められず外へ出してしまったことがあった。前半なのにもう集中が切れているのか。

2点取った後はやや停滞。我那覇に見せ場がなかった。達也は生き生き走っていたね。

前半終了。レッズファンの友人から電話が来たので、会いに行く。今日はご主人と二人で観戦。彼女のご主人とお嬢さんはドイツへ遠征している。ドイツの話などを聞いた。

後半開始。と、ポツポツ雨が降ってきた。上を見上げると雨粒がはっきり見えて、面白いなぁなどとのんきに構えていたら、かなり降り出してきた。慌ててビニール雨合羽を着る。一度弱くなったが、結局ずっと降っていた。でも、あの埼スタの寒〜い霧雨を経験したから、こんな雨どうってことない。

今度はこちら側(ホーム側)に攻めてくるので目の前でゴールを見たいと思った。メンバーの変更はなし。

山瀬から田中→長谷部→走りこんだ山瀬。これはあと少しのところで合わず残念だった。

山瀬が小林に交代。山瀬は前線への飛び出しや、隼麿とのワンツー、スルーパス等攻撃の中心として頑張った。いい出来だった。後半、相手選手に身体をぶつけるようにしてボール奪取したプレーにはびっくりした。ガッツがあった。中田みたいだった。

隼麿→達也シュートも弾かれる。あとで見ると我那覇に当たったみたいだ。

坪井が足を攣らせて交代。W杯豪戦でも両足痙攣だったけれど、どうしたんだろう。2試合続けて途中交代とは。で、勇蔵が出場することになった。後ろのマリサポの女性は「わぁ、初キャップになってしまう〜。ドキドキしちゃう」と言っている。

勇蔵は出場するといきなりトリ選手を倒してしまう。危ない危ない。勇蔵のプレーは無難だったけれど、勇蔵に代わってからは闘莉王があまり上がってこなかったような気がする。勇蔵に任せるにはまだ不安だったのだろう。

後半は前半のようないい攻撃はなく、段々トリニダード・トバゴもボールを持てるようになる。ゴール前でちょっと危ない場面もあった。

アレックスのCK。


みんな雨合羽を羽織っている。

我那覇と寿人の交代。長谷部と中村の交代。。中村のミドルシュート、寿人がつめるもGK押さえる。

アレックスに代わって坂田。坂田も代表初出場。すごく期待。でも達也や寿人とかぶることが多くて、見せ場はなかった。

そのまま2−0で試合終了。初戦勝利でよかった。

選手達が挨拶を終えて、ピッチを回ってくる。アウェイ側で一際大きな歓声がした。バックスタンド前でも挨拶。私達の前(ホーム側コーナー付近)では選手がかなり私達に近いところに来てくれた。川口が先頭で、その後ろに隼麿。川口はホームゴール裏に整列した時、殺到するカメラマン達に何度も退くよう大きく手で合図していたが、カメラマンはどかない。あきらめて、サポーター達に挨拶した。川口の気持が嬉しかった。

観客達から掛かる声も熱いものが多かった。日本代表再出発。観客の期待は大きい。

雨はいつの間にか止んでいた。ジーコジャパンの初戦は、小野のゴールまでが楽しかったが、あとは失望に変わった。不安が大きかった。オシム監督の初戦は3日しか練習時間がなかったこと、初代表組多かったことを考えても、まずまずの出来だったのではないだろうか。今後に期待したい。