06年7月30日 横浜F・マリノス対アルビレックス新潟 2−0で勝利 |
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スタジアムに着いたのはキックオフ直前。マリノスからの携帯メールで、先発メンバーはわかっていた。 今日は坂田、山瀬、上野が出る。久保は控えだ。若手の狩野やマイクはベンチ入りしていない。 岡田監督は今日の試合に進退がかかると言われていた。Jリーグ再開後2敗1分で勝利がない。順位は12位、降格圏とは言わないが、「優勝」目指すチームとは思えない不成績だ。 席はいつもの2階ゴール裏にした。大型ビジョンの下。最近、2階席でも試合中ずっと立って応援しているグループがいる。今日は太鼓の音がすごく近くに聞こえた。2階でも叩いているのだろうか。 夕方になって涼しくなり、私はウィンドブレーカーを着た。選手にとってはいいコンディションなのではないだろうか。 試合前、中田市長と新潟市長の何か挨拶があったらしい。また、久保の250試合出場、山瀬の100試合出場表彰があった。 試合開始。 もう一度、スタメンを見る。あ、今日は3バックだ。松田、河合、栗原。絶対こっちの方がいいと思う。 早速、マリノスのペース。坂田がボールを上手く受けてDFの先に飛び出す。そのまま持ち込んでシュート。決まったと腰を浮かしかけたが、勢いよく跳ね返った。ポスト直撃。残念。 その後も山瀬、マルケス、坂田、ドウトラがからんだ攻撃が続く。坂田は守備でも貢献、前線から、ボール保持者を追いかける。上野がベテランらしい読みでボールを奪取しボールを散らす。 向こう側でよくわからなかったが、坂田の惜しいヘディングシュートがあった。新潟のGKが反応よく弾く。 ちょっとマリノスの攻撃が一段落すると新潟が攻め込んでくるようになる。でもマリノスは落ち着いて対応。一度だけ、危ないと思ったけれど、相手10番が勝手に滑ってくれた。 マリノスが攻め続けても、点が入らない展開は今年いやと言うほど見ている。心配になってきた頃、得点が生まれる。
ドゥトラ→マルケス→ドゥトラ。ドゥトラが蹴ったボールがネットに吸い込まれた。ドゥトラは映画「GOAL」のポスターのように膝を付いて、両手を握りしめ咆哮した。選手達が次々集まってくる。2階席も総立ちだよ。再現映像を見ると、ドゥトラのシュートが相手DFに当たり、コースが変わってゴールしたようだ。何でもいい。久しぶりの得点。久しぶりの先取点だ。 前半終了。1点でも取れてよかった。0−0で折り返すのとは大きな違いがある。 私の左隣は4人家族が観戦。男の子がそばに来たので歳を聞くと2歳だという。あと赤ちゃん。二人とも騒がず泣かず、感心した。右隣は男子中学生グループ5人。前は前半30分くらいに来たカップル。でもドゥトラのゴールはちゃんと見た。 後半開始。前半の勢いは止まらない。 ボールを奪った松田が攻め上がり、あれ、あれと次々選手を抜いて(4人?)、ゴールまで迫った。最後はGKの止められて、がっくり。松田はばたんと大の字に突っ伏してしまった。こういうところが松田の面白さだ。 ついで、マグロンのシュート、弾いたボールをマルケスが粘ってゴール中央へ。坂田はスルーしてその先に全くフリーの山瀬。難なく決める。山瀬はピッチを飛び出してサポーターの前で大きく腕を突き上げた。他の選手も寄って来て山瀬を祝福する。4百数十日ぶりのゴールだそうだ。膝靭帯の手術、椎間板ヘルニアの手術、いくつものケガを乗り越えて、山瀬が帰ってきた。こんなに早く山瀬のゴールが見られるなんて。
その後もマリノスは疲れることを知らず、新潟の選手を数人で囲い込み、奪うと、前線へボールを運ぶ。何人もがゴール前へ走りこむ。前半は鈴木慎吾にやや形勢不利だった隼麿も後半に入ると持ち前のスタミナで押し返し、最後は右サイドを制圧。 新潟は選手を代えるけれど、局面を打開できなかった。 坂田はフリーになって決定的チャンスだったけれど、決めきれず。坂田は3点は取れたね。相手GKを誉めた方がいいのかな。 久しぶりの先発、「そうだ、これが坂田だ、これがマリノスの攻撃だ」という働きを見せてくれた。本当に久しぶりで、こういうマリノスを忘れていたよ。 坂田を見ていると、久保が如何に走らないか、動きがないか、痛感してしまう。好調時の久保は決してそんなことはないのだけれどね。どこか悪いのかな? 坂田と清水交代。山瀬が吉田に交代、そしてマルケスが大島に交代。 清水は完全に抜け出して、GKと1対1。こういう時に決められないのが清水。「やっぱ清水だよなぁ」 2−0で勝利。内容から言えば2−0以上の大差。完勝だった。簡単にプレーすればこういうマリノスになる。積極的にプレスする、ボールを奪ったら直ぐに攻撃する、シュートまで持っていく。このシンプルなことが何故出来なかったのだろう。考え込みすぎたのか? 清水も吉田もよく走って、献身的なのだけれど、「走る」だけじゃ駄目なんだ。効果的に走らなくては意味がない。山瀬は常に前へ、隙間へ、守備をかいくぐるアイディアがあったと思う。スルーパスを何度出したろう。今までは1試合に1〜2本しかなかった。出すのが河合だったり、松田だったりした。「トップ下」とは抽象的にはなんとなくわかるような気がしていたけど、こうして山瀬の動きを見て、その重要性が具体的にわかった。
マリノスはこの後もこういうサッカーができるだろうか。昨年も鹿島戦の後のFC東京等良い試合の後、グダグダ試合をしてしまったことが何度もあった。そんなことがないように願う。
今日の試合が一筋の光でありますように。このマリノスがずっと続きますように。 |