06年4月1日(土)
横浜F・マリノス対FC東京
1−1の引き分け
うらうらと暖かい天気。新横浜公園の花見をしながら日産スタに行こうと、ちょっと早めに家を出た。

新横浜公園ではバーベキューするグループ、のどかに弁当を広げている人々、花の下をそぞろ歩く人など、にぎわっていた。



新横浜公園の桜。

家族連れや若者グループでにぎわっていた。

スタジアムに着くと、サッカー検定をしていた。tvkテレビ「キック・オフ・マリノス」の鈴木正治さんと三崎アナが取材をしていた。鈴木さんは小学生を相手に「よし、本気だぞ」と言うと、ドリブル競争を始めた。本当に「本気」で小学生を置き去りにした。三崎アナが大人気ない、と笑っていた。

サッカー検定会場にて。

右の女性が三崎アナ。
中央立っているマリノスユニが鈴木正治さん。

後ろはオフィシャルショップ「TRICOLORE ONE」
(マリノスの選手達の大型ポスターがカッコイイ)
シュートのスピード測定をする田中裕介選手。

100キロ以上出ていた。

子どもや保護者から「おー!」という歓声が沸いた。

バックスタンドアウェイ側ホーム自由席はどうなっているのかなぁと思いつつ、観客席に向かう。もし、入れるなら、浦和戦でトラブルのあった2階席に行って見たいと思ったけれど、柵があって行けなかった。係員に尋ねればよかったかもしれないが、それ程までして行きたいわけではない。

バックスタンド2階席に上がる。まだ空席はかなりあった。SB席に一番近いブロック上段2列目に席を見つけて座る。前はカメラを据えた男性。周りは男性ばかりだ。そのうち、グループらしき人達がやってきて、にぎやかになる。

先発を知らせるメールが来ていたので、見る。今日は隼麿が先発だ。サブにはマイクや後藤が入っている。那須や坂田もサプ。

試合前、1階席ゴール裏で一部サポーター達が歌を歌いだした。「俺たちが行ってやる」という横断幕も出た。中央部分のサポーターグループは沈黙のままだ。

選手入場。いつも流れるCHARの「ア・フェア・ウィンド」が流れなかった。サポーターの歌が響いた。「♪おーおーお横浜エフマリノースプライドにかけて おーおーお横浜エフマリノース勝利をつかもう」

サポーター達が望んでいたことだった。あの事件の後、ようやく実現した。しかし大音響のないスタジアムは何かいつもと違う緊張感があった。

対するFC東京。サポーターは1階席屋根下あたりにいるが、いつもよりおとなしい。あの人をおちょくるような歌を歌っていたFCサポとは思えない。元気ないな。

試合開始。

「あれ、普通だなぁと思ったら、隼麿じゃんか!」。隼麿が右サイドを駆け上がり、タイミングよくクロスを上げた。「隼麿って知らなかった?」「いや、知ってたんだけどさぁ、吉田に慣れちゃっていたんだよ」。と後ろの人たちにぎやかだ。

すぐ後ろの男性は『エッフ、マリーノス」と大きな声で声援を送る。「り〜」が巻き舌でトレモロのようになるのがすごい。

FC東京のセットプレー。ゴール前でこぼれ球を打たれるもバーの上。「おい、ノリオがフリーじゃないか。ちゃんと見てろよ〜」。

FC東京はほとんどチャンスが作れず。攻めも遅い。後ろの方でボールを回している。監督が代わってサッカースタイルも変わったようだ。石川ナオもいないし、加地もいない。

マリノスは次々にチャンス。大島がポストプレーを巧くこなす。それに後ろからボールを貰い、反転して前に出ることもできるようになった。どんどん上手くなっていく。動けない久保よりいいよ。マリノス、何度もあったチャンスを決めきれず。おーっと立ち上がりかけて、ア〜と腰をおろすことが何回もあった。

清水がDFに引っ張られて、セルフジャッジで足を止めた。プレーは続行、一転ピンチ。「清水、、そこで止まってるな!」「走れよ」

0−0で前半終了。FC東京のサポーターはずっと歌を歌って、ロッカーに引き上げる選手達を励ましていた。マリノスサポーターはさっさと中休み。

太陽が傾いて、日差しがまともに顔に当たる。帽子を持って出たのに、自転車のカゴの中に忘れてきた。マリノスのタオルを頭に掛けて日光を避ける。スタジアムの風は相変わらず強くて寒い。

後半開始。カウンターで清水にボールが渡るが決められない。後ろの男性「清水だから、みんな心の準備はできていたよなぁ!」。まぁね。

選手交代。「誰だ」「坂田か?」皆坂田に期待している。「吉田だ、吉田」「トップ下か」。

河合がペナルティエリアまで入ってきてシュート。GKが弾いた所をさらに柔らかくマルケスへパス。マルケスどフリーなのにぃ!枠の上。河合がこんな技巧的なパスができるとは驚き。大島と同じくどんどん上手になっている。

そして、ついに、得点!隼麿が持ち込んで、角度のないところからシュート。ようやくようやくネットをゆらした。隼麿はそのままサポーターの前まで走っていった。初先発でゴール決めたんだものね。

隼麿のゴールで1−0


このままで終われば

よかったのにね。

その後もマルケスに絶好の追加点のチャンスがあったが決められない。「今日はマルケスの日じゃないや」。

段々時間がなくなってくる。マリノスはセカンドボールが拾えなくなってくる。CKの時にトゥトラとマグロンが、ショートコーナーからキープ作戦。途端に「攻めろよぉ」と大きな声。「まだキープは早いだろう。」「せこいことすんな」。

サポーターは声が荒くなってくる。だって、軽いプレーが多すぎるのだ。松田は隼麿が痛んでいる時、そばでリフティングなんかしているし、ドゥトラは抜かれそうになるとファウルで止める。

ラインはずるずる下がる。もっと押し上げなくちゃだめなんじゃないの。トップとディフェンスラインをコンパクトに、って言うじゃない。

「集中!集中!」「マークがゆるすぎるぞぉ」「ボールじゃなくて人を見ろよ」「気をつけろ〜」とバックスタンドは騒然としてくる。

もうロスタイムに入っている。東京のセットプレー。決まってしまう。同点。

「何だよぉ」「おい、何やってんだよぉ」「ばかやろう」。

ゴール裏は一瞬静まり返ったが、すぐに「エッフマリーノス」と一段と大きな声で応援を再開。後ろで罵っていた人達も、必死で声援を送る。選手も懸命に走るけれど、以前のような奇跡的な点が生まれるとは思えない。

試合終了。2階席もため息。そして怒り。選手に対して猛烈なブーイングが浴びせられた。東京の方は勝ったかのように選手を迎えている。

隼麿が自身のHPで「ゼロックスの時も自分のゴールで勝ち越したのに、ロスタイムに追いつかれてPK戦で負けた」と書いていた。次は隼麿のゴールで勝とうね。ヒーローインタビューを見たいよ。

マルケスと坂田の交代が遅かったと思う。交代枠は一つ残っていたし、もっと走れる選手を入れるべきだったと思うよ。

75分位から、マリノスはすっかり押し込まれた。確かに決める時に決めていれば、楽勝だったとは思う。でも、点が入らなくても、勝つ方法はマリノスは知っていたはずなのだ。何かおかしい。以前のような「絶対あきらめない」という気迫が感じられない。「絶対守ってやる」という気迫もない。CKの時間つぶしはみっともない。

そして、やっぱりマグロンのサッカーはマリノスにマッチしていないと思うよ。目指すサッカーが違うと思う。なんだか、混迷の森に迷い込みそうだ。