05年11月26日(土)
横浜F・マリノス対セレッソ大阪
1−1の引き分け
長かったJリーグも今日がホーム最終戦。好調セレッソとの対戦だ。

スタジアム外では「新横浜パフォーマンス」が開催されていた。

ステージ、風船の下あたりで立ってしゃべっているのが中田市長。

市長の前はマリノスの左伴社長の挨拶だった。

サポーターはホーム最終戦を勝利で飾るために、ゴール裏をトリコロールで染めることにしていた。

ACLで突破できなかったのは、アウェイ山東の汚い試合運びもあったけれど、何よりホーム初戦で敗北したことが大きいのだ。サポーターは初戦にホームの雰囲気を作れなかったことは自分たちの責任だと受け止めていた。

少し前から、ゴール裏トリコロール作戦は告知されていたので、最初からバックスタンド2階席に行こうと決めていた。ただ、2階席の急な階段は怖い。通路から1段目か2段目に席がないか探す。家族連れ(といっても息子さんは高校生くらい)の隣が空いていたので「いいですか?」と聞いて座る。

通路をサポーターが「ハマトラ(サポーターペーパー)いかがですか?」と配って歩く。子どもも可愛い声で「ハマトラです」と協力している。今日は力が入っている。

バックスタンドはちょうど陽が当たっているので、暖かくコートはいらないくらいだ。広島戦で座ったメインの席はどの辺か探す。あそこでマリノスの旗を振ったら結構目立っていたね。効果抜群だったと思う(自画自賛)。

セレッソも今日はいつもより応援団が多いような気がする。でも屋根下に中心メンバーが集まっているので、前の席は空席が目立ってしまう。どうして、サポーターは前に出て
こないで屋根下にいるのだろう。前の方で応援するほうが迫力あるのに。


セレッソ応援団。1階席メイン寄り屋根下に陣取る。

美しかったマリノスゴール裏のトリコロール⇒
でもテレビではあんまり映してくれなかった<`ヘ´>


選手が出てくる。2階席も「サインボールちょうだ〜い!」と立ち上がって選手にアピールする。いつものようにバックスタンドに来た中澤が精一杯腕を回して2階席に向かって投げるが、壁に当たって結局一階席へ。中澤は右肩を撫でながらピッチに入る。「中澤肩を痛めたのかなぁ。守備大丈夫か?」と隣の人が心配そうに言う。まぁ大したことはなかったみたい。

スタメンは、久保・奥がいなくて、大島、大橋が先発。大橋はしばらくベンチにも入れなかったから、久しぶりだけど、大丈夫だろうか。

セレッソは森島・西沢が健在。森島は坊主に近い頭。西沢の金髪は気持ち悪い。もう歳なんだからさぁ、清原と同じで似合わないよ。FW黒部は控えなんだね。

試合開始。2階席の通路上でも「エフッ、マリーノス」と大きなコールが響いていた。多分maliciaの人達だろうと思う。その声に2階席も合わせて手拍子をする。マリノスは積極的な攻撃を見せる。ドウトラとマグロン、グラウのトリオもいい。サイドを突破してドゥトラがCKをゲットしたが、そのプレーはほんとに巧い。いぶし銀だね。

セレッソは西沢が最初のシュート。「あ”〜」と思ったけれど、松田がコースを遮っていたので、枠を外れて行った。

大柄な外国人選手、ファビーニョかな、が左サイドをするすると抜けてドカンとシュートを打った。一瞬ドキッとしたが、外れた。

危なかったのはそれくらいで、あとはマリノスが攻めていた。

でも、何だか点が入る気がしなかった。単純な一本のクロスでも決めてしまう久保がいないとオロオロと回りくどい攻めを繰り返す。ボールが後ろに下がってきて、結局河合がキープ、どこに出そうか、どこに蹴ろうか、困っているシーンが続いた。マグロンでも大橋でもちょっと動いてスペースを作ればいいのに、そういうことがない。二人とも巧いんだけど、スピーディに動いてボールを貰ってということが少ない。マグロンなんかびっくりするようなトラップやボールキープを見せるし、パスも股抜きとかいとも簡単にやってのけるんだけどね。

山西主審はマリノスのホームと言うことを全く考慮していなかった。ペナルティエリアでセレッソが乱暴なプレーをしても注意すらしなかった。「広島戦の岡田主審ならPKだよ!」と言いたくなるようなプレーがいくつもあった。セレッソのDFは今日はファイルを取られないと安心したせいか、危なくなるとマリノスの選手をつぶした。Jリーグはセレッソに優勝させたいのかな、と思った。

前半終了。今日は全日空デーでプレゼントは10万円の旅行券だ。期待をこめて大型ビジョンを見るが、まぁいつものことで大はずれ。他会場の途中経過発表。ヴェルディは1−1、ガンバは負けている。鹿島は1−1。

後半開始。まだ、隣の人が席に戻らないうちに、おばかプレーが!サイドをセレッソの選手が勢いよく上がって行った時、嫌な予感がしたんだよね。でもクロスは不正確で、余裕でクリア、ほっとした時、信じられぬチョンボか起きた。河合がクリアし損ねたボールが森島へのプレゼントボールになった。「あ〜、バカっ」と叫んでしまったよ。

セレッソ先制。

わかりにくいけれど、

セレッソの選手が喜んでいる。

見逃さない森島もさすがだった。その後、がっくりしている河合がかわいそうな気もした。でもこのあまりにお粗末なプレーに、セレッソ優勝にマリノスも協力しているのか、と思ってしまった。

ゴール裏からはすぐに大きな声で「エッフ、マリーノス」のコールが起きた。まさか最終戦で負けるわけにはいかない。

でもその後もイマイチだったなぁ。隼磨は最近では一番良い出来でスピードもあったし、ドリブルにも切れ味があった、クロスも次々に上げた。上野はテンポ良くボールをさばいている。上野にボールが入ると安心する。

でも大橋に入るとがっかりなんだよ。判断が遅い。臆病。勝負しない。

大島のヘッドは正面、マグロンのFKはいいところに蹴ったのに吉田にはじき出された。何度もシュートするけれど入らない。

じりじりと時間が経っていく。こんな試合でいいのか、マリノス!!スタンドから野次も飛んだ。ゴール歌の歌声も響く。手拍子は大きくなった。

グラウに代えて坂田。坂田?グラウのほうがいいんじゃない?河合に代えて山瀬。河合はショックが大きかったみたいだから、この交代は納得。

気が付けば岡田監督はずっとピッチ脇に立ったまま。大橋を下げて那須を入れ、松田はずっと前線に残る。パワープレイだ。負け試合じゃ、ゴール裏をトリコロールに染めたサポーターに申し訳が立たないだろう。

松田は何度も腰に手をやる。それでも危ないとなるとボールを追いかけたし、クロスにはジャンプで競っていた。ボールが出ると次々選手が走りこむようになった。

一瞬カウンター。万事休すかと思ったが、ボールはゴール脇をころころと転がっていった。この時、一つ前の席にいた中年のご夫婦は席を立った。マリノスのこと、わかってないよ、と私は思ったのだった。

ロスタイムは4分。隼磨のクロス、撃て、あ〜、あ〜、あ〜、あ〜入った!入った!誰?誰が入れた?松田!2階席も総立ちだった。勝ったような勢いだった。隣の女性ともハイタッチ。再現映像が流れるとまた大歓声。や〜っぱり松田だよなぁ〜!ミスターマリノス!!

映像で確認すると、隼磨のクロスを大島が落とし、マグロンが中央へ、山瀬がシュートするも当たり損ね、それを大島がシュート、弾き返された(ハンドぽかった)ボールが松田の前に。それをゴールに叩き込んだ。正確なキックだった。

ロスタイム。松田がゴール!

漸く追いつく。

ゴールの向こう側では選手が松田を祝福している。

2階席もみんな立って大喜びだった。

写真がブレている。

こういう時は良い写真がとれない。

もう1点、もう1点。マリノスはもう1点取れそうな気がした。それ程動きがよくなった。

が、試合終了。残念。ホーム最終戦を勝利で飾れなかった。

今日は選手の挨拶があるというから、すぐに1階に下りた。ベンチ外の選手、奥も中西もいた。若い選手も背広姿だ。背広姿もカッコイイね。
大型ビジョンで一人一人の選手を紹介する。30人以上選手がいるんだ、と画面を改めて見つめた。

中澤キャプテンが代表して挨拶。「不満足な成績だが、天皇杯や来期に向けて頑張りたい。応援ありがとうございました。」大体そんな内容。話している途中、セレッソサポが、「セレッソ大阪」「セレッソ大阪」といきなりコールを始めて「失礼な奴ら」と思ったけれど、ガンバが負けてセレッソが首位に立ったことを知ったためだったと後でわかった。まぁ許す。
挨拶のため、整列する選手たち。


挨拶は中澤。出場しない選手たちも全員並んだ。


松田の一蹴りでJ最終戦に向けて大混戦になった。勝点2の中に5チームだと言う。
全く蚊帳の外のマリノスは悲しいね。最終戦は中位グループ同士の優勝に関係ない試合だ。今年の開幕戦にはこんな結末を予想すらしていなかった。

この日、ヴェルディの降格も決まった。日本リーグの時代からライバルとして、競い合ってきたチームだ。今年の初めは降格なんて思いもよらなかった。マリノスも一歩間違えば降格になりかねなかった。悪魔の心理サイクルに嵌まってしまったこともあるかもしれない。

マリノスは今年の失敗をよくよく分析して、来年は攻撃的な楽しいサッカーを見せて欲しいと思う。第3節新潟戦、鹿島戦2試合、31節広島戦のような試合をぜひ見せて欲しい。