05年10月5日
ナビスコ準決勝2ラウンド
横浜F・マリノス対ガンバ大阪
雨模様の天気。試合は大丈夫だろうか。

今日は「もと8」の友人1人と観戦する。他の人は仕事でダメだった。平日の試合はやはりきつい。

新横浜で待ち合わせ。新横浜駅は工事の為随分様子が違ってしまっている。お店も半分くらいになっているのではないだろうか。また、駅のタクシー待機所が駅前ロータリーから駅を出て左手・旧高島屋工作所のあった辺りに移っている。歩道にタクシー出入り口があるから、環状2号にかかる歩道橋が伸びてタクシー出入り口も跨いている。

スタジアムに行く前に夕食を食べようと店を探す。結局「土間土間」にした。料理が出てくるのも早かったし、店員さんもきびきびしていたので、よかった。石焼ビビンバを食べた。

着いた時はもう練習が終わり、先発メンバーの発表をする所だった。さすがに今日は観客が少なくて、この時間でも一階席屋根下コーナー付近に席を取ることができた。ゴール裏2階席は観客がポツリポツリしかいない。それでも試合が進むにつれ、職場帰りの人たちで空席が埋まってきた。観客数1万1千人。

マリノスの先発はDFの真ん中に中西、右に中澤、左に栗原、あとはいつもの面々で、ドゥトラ、隼磨、那須、奥、大橋、坂田、グラウ。松田がサブに入っていた。腰は大丈夫だろうか。

入場前に流されるマリノス紹介のビデオは新バージョンになっていて、私は大分戦で初めて見た。アンジョンファンが最初に出てくるのは違和感があったから、これで落ち着いた。

選手入場。アウェイの2階席から、ガンバのビッグユニやフラッグが下りてくる。サポーター数の少なさを補う応援戦術のようだ。マリノスゴール裏ももちろん熱い応援だ。

ガンバの応援席。


2階から下りてきた
ビッグユニ。


試合開始。
直後から一階バックスタンドも手拍子を始める。普段は試合が白熱するまで手拍子は出ないから、今日はとてもテンションが高い。選手に力を与えようと一生懸命だ。

マリノスは最初から飛ばす。ボールへの寄せが早い。前へ前への意識が見えた。
最初のチャンス。CKはわずかに中澤に合わず。身体全体をぶつけるようにしたら入ったんじゃなかろうか。

ガンバの攻撃は大黒、アラウージョ、フェルナンジーニョのトリオがすごい破壊力。毎試合3点くらい取る。でも今日はマリノスのDFが集中していて彼らの突破を許さない。栗原が読みのよさ、スピード、高さ強さで再三良い守備を見せる。何度も何度も「勇蔵!勇蔵!」コールが起きた。

那須もワンボランチで奮闘。インターセプトも多かったし、前線に度々顔を出した。

大橋も積極的にシュートを打った。ドリブルで持ち込んで撃ったミドルも良かった。また、隼麿に出るパスは再三好機を作った。

マグロンがいない方が攻撃にスピードが出るのではないだろうか。お互いの意思疎通もいいような気がする。

グラウは守備にも走り回っていたけれど、前線でのキープ力がない。ボールが収まらない。ガンバの二人のブラジル人がツツツーッ、ツツツーッとドリブルであっという間にボールを運んでいくのに比べると見劣りしてしまう。

ガンバは引き気味。シジクレイが高さで跳ね返すし、サイドもあまり上がってこない。遠藤も低い位置にいて、守り重視。マリノスの得点を許さない。

でもついに、CKから得点!!中澤が跳んだのは見えたけど、その後は誰だかわからなかった。でもネットが揺れるのは見えた。一斉に周りが立ち上がり飛び跳ねる。前のお父さんは子どもを放り上げて喜ぶ。再現映像で那須が入れたとわかる。3試合ぶり?待ちに待ったゴールだ。ゴール裏も盛り上がった。

マリノス得点。

立ち上がって
喜ぶ観客。

久しぶりのゴールだ。

これでタイに持ち込んだ。なんとかあと1点。

ガンバも負けるわけにはいかない。前に出てくる。ゴール前でアラウージョがフリー。「あ、やられたっ」と思ったシュートはバーを叩く、それを栗原がガンバの選手ともつれながら蹴り出す。大黒に撃たれたシュートは幸いにも達也の正面。よかった。

1−0のままハーフタイム。ナビスコ準決勝もう一試合は浦和が2−0で勝っていた。

後半開始。栗原が早々に交代。足を痛めたらしい。松田が入ってくる。大丈夫?
ガンバは前半より積極的。冷や冷やするシーンが続く。でも中澤、中西、松田が集中して守る。

これまでさすがのプレーを見せていた奥が山瀬に交代。ケガのようだった。奥が最後まで残っていたら、PK勝てたかもしれないのにね。残念だった。

山瀬は持ち前のゴール前へのタイミングの良い飛び出しを再三見せた。あと得点さえあれば、山瀬もプレークすると思うんだよね。

お互い譲らないプレーの連続。シジクレイはことごとくマリノスのボールを跳ね返す。宮本は読みのよさでオフサイドを取る。GK藤ヶ谷は当たっていた。でもガンバの攻撃は疲れが見えた。

マリノスはやっぱり決定力不足。隼磨のシュートや大橋のシュートも惜しかった。CKからの中澤のヘディングは完全に頭一つ抜けていたけれど、枠の外。

カウンター攻撃、すごい勢いで上がっていくのは誰?松田だ。迫力。両脇からガンバDF(?)に挟まれたけど、その前にパスか、シュートか打てなかったかな?

終了間際の坂田フリー、決めろ!と皆腰を浮かしかけたのだけど、バーのはるか上。

延長へ。いつも途中交代になる大橋もフル出場だ。すごく頑張っていた。惜しいシュートもあった。FKも惜しかった。

ドゥトラが倒れたのに、ガンバはプレー続行。FC東京戦と全く同じ展開で、松田が怒る。ゴチャゴチャもめていて、「イエローが出ちゃうよ、止めて〜」。幸いカードは出なかった。

延長後半にグラウが2枚目を貰って退場。1枚目はボールを取り返すためすごいスピードで走って行きタックル。ガッツあふれるいいプレーと思ったけどカードが出た。2枚目はそれ程悪質なプレーと思わなかったけれどねぇ。グラウがいなくなると、坂田と交代した清水一人で得点は難しい。

延長戦。

前後半終了。

得点なし。


なんか、私の気持ちに「よくやったね」という満足感があった。「どうしても勝て!」という勝利への執着心がなかった。好調ガンバには到底敵わない、何しろあの「大分戦」の惨めなマリノスなのだ。ここまでやってくれた選手たち達にもう十分だよ、と言ってしまいそうだった。

多分ゴール裏やほとんどの人は本気で勝て!と思っていただろう。私は甘い。

延長終了。PK戦になる。どういうわけか、昨年のCL第2戦のイメージより、今年のゼロックスの方が頭をよぎる。私は達也を信頼していない。今日だってポカがあったよ。

マリノスゴール裏は「♪ひとりひとりの心を合わせて〜たどりつこうよ、最高の場所へ〜」と歌い、選手を鼓舞する。

PK戦。遠藤は落ち着いてGKの動きを見ながら余裕のキック。決まる。山瀬。失敗。あんまり大舞台に出ていないから、緊張したのだろう。ガンバ2人目も決める。大橋。ボールはバーの上。大橋は120分走り続けたから、足の踏ん張りがきかなかったんだね。
失敗した山瀬と大橋を真っ先に迎えたのが松田。そして中澤。慰めていた。

大黒のPKが決まった瞬間、ガンバ選手達、走り寄り抱き合って飛び上がって喜ぶ。そんなに嬉しいかね。優勝したわけではないのにさ。

喜んで大黒に駆け寄るガンバの選手たち。

試合終了。さすがに足取り重く選手が引き上げてくる。でもサポーターは「エフっマリノス」とずぅっとコールしていた。中澤が手を上げて応えていた。



←挨拶する選手たち。拍手する観客。皆立っているのでこの角度でしか撮れなかった。

↑ゴール裏へゆっくり歩く選手たち。さすがに元気がない。

ガンバサポーターは興奮していた。リーダーはフェンスをまたいで選手に声をかけていた。選手も長いことサポーターの前にいた。決勝戦の相手はジェフ千葉。2−0から浦和に追いついたのだ。

今日のマリノスの戦いぶりはとても良かった。負けたくない、勝ちたいという気持ちが見えた。でも持続しないのが今年のマリノス。どうしてだろう。素晴らしいゲームを見せたかと思うと次は惨敗。得点力不足は相変わらずだし、何が足りないのか、何がいけないのか。

もう「チャンピオン」という看板は降ろして、挑戦者としてひたむきに戦っていくしかない。

友人は試合を楽しんでくれたので良かった。試合は勝ったので、「勝利の女神」伝説は継続中。また友人みんなで観戦したいと思う。