05年7月30日
横浜F・マリノス対FCバルセロナ
1−1の引き分け
前の対戦から1ヶ月経たないうちの再戦である。今回はロナウジーニョもエトーもプジョルも来る。
ただ、マリノスには奥、大島、久保、中澤がいない。でもとにかくバルサだ。

6時過ぎにスタジアムに着く。今日の席はメインホーム側。この席はマリノス側のはずなのに、バルサユニも多い。

着いた時に達也がGK練習をしていた。今日は達也か。バルサもバックスタンドの前で、数人(控え)が練習していた。遠くて誰がいるかわからない。メッシはいるのだろうか。

やがてマリノスの選手が出て来る。バルサは遅れて出てくる。出てきた途端すごい歓声を拍手だった。私は双眼鏡で見たけれど、ピントが合わないのか、自分の目がぼけているのか、選手がよくわからない。ロナウジーニョが見つからない。遅れてエトーが出てくる。「エトー、エトー」とバルサ側から大きな声援が起きた。エトーは顔が小さくてすらりとしている。短距離選手のようだ。

マリノスの練習

バックスタンド真ん中辺りの黄色いのがバルサ控え選手の練習(わかりにくい)

バックスタンド、メインスタンドがほぼ満員。自由席に空席が目立った。海外人気チームの試合ならでは。

遅れて娘たちが到着。スタメン発表。ロナウジーニョはベンチだった。マリノスは柏戦とほぼ同じメンバーだが、新外国人のマグロンが入った。山瀬、哲也がベンチにもいない。ケガ?

入場前に流されるマリノスのビデオを見て、上の子が「カッコイイね」と言う。三ッ沢で見ていた頃にはこんなのなかったよと。一体何年前の話?もっとも三ッ沢では今もないけど。


ロナウジーニョはベンチスタート

選手入場

整列
バルサユニの観客。

マリノスの選手のことはあまり知らない。

試合開始。大体において、バルサのペース。デコが左だから、私たちの目の前だ。顔もくっきり見える。デコもジュリも、シャビもそう大きくはない。だけど技術はさすが。マリノスが2人で囲んでしつこく守備をしても全くボールを取られない。DFをはずしてパスをすると、いつ見ていたのか、いつ選手が走りこんだのか、パスの先には必ず選手がいる。
エトーのドリブルも高速で美しかった。

開始後すぐ、マグロンから前線の坂田へボールが出た。疾走する坂田。6.12再現か、と思ったが、シュートは枠外。坂田は今日はシュートが入りそうになかった。

デコは再三、ドゥトラの裏にボールを出した。大きなサイドチェンジに後ろの若者が「オー!アウトサイドであれかよ」と感嘆したように言った。ジュリが受ける。ドゥトラが狙われるから、ドゥトラはなかなか上がれない。

デコ対隼磨はデコが制圧。隼磨は全く前に出られなかったし、ボールを前に出すことすらできなかった。まだユーべ・ネドベドの時の方が勝負していた。河合もよくカバーしていたけれど、ボールを持つとやはり出しどころがなく、もたもたしていた。

上野の方が前を向いていた。人を食ったようなプレーが健在で、巧く機能していた。那須もしつこく守備していたし、攻撃でも顔を出した。マグロンは速さはないがキープ力があった。

達也はやっぱりフィードが不安。度々ラインを割ってしまう。「あーあ」とため息がもれる。「達也、自信をもってやれ!」と大きな声が飛んだ。大観衆の前であんなこと言われたら恥ずかしいよ。フィードが真直ぐに飛ぶと拍手が起きたりした。マリサポがネタにしているのかも。

バルサのFK

デコが蹴った。グランダーのシュートはポスト脇ぎりぎりを抜けて行った。

バルサのセットプレー。プジョルが上がってきた。松田と小競り合い。ボールにうまく合わせられなかったプジョル、手を振り下ろし、胸をそらして何か怒っている。そのポーズがおかしかった。いかにも闘将。でもゴール前で滑って清水にボールを奪われ、あわやという場面もあった。

バルサも巧いけれど、まだ本調子じゃないし、親善試合だから、詰めが甘かった。このまま0−0かなと思っていた、前半43分頃、ジュリからのクロスにシャビ。ヘディングが決まる。何故、あそこでフリーなんだろう。誰かがついていなくてはダメなんじゃないの?

前半終了。あっという間の45分だった。岡田監督は何だか怒った表情で引き上げていった。マリノスは消極的だった。

ハーフタイムに神戸へ移籍する遠藤のセレモニーがあった。サポーターから花束やフラッグが渡された。「12年間ありがとう」の文字も見える。

後半はプジョル、デコが下がり、イエニスタ、ラーションが入った。。マリノスもマグロン・河合が下がり、中西、栗原が入った。このメンバーの方がドゥトラが攻撃に参加しやすいようだ。ドゥトラから何回かチャンスが生まれた。

後半しばらくして、スタジアムが何だかざわつき始めた。立ち上がる人もいる。周りの人達はロイヤルシートの方を見ている。誰か来たの?「ジーーコがきたんじゃねぇ?」と後ろの人が冗談を言う。川淵さん?ゴーンさん?(そんなバカな)。ロナウジーニョ、ロナウジーニョと言う声が聞こえて来た。バルサのベンチ裏を見ると確かにロナウジーニョがアップを始めていた。

ロナウジーニョがエトーと交代。大歓声、フラッシュがまたたく。

ロナウジーニョ出場。

(真ん中の緑の審判の隣のの人がロニー。マリノスの選手も見ている)

残念だったのはロナウジーニョはアウェイ側でプレーをしていたこと(当然)。CKもFKもみんな向こう側だった。ロナウジーニョがボールを持つとマリノスは3人がかりで囲む。

ロナウジーニョのパスから、ジュリ、ラーションの細かいパス回しはさすが。あの狭いところでパスをつなぐ技術を日本のチームが見せることはいつのことだろう。

マリノスのCK。私は何かを落としたので、拾おうとした。ワーと言う歓声に顔を上げると、白いボールと揺れるネットが見えた。え〜!マリノス点が取れたんだ、びっくり。勇蔵だった。再現映像を見る。後ろの方から飛び込んでのヘディングシュート。GKバルデスは動くことできず。いやぁ栗原久々のゴールだ。FW不足のマリノスでは栗原がFWやるのではないかなんて噂もあったっけ。



ゴールの瞬間は撮り損ねた

1−1になった。


マリノスは後藤や狩野、山崎など若い選手が出てくる。臆することなく前へ突っかけていた。

バルサはこの後も魅力的な攻撃を見せるけれども、得点は奪えず。バーに当たったシュートもあった。勇蔵が足を出して防いだシュートもあった。達也が弾いたシュートもあった。ロナウジーニョのシュートは枠の上。

そのまま試合終了。ヒーローインタビューはシャビ。その後ろではドゥトラ、マグロンとロナウジーニョが言葉を交わしていた。ドゥトラはロナウジーニョとユニ交換。そういえば狩野クンもバルサの選手から言われてユニ交換していた。何故狩野クン?他にユニ交換はなかったと思う。

インタビューに答えるシャビ。

あんまり嬉しそうではなかった。

ロナウジーニョのインタビュー。声が思ったより低い。ブラジルの選手と言うとジーコとかアルシンドとか声が高かったから意外だ。「みんなにキスを」は決まり文句だろうけど、言われた方は微妙〜。

MVPはシャビと大橋。賞金500,000円。大橋はせめて一つゴールを決めたかった。

挨拶するマリノスの選手たち。

満足そう。松田がとてもご機嫌だった。

帰りの道筋、前を歩く人は「ロナウド」と「サビオラ」ユニ。かなりのバルサファンなのだろう。サビオラはチームが決まったのだろうか。ロナウジーニョのユニがやはり1番多かった。

「決着」と言いながら、決着はなかった。来年も再戦があるだろうか。マリノスがスペインに行くということは?

というより、バルサの本気のプレーが見たい。世界選手権で来日してくれることを望む。