05年5月15日
横浜F・マリノス対浦和レッズ
0−1で敗北
13連戦の最後の試合。相手がレッズだけに力が入る。
山東戦で涙を流して悔しがった選手やサポーター達はまたあの場所に立つために今日が出発だと心を決めていた。

岡田監督も「敗戦のショックを引きずる選手は使わない。闘争心のある選手を使う」と言っていた。熊林や山瀬弟、狩野、アデマールなどが見られるのではないかと期待していた。

出かける直前、大粒の雨が降った。心配したがそれ程ひどいことにならないですんだ。アリーナそばの駐車場からはレッズユニ姿が次々に出てくる。

途中、従妹から「今日も出てきました」とメールが来た。2階席で会うことにする。

北ゲートへ行く。今日も年間チケット購入者専用入場口があった。入ろうとして、そこで断られている人がいた。私はスムーズに入れていいけど、他の人にとってはちょっと感じ悪いかもしれない。

観客席に行くと、思ったより青が多い。人数的にはレッズより多い。やはり5万人入ると、いいね。日産スタジアムはこれくらい入らないと格好がつかない。

ホーム側はほぼ満員

ビッグユニ2枚が2階席に広げられた。

従妹達と合流。先発を聞くと、ほぼいつものメンバーだった。なんだよう、と言う感じ。山瀬が初先発。ブーイングは思ったより多くない。久保が控えに入っている。

浦和の応援。


相変わらずきれいだ。

レッズもほぼベストメンバー。

試合前、1階で小競り合いがあった。1階のサポがみんな一斉に後ろを向いた。2階席からも下を覗き込む人々。「けんかしている」。「えー試合前に内輪もめすんなよ」。哲也やスタッフが心配そうにゴール裏を見ている。

そのうち「エッフマリノス、エッフマリノス」のコールが起こり、段々大きくなってその場は収まったようにみえた。でもこれは試合の伏線だったのだね。

今日は「サカタのタネ」デーだったので、試合前「サカタのタネ」社長が選手を激励。私も入場の時、ひまわりの種をもらった。坂田種苗はなかなか大きな会社なのだ。でも「サカタのタネ」のロゴのついたマリノスグッズはちょっとかっこ悪い。

試合開始。マリノスは攻勢。バーに当てたシュートが続いた。向こう側だったので、誰だかわからなかった。大島と那須だったようだ。
その後も山瀬のドリブルなど見所があった。

マリノスの手拍子の応援はレッズの大応援を超えていたと思う。皆、ACLの悔しさを選手への応援に変えようとしていた。

レッズの攻撃。松田、中澤、河合がしっかり抑える。エメルソンは昨年の怖さがない。シュートの方向がずれている。田中達也もいいところなし。

前半ロスタイムの攻防

レッズは怖くないなと思った。でもマリノスも点が取れない。0−0で前半終了。

後半。相変わらず点が取れません。アンのシュートはGK正面、CKからの中澤のヘディングシュートは惜しかった。やがて隼磨やドゥトラの運動量も落ちてくる。上野はワンタッチでさばくけれど、なんか安易に見えてしまう。もっと前に勝負する気があってもいいのではないか。山瀬は面白かったが、点にはつながらなかった。山瀬が点をとったら、こんな痛快なことはなかったのだけど、そう世の中うまくは行かない。

レッズは永井が入った。そして雨が降り出した。マリノスは久保を投入。
その直後だ。鈴木啓太がミドルシュート。珍しく枠を捉える。哲也が弾いた所に詰めたのは永井。あの場面、GKの前にいたのはレッズの二人。あれじゃ、防ぎようがない。

あんなに攻めていたのに、マリノスは点が取れず、逆に取られてしまう。今年何度も繰り返したパターン。

レッズ応援の声が一段と大きくなる。マリノスの応援は聞こえなくなってしまった。こんな時にせめて手拍子を合わせたいのに、声が聞こえてこないのだ。2階席全体と見ていても、皆押し黙ってしまった。

どうしたの、この応援。1階席は雨に慌てていて、応援どころではないようだ。屋根下ではコアサポが激しく応援していたそうだが、声がこもって聞こえなかった。彼らは、いつになく熱い応援ができたと自己評価していたが、最初の小競り合いも「やる気のある奴だけが密集して応援する」と言ったのがきっかけだったようだし、全体に広げることができず、選手を後押しすることができなかったのだから、結果として失敗だったのではないか。熱意の空回りだった。

選手達はせめて引き分けたいとしていたようだが、あまり迫力や執念を感じない。「また、これかよ」と言う思いが選手にもあったのか。

松田が前にあがる。岡田監督は坂田も投入したが、重なり合ったりして全く機能せず。久保は奪われたボールを追うこともしない。まだまだだ。

結局0−1で負け。レッズの勝ち誇った応援歌が響き渡っていた。

選手の挨拶の時、13連戦の疲労を思って、温かい声がかけられていた。場所によってはブーイングもあったみたいだ。

←マリノスのFK


挨拶する選手達→


今日は先発を見た時、がっかりした。交代も遅かったし、久保は全然だめだった。
岡田監督も思考力が落ちていたのではないか。チャレンジが感じられなかった。

マリノスが同じような負け方をしたのは、何か構造的な問題があるのではないだろうか。選手起用法、戦い方、攻撃の工夫のなさ、セットプレイで点が取れず、取られてしまう。勝負弱さ。

スケジュールの厳しさはもちろんある。でもこのような弱点は昨年後半にも見られたものだ。この中断期間、もう一度攻撃を考え直してほしい。

レッズサポの友人に聞くと、レッズ応援バスは試合後中華街で食事だったそうだ。さぞ美味しいビールが飲めたろう。

雨上がり。虹も出たそうだ。

失点のときのみ激しい雨だった。


スタジアムを出た観客達。向こうの東ゲート橋はあふれそうな人。