05年3月9日 アジアチャンピオンズリーグ予選リーグ 対山東魯能泰山 0−1で敗北 |
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アジアチャンピオンになり、世界選手権に出場する。それが今年のマリノスの目標だ。 しかし、なんと緒戦のチケットが3100枚しか売れていないと言う。社長が観戦に来てくれとHPで訴えていた。スタッフが豚汁を作ってサービスするという。 J開幕戦であんな敗戦を見てしまうと、これは応援に行かねばという気持ちになった。枯れ木も山のにぎわいである。 横浜駅で娘と待ち合わせる。三ッ沢方面へ行くのは昨年3月の高校卒業式以来だ。 6時過ぎ三ッ沢球場につく。昼間暖かったから、薄着の人も多い。私は冬の観戦と同じ防寒対策をしてきた。 三ッ沢で観戦するのは久しぶり。三ッ沢はピッチが近くていい。
サポーターのリーダーが大切な一戦だから、我々も本気で応援しようと力強く呼びかけた。そして「♪アジアを勝ちとろう」の歌を繰り返し歌った。ハイロウズのCMで使われている曲だ。
今日の先発GKは榎本哲也だ。頑張ってほしい。他は開幕戦と同じ。山東のメンバーは全然わからない。オレンジユニフォーム。大柄な選手が多い。山東のサポはメインスタンドアウェイ側に数人。オレンジの傘を回していた。 試合前の練習で、先発が引き上げた後、控えメンバーがシュートを打っていた。ほとんど入らない中、決めていたのがアデマール。早く試合で見たいものだ。
試合開始。最初のチャンスは山東。オーバーヘッドシュートを見せた。 その後はほとんどマリノス。奥やドゥトラがかなり自由に動く。だが、マリノスが攻め込むとことごとく山東はファウルで止める。攻めのリズムが崩れてくる。 私達の席の後ろは通路を隔てて元気なおじさん集団。立ちっぱなしで応援だ。野次も面白い。 ※山東の選手が傷む。ボールを出すマリノス。山東はきちんとマリノスにボールを返す。「鹿よりサッカーを知ってるなぁ」 ※哲也がキック。「ラインを割らないぞ。うまいぞ」。哲也が蹴るたび「おぉ」と声。 「なんかいちいち反応してる俺達悲しいぞ。ライン割らないのが普通だろうが」 ※哲也につきまとう10番。「お前はグラウか!」「あいつらビデオ見てきやがったな」 ※乱暴なファウルが多い。「これがアジアだぁ!」 マリノスのチャンス。入ったかと、2度くらい腰をうかす。結局入らなかった。三ッ沢は再現映像がない。後で調べると、上野のシュートがバーを叩き、跳ね返しを那須がシュートするもDFにクリアされたらしい。 「磐田より全然弱い」、今は入らないけれどそのうち必ず点は取れる、と思った。 前半は0−0で終了。
後半開始。選手交代はなし。 前半はマリノスの攻めは向こう側なので、よく見えなかった。今度は楽しみだ。 清水にボールが出る。清水が走るが、山東のDFの方が早い。ちょっと驚いた。ボールへのダッシュも山東の方が一瞬早い。特に上野が一呼吸遅くてボールを拾われてしまう。中国では選手は体格や身体能力で選ばれるというから、足の速い選手が多いのだろう。 マリノスの連続攻撃。大島のヘッド。ダメ。奥がフリー、ダメ。 山東のGKがボールボーイの渡したボールを蹴りだす。「えーっ」と私達がびっくりしていると、主審が駆け寄りイエローカード。GKはゴール裏からまともにブーイングを食らっていたから、苛立っていた。段々殺伐とした雰囲気になってくる。山東の選手が度々倒れる。ゴール前で座り込んだ選手もいた。 次第に山東の攻撃の方が多くなってくる。近くの女性が「なんだか向こうでばかりやっているね」と言った。後ろの男性達もお気楽な野次が少なくなり、ずっと応援歌を歌うようになった。マリノスのイージーなパスミスもあった。 CK。あんまり威力のないボールが飛んでいく。簡単にクリアと思ったのに、ごちゃごちゃしたかと思ったら、ネットが揺れ、山東の選手が大喜び。山東のベンチもみな飛び上がって喜んでいる。数少ないサポも大喜びだ。スタジアムは一瞬凍りついた感じ。「エッフマリノス!エッフマリノス!」の声がすぐに響き渡る。 後ろの人たちは「まだだ、これからこれから」と声を出す。ところがマリノスはボールを後ろで回すばかり。折角前に出ても段々下がってしまう。静かに見ていた左右や前の人たちからも怒号が起きる。「何やってんだ」「攻めろよ!」「前へ」「前へ」「シュートを打て」 清水が倒されたのはPKと思った。FKは壁にぶつかり得点ならず。清水→山崎。 山東の選手が遅延行為でイエロカード。2枚目だから退場となった。山東のベンチは猛抗議。遠くでよくわからなかったがわさわさともめていた。山東はこの後も露骨な時間稼ぎをした。 残り10分。一人多くなったマリノスはひたすら攻める。スタンドの応援も熱を帯びる。選手も必死の形相だ。近くだからよく見える。クロスが何度も何度も放り込まれる。こういう攻撃がもっと早くにできていたら、と思う。途中眠くなりそうな時間帯もあったのだ。 17本のシュートも実らず、試合終了。がっくり膝をつくマリノスの選手達。輪になって喜ぶ山東の選手達。
挨拶に来る選手達は肩を落とし、うつむいている。足取りが重い。ブーイングもあったが、拍手と「次だ次」の声の方が多かったと思う。後ろの集団は「哲也、うなだれるな。お前は悪くない!次も頑張れ!」と叫んでいた。ゴール裏は「エッフマリノス!エッフマリノス!」とコールし続けていた。
今日は岡田監督は動かなかった。好調の大橋を使わなかった。遠藤も出さなかった。 ゴールが遠い。枠内に飛ばない。決定的なチャンスに大島も山崎も奥もドゥトラも隼麿もシュートがことごとくはずれた。 挨拶に来る中澤に疲労の色が濃かった。中西もケガを抱えながら献身的に動き回ったが結果が出なかった。こういう時、松田とかユ・サンチョルとか喝をいれる選手がいると違うのに、と思う。 帰りは多くの人が並ぶバス停ではなく、そこから横浜方面へ少し行って信号を左(翠嵐高校方面)に折れたところにあるバス停に行った。ここは34系統「沢渡循環」のバス停だ。ジモティ(地元)しか知らず、ほとんど人が並んでいない。必ず座れてあっという間に横浜に着く。お奨めです。 ACLの、ホームでの緒戦を落としたのは痛い。でもまだ始まったばかりだ。次、三ッ沢に来るのは4月20日だ。ベストのメンバーで快勝してほしい。 |