05年1月29日(土)
日本代表対カザフスタン戦
カザフスタン戦といえば、まず思い出すのが、98W杯最終予選、アルマトイの夜だ。日本はロスタイムに追いつかれ、加茂監督が更迭された。試合を私はテレビで見ていた。追いつかれた時、「またか、やっぱり」と投げやりな気持ちになった。韓国戦での逆転負けのショックが尾を引いていた。日本チームを信じ切れなかった。

次のカザフ戦は韓国で勝利した後の国立。累積で出場できないカズの代わりに出場した中山がゴールを決めた後、ゴール裏へ向かって咆哮した。日本は快勝して、ジョホールバールの歓喜へと続けたのだった。

そして、シドニー五輪の最終予選のアルマトイ。青々とした芝生にだまされたが相当荒れたピッチだったらしい。最終予選の緊張をほぐしたのは中田の一発だった。カザフのFWはやたらとシュートを打ったが決まらず。山本浩アナの「○○はシュートが好き!」という実況も懐かしい。

カザフの迎えての国立。この試合は俊輔ファンには忘れられない試合だ。平瀬へのロングパス、中田と何やら話し合った後に決めた素晴らしいFK。試合後のインタビューで「昨日死んだじいちゃんの為にも勝ててよかった」と涙で語った俊輔。

いろいろあった、カザフスタン。アジア大会で優勝したこともあると思うけど、その後どうもあまりぱっとしない。欧州サッカー連盟に入ってチーム力は伸びているだろうか。

と前置きが長いのは、いつもと同じく、試合が今ひとつだったからだ。

雨の予報もあったので、屋根下の席を確保するには一時間前には行っておいた方がよいだろうと考えた。防寒も万全を期す。

行く途中、アリーナ近辺ではいかにも、という男性達と何人もすれ違った。モーニング娘。のコンサートがあるのだ。三角橋辺りでようやく代表戦らしい人混みになった。東ゲート橋に向かう流れとは分かれて、西ゲート橋へ向かう。こちらは閑散としている。

今日はブロック指定。メイン斜めの席だ。1階メインアウェイ側に行く。屋根下はもう既に空席は少なくなっていた。前部席はまだガラガラ。ゴール裏自由席もやはり屋根下が埋まっている。バックは1階2階ともガラガラだ。アウェイ自由席2階もガラガラ。あまり人気がない。

カザフの選手が先に練習に出てきた。みんな若そうだ。
日本はまず、GKから練習。ついで宮本を先頭に選手達が出てきた。宮本は先発でなくてもリーダーなんだなぁ。

練習する日本代表

先発メンバー発表。川口は磐田、なんだ。本当にがっかり。
松田が先発。久しぶりの先発なので頑張ってほしい。

選手入場。後ろのカップルが大声で「ニッポンコール」。この二人は試合の間中ずっと騒いでいた。この席の観客たちは「じっくり観戦」派が多い。彼らは周囲から浮いていた。

試合開始早々、玉田がゴール。落ち着いていた。カザフはこの雰囲気に飲まれているように感じた。ボールが落ち着かない。


↑選手入場。
ブルーシートで迎える

早速得点観客立ち上がって拍手する。


サイドの選手は加地に簡単に抜かれてしまう。かなり下手だ。

セットプレー、2点目。松田だった。「なおきー!」と私も立ち上がって拍手。カザフはほとんど攻めの形ができない。セットプレーでもちゃんとしたボールが蹴れない。

24分。三都主のFK。誰かに当たったようにも見えたが、そのままゴールしたのだった。3点目。その後も福西のヘッドや玉田のドリブルなど、惜しいシーンもあったが、3点どまり。

後半。福西に代えて阿部。阿部はとてもよかったと思う。小笠原よりも視野が広く、サイドチェンジやロングパスなど大きな展開を意図していた。

阿部から小笠原へ見事なパスが出て、それを小笠原がスルーパス。玉田は飛び出しよく、ボールに追いつきドリブル、シュート。4点目。流れるような攻撃だった。こういう攻撃がもっともっとできるといい。

もう4点とったのだから、新しいメンバーを試せばいいのに、と私達は話していたが、次の交代は30分過ぎ。入ったのは大黒だったから、スタジアムは大いに沸いた。でもチャンスはほとんどなかった。

玉田のゴール!

喜ぶゴール裏。

次の交代は3人まとめて田中、遠藤、玉田OUT、坪井、藤田、本山IN。坪井は本当に久しぶりだ。思わず拍手してしまった。しかし終了間際、一度に3人交代は昨年2月のマレーシア戦と同じ。その時のことを佐伯日菜子さんが「なんとかレンジャーのごとくズラッと並んだ姿」と書いていたけど、変わらないなぁと思う。

これだけ代えても三都主と加地は代えなかった。こういう時こそ二人のバックアップを試すべきではなかったのか。

試合は4−0で日本代表の快勝。DFも堅固だった。危なかったシーン、松田がオーバーヘッドでクリアしたのを見て、体がすごく切れていると思った。ジーコへのアピールも十分だったと思う。

カザフスタンは本当に弱かった。これで練習になったのだろうか。攻撃ももう少し点が取れたはずだ。連携が取れていたとは言いがたい。選手起用も相変わらずだ。三都主をどうにかしてくれ。鈴木も不動の先発でいいのか。私のジーコへの不満は解消されない。

でも、帰り道、観客達はとても満足そうだった。4点入れて勝ったから、とりあえずはいいのか。国内組が自信をつけたのなら、それはそれでいいことだ。