04年12月12日トヨタカップ
FCポルト対オンセ・カルダス
0−0
PK8−7
W杯ボランティア仲間から、トヨタカップのチケットがあると連絡が来た時、即座に「行く」と返事をしていた。
朝、冷たい雨が降っていて困ったなぁと思ったが、どうやら昼過ぎには上がった。一安心。
今年が最後のトヨタカップだ。もう少し盛り上がると良かったが、対戦チームが地味で、有名選手もいないから仕方ない。トヨタカップ史上初めて当日券が発売された。
横国に着くと、コロンビアのサポーターたちが沢山いた。記念写真を撮ったり、とても楽しそうだ。
プリウスの展示 オンセのサポーター
チケットを譲ってくれた友人Okさんとご主人、やはりボランティア仲間のSさん4人で観戦する。3人とも私よりもずっと若い。若い人たちと観戦するのはとても楽しい。
席はバックスタンド中央ややホーム(北)寄り1階席、前から10列目という良席だ。観客席は空席が目立つ。オンセのサポーターの方が多い。ポルトはゴール裏の一区画にいる程度だ。 選手がこんなに近くに見える
席に着いた時、友人のご主人が取り出したのは、なんとワイン。荷物チェックもあったのにどうやって持ち込んだのだろう?方法は聞いたけれど秘密にしておきます。
ポルトガルワインを飲み干そうということは、オンセの応援かな。私もコップに3cmくらいいただいた。大体、チャンピオンシップのテレビ応援で力が入りすぎてお疲れ状態でもあるので、今日はのんびり観戦するつもりだ。
ポルトの選手は練習をしていたが、オンセの選手はフィールドには現れなかった。
花火が上がって選手入場。去年と同じだが、観客やサポーターが少ないと盛り上がりに欠ける。
選手もよくわからないので、スポーツ新聞の切抜きを持ってきていた。それと照らし合わせながら、試合を見る。
キックオフ
出だしからポルトの攻勢。開始早々、ゴールが決まったかと思ったら、オフサイド。マッカーシーが怒る。そうそう、このマッカーシーはシドニーオリンピックで南アの代表だった。船越アナが「恐怖の双子」と盛んに言っていたので記憶にある。
ポルトが攻め、オンセが守る。戦前の予想通りの展開だ。しかし、ポルトの攻撃はバーやポストに阻まれる。
なかなか点が入らないと、こちらもゆったり。選手たちの観察。Sさんが「ポルトGKのユニフォームがパステルカラーのスカイブルーできれい。靴下も白のハイソックスでアイドルみたいだね。」。オンセのGKのことを私が「パンツが妙にぴったりしていない?」と言うと「じゃ、オンセはセクシー系」。
ポルトのGKの背番号は99、マッカーシーが77、22番もいる。「ゾロ目がすきなのかしらね」。オンセの13番、大きいね、と調べたら、193cmもある。
前半は0−0で終了。スタジアムは冷えてくる。足元にも小さなホッカイロを入れる。
後半開始を待つ。
後半開始。相変わらず、ポルトが攻める。前半は遠いサイド(アウェイ側)へ攻めていたが今度はこちら側なので、見やすい。オンセGKエナオの守りもよく見える。
CKは18番が蹴る。CKからのヘディングをエナオが見事な反射神経で防ぐ。またバーかと思っていたのだがGKが反応したのだった。さすが「神様仏様エナオ様」だ。日本の観客からも「エナオ」「エナオ」という声援が聞こえてくる。オンセは私達の前を22番がよく駆け上がる。なかなかいい選手だ。でもオンセが点を取りそうな気配はない。
ポルトの監督はずっと立って怒鳴っている。選手に不満そうだ。
ゴール裏のポルトの応援団は手拍子。よく見るとサポの人らしきおじさんが日本人観客の前に立ち、手拍子の指導をしている。それで前より手拍子が大きくなったのだ。
CK なかなか決まらないものだ。 ボールを置くエナオ
結局延長に入る。
延長前半、突然ポルトのGKが倒れる。「何か投げ込まれて当たったのだろうか?」仰向けになったまま動かない。メインスタンドで観戦している同じくボランティア仲間のYさんはラジオを持っているはずなので、携帯メールで訊いて見る。「ケガではない模様」とのこと。GK交代。延長後半、サイドが変わりエナオがオンセサポの前に来る。オンセサポは大盛り上がり。エナオも声援に応える。結局、延長前後半とも0−0。オンセのプラン通りのようだ。
0−0のままPK戦に。
PK開始。オンセまず成功。次にポルトの選手、決めた後、オンセサポやエナオに挑発ポーズ。主審が近づきレッドカード。16番だから、期待の若手ジエゴだ。
順調にPKを決めていく。最初の失敗はポルト。18番だ。意気上がるオンセサポ。次にオンセが決めれば勝利。しかし、失敗。喜ぶポルトの選手。それから3人ずつ成功。オンセの選手たちは片膝立ちで肩を組みあっている。祈っているかのようだ。9人目。オンセの選手はバーの上に蹴り上げてしまう。22番だった。
ポルトの選手は成功!必死のエナオの手も追いつかず。ポルト勝利。アウェイ側コーナー付近で喜びを爆発させ抱き合う選手たち。ベンチから背広姿の監督?スタッフ達も駆けつけて抱擁しあう。(blogの写真参照)
表彰式。MVPは18番、マニシェだった。
クィーンの「♪ウィアーザチャンピオン」が流れ始めると上から、キラキラと紙が落ちてきた。拾うと丸い薄いポリエステル紙で「TOYOTA CUP」と印刷されていた。
表彰式を終えた選手たちはカップを掲げて、ポルトサポの所へまっすぐに駆けつけた。サポたちと喜びを分かち合った後、バックスタンドにも回ってきた。とても嬉しそうだ。照明が落とされていたのでうまく撮影ができなかった。
表彰式 真ん中にプラティニ氏
昨年のトヨタカカップもPK戦だった。昨日のチャンピオンシップ第2戦もPK戦だった。それぞれのPK戦、それぞれ違う味わいがあり、それぞれ忘れがたいものとなった。
トヨタカップはこの試合を最後に25年の歴史に幕を下ろす。欧州13勝南米12勝となった。私は終わりの3試合を観戦できて幸せだった。