04年10月3日
横浜F・マリノス対柏レイソル
0−1でマリノス敗北
(横浜国際総合競技場)
40日ぶりのサッカー観戦。マリノスはこのところ不調。三連続で引き分け。一方首位浦和レッズは好調、勝ち点を伸ばし続けている。これ以上離されるわけには行かない。

昨日とは打って変わって、朝から冷たい雨が降り続いている。

Nさんから席をとっておきました、とメールをいただいた。
久しぶりにNさんのお仲間と観戦する。皆、「浦和、行かないとやばいよね」「応援しなくちゃね。」と話している。「でも今日負けたら、埼スタ行くテンションなくなっちゃうかも」

東ゲートでは「新横浜パフォーマンス」開催中。模擬店が沢山出ている。ステージではクレージーケンバンドのコンサートも予定されていた。
雨の中、必死に応援するサポーターたち。
試合前、マリノス君の200試合出場の表彰が行われた。なんだか笑ってしまう。

マリノスは柳が復帰。代わりに上野が負傷休養。ドウトラはまだ戻れない。彼がいなくなってから勝てない。

試合開始。柏の意欲的な攻撃が始まる。
ほとんど攻められていたのではないか。柏のシュートを榎本が弾いたところを詰められた時は「あーあ、決まってしまった」と思ったが、ポールに当たり救われる。

柏は積極的にシュートを打つから、CKのチャンスも多い。早野さんの指示か。
周りは「祐二が今日は不調だなぁ」と言う。「ボンバーヘッドが雨に濡れて重いんじゃないの」
マリノスはロングボールを前線に当てるが弾かれ、それを中盤で拾うことが出来ない。
ほとんど柏のものになっている。

ボールを見失ったり、寄せが遅かったり、集中力では柏の方が上だったと思う。
惜しいチャンスは坂田のシュート、松田のヘッドくらい。安にあまりボールが入らない。

それにしても、不可解なジャッジが多い。マリノスの攻撃にリズムが生まれそうになると、笛が吹かれて、流れがブツブツと切られてしまう。マリノスのファウルには厳しく。柏のファウルは見逃される。時々バランスをとるかのように柏のファウルを少し取る。

後半が始まった。
マリノスは柳が前に出ている。前半より少し良いようだ。サイドから真ん中にボールが入り、それが跳ね返されても、中盤が拾う。連続攻撃が行われるようになる。

それでも決まらない。CKもほとんどダメ。坂田から佐藤へのボールは惜しかった。わずかにあわなかった。坂田はシュート失敗で横パス(クロス)になったのだろうか。

松田の惜しいシュートが2本。
マリノスが攻めているが、柏のカウンターも早い。マリノスの選手が戻るのが遅い。
何度も危ないシーンがあったが、柏の雑なシュートで救われた。

柏には薩川、波戸の元フリューゲルスもいる。薩川の身体を張った強引なディフェンスは目立った(安とやりあっていた!)。
坂田に走り負けないDF(MF)がいると思ったら、明神だった。いい選手がいるんだよね。

奥から久保への交代。「?」と思った。久保はほとんど機能しなかった。

柏は引き分け狙いの時間稼ぎもする。南がなかなかボールを蹴らないと後ろの方から、「南!例のヤツを頼むぜー」の声。うーん。敵失頼みはちょっといただけない。

そして、何度目かのカウンター。マリノスの戻りは遅い。一度榎本が弾いて、セーフと思ったが、攻撃はまだ続いていて、かなりサイドから誰かがシュートを打った。ネットが揺れるのとキーパーがひっくり返ったのが見えた。玉田だった。玉田よ、ゴールはオマーン戦まで取っておいてほしかった。
(後でVTRを見たら、榎本が弾いたのではなく、中途半端な飛び出しで手が届かず、明神がヘディングで玉田に落としたのだった)

柏の選手が喜んでいる。柏サポも大喜びだ。
屋根下にいた柏サポがわらわらと走り下りてきた。

観客席一番前に来て、選手を祝福。

ゲームが再開されるとまた、わらわらと戻っていった。

なんか笑ってしまった。

一時選手と険悪になるくらい勝利に飢えていたから気持ちはわかる。
マリノスのゴール裏は負けずに大きな声で声援を再開。
でもバックスタンドはちょっと意気消沈。そんな中一人立ち上がって、大声で応援歌を歌う男性。後ろの女性は笑いをこらえていたし、子どももびっくりした顔で見つめた。でも私は彼の必死の気持ちがわかった。こんな時こそ、選手を鼓舞しなければならない。

彼は周りの驚きにもめげず、
大声で応援し続けた。

でも、あまり効果的な攻撃は出来ずに試合終了。
かの男性。「選手、こっちにこい!」と大声で罵声。
ブーイングも多かった。
後で、ゴール裏から選手へ石が投げられたと知った。

ちょっと情けない試合だった。柏の方が戦術も、走力も、気力も上だった。

マリノスは審判とも戦わなくてはならなかったから、選手が可哀想でもあった。

「ジュビロに3−0で勝った時、強くなったなぁと思ったけど、あれはジュビロが弱かったんだねぇ」「勝っていても劇的勝利、ばかりで圧倒的勝利はなかったもんね」「ガンバやレッズみたいに7点とか4点とか取りたいよね」
とみんなぼやき節。

帰りの道筋もなんか静かだった。冷たい雨が身に沁みた。