04年5月12日 対清水エスパルス戦
1−1の引き分け
今日、Jリーグの試合があるのはこのカードだけ。

清水エスパルスは一時の不振を脱して、復活しつつある。ジュビロ磐田の連勝を止めたのもエスパルスだ。

スタジアムで娘と合流。キックオフ30分前だ。さすがに平日の試合。バックスタンド一階席も余裕がある。一階席後段に席を取る。会社帰りらしいサラリーマンが目に付く。(入場者数は1万3千人)

カメラを出すと、なんとバッテリー切れ。一枚しか写真が撮れなかった。

試合前の練習。

撮れた写真はこれのみ。

練習のメンバーを見る。FWはアンと清水。エスパルスは知る選手が少ない。森岡、斉藤、伊東、北島くらい。

アウェイゴール裏はまずまずの入り。清水サポは席を空けて座っている上、一人一旗作戦で沢山のオレンジ旗振られているから、実数以上に人がいるように見える。上手な応援だ。サンバのリズムもいい。

選手入場前のビデオが流れる。カッコイイ。思わず拍手。

試合開始。マリノスが一気に攻勢に出る。ドウトラのCKに中澤のヘッドはポール直撃決まらず。奥のループはわずかにそれる。

エスパルスのCK。マリノスのDFより高く跳んだ選手はいないはずなのに、ゴール。「えっ?そんなぁ!」とみんな怪訝な表情。マリノスの選手達は審判に何か訴えている。「ハンド?」「オフサイド?」とにかくゴールではない。ゴールキックになる。やれやれ。

エスパルスの選手は良く走る。その堅固な守りにマリノスは効果的な攻撃が出来なくなる。サイド攻撃をしようにも、2人3人と相手DFに囲まれてしまう。遠藤も囲まれる。柳もほとんど前を向けない。ボールの出しどころがなく後ろに戻す。FWにボールが渡らない。

そんな中、エスパルズのヘディングシュートがバーに当たり、アラウージョの前に。難なく押し込んでゴール。失点。達也、のんびり手を伸ばすなよ。もっと反応を早く!アウェイゴール裏にはエスパルスのビッグフラッグが広げられる。あーあ。

前半は0−1で終了。ハーフタイム。ちょうど4〜5列後ろに座っていたW杯ボランティア仲間のNさん、Kさんの所に行く。久しぶりなのでいろいろ話す。Nさんはアテネ五輪に行くか思案中だという。

後半始まる。マリノスはここで負けたら1st優勝はなくなってしまう。一方的に攻める。松田も上がる。中澤も上がる。動きのよくない清水に代えて坂田が入る。大きな声援。でも坂田はいつもほど走らない。疲れているのだろうか。

中西に代えて上野。柳がFWに上がる。柳はボランチより前線にいる方が動きがいいような気がする。マリノスはDFは二人しかいない。中澤と松田が交互に上がる。二人の気迫を感じる。CKに中澤、ヘッド。決まらず。右を上がった中澤、クロス。が誰にも合わず。時々エスパルスのカウンターをくらって、ハラハラしてしまう。

遠藤に代えて由紀彦。ヴェルディ戦の活躍があったから、スタンドが沸く。「ユ、キ、ヒ、コ」の大きなコールが起きる。

柳のクロスに坂田のボレーシュート。大きく外れたが坂田はとにかくシュートを打つからいい。遠藤のクロスに奥のシュート。ペナルティエリア前で安、3人に囲まれながらも振り向きざまシュート、足の振りが実に速い。こういうところは一流だなぁと思う。

波状攻撃をしのいでボールを蹴りだした森岡がばたんと倒れてしばらく起き上がらなかった。もういい加減にしてくれよ、といわんばかりだった。更にエスパルスは1人退場。

エスパルスは結構狡い。堅固な守りではあったが「完全に抜かれた」という時は必ず反則で止めていたし、PKだろうというような反則も3回はあった。

残り時間が少なくなると露骨な時間稼ぎ。選手交代に時間をかける。

スタンドから猛烈なブーイング。

そして熱烈な応援がスタジアム全体から巻き起こる。ゴール裏だけではなく、バックスタンドも「エ、フ、マリノス、エ、フ、マリノス」のコールにあわせて、みな手拍子だ。すごい音量になる。「打てぇ!」「行けぇ!」「そこだぁ!」と回り中が叫ぶ。チャンスのたびに皆立ち上がりかけては、「あ”−」と頭を抱えて座る。

決まらない。でも選手の必死さは伝わる。柳は前線から最後尾まで戻る。奥はすごいダッシュで前線に駆け上がる。松田も中澤も那須も上がってくる。

そしてついについに、奥のクロスにファーサイドに飛び込んだ坂田。両足を曲げて身体ごとゴールに飛び込まん勢いでヘディングシュート!!追いついた!でもまだ引き分けになっただけ。

安が急いでボールを取るとセンターサークルへ。時間がない。どうしても勝ちたい。

でも毎度毎度ロスタイムに得点できるわけではない。試合終了(ー_ー)!!。

立ち上がれない選手、膝に手を置いたまま動けない選手。疲労困憊。その様子にまた一際大きなコールが起きる。

バックスタンドに向かって挨拶に来る選手達。背広の人が坂田を呼び止めている。坂田は一度断っていたが、促されてヒーローインタビューに向かう。

インタビューでも硬い表情だ。

バックスタンド前で挨拶する選手達には大きな拍手が送られた。頭の上で拍手する人も多い。

後半の選手の頑張りには胸打たれるものがあった。でも本当はもっと前に点を取っておくべきだった。何も必要以上に苦戦する必要はないのだ。

エスパルスの術中に嵌まって、引き分けに終わった残念な試合だった。

友人達にメールすると、レッズサポのNzさんからは「清水を調子づかせたのは浦和です」との返信があった。

それでも娘の不敗記録は更新。次はいよいよ首位ジュビロ磐田との決戦。
勝てば1stステージもまだまだわからない。このままで終わるわけにはいかない。