14.山川惣治のライバルたち 梁川剛一
横溝正史の「蝋面博士」の挿し絵。
おもしろブックの探偵冒険読み物の挿し絵はいつも梁川剛一でした。久米元一や横溝正史が文を書いていました。
梁川剛一の書く悪人はすごみがあって、探偵・冒険小説に合っていました。
梁川剛一はいつも筆で陰影をつけるのですが、山川惣治はペンによる線画でつけることが多く、得意不得意
が決まっていました。
講談社の文庫本「江戸川乱歩推理文庫」の「妖怪博士・青銅の魔人」(昭和62年)で梁川剛一と山川惣治の挿し絵を
同時に見ることができます。
講談社の子供むけ「世界名作全集」の「ジャングル・ブック」の挿し絵は梁川剛一が書いていました。平凡社の
「別冊太陽」の「新世紀少年密林大画報」(平成12年)でこの挿し絵を見ることが出来ます。
梁川剛一は山川惣治の先輩です。東京芸術大学の卒業生です。絵物語の絵も書いていたと思います。私の
知っているのは挿し絵ばかりです。