MD-PS1
このデジカメは他のものと違い、特殊な分類になるため簡単に説明をば。
まず、このカメラは記録メディアに、MD-DATA という、データ記録用のMDを使用しています。
そして、一般的な音楽用MDですが、見たことない人は殆どいないでしょうが、こんな感じです。
次に、カメラに付属していたMD-DATAです。
これは一番店頭で見かけることのある、MD-DATAです。
表面での違いは全くありません。せいぜい、音楽用かデータ用かのロゴの違いくらいです。
そして、裏面になると、ぱっと見でシャッターの大きさが違います。
シャッター開閉の構造自体は同じなですが、音楽用はディスクの回転軸が剥き出しですが、データ用ではディスクの中央部までシャッターで閉まっています。
恐らく、内部の気密性の問題で軸の部分の隙間を無くしたんだと思います。
データは音楽と違い1byteでも違いがあれば問題になりますからね。
次に、カメラ本体です。
こんな感じで、前面をパカっと開けて、MDを差し込みます。
写真に写ってるのは、MD-DATAでなく、たんなる音楽用のMDです。
拡大図↓
写真中央にモーターとレーザーのピックアップがあります。これは見た目は音楽用のMD機器と一緒です。
そして、その上の方を見ると、MiniDisc と MD-DATA のロゴがあります。
それと右端のとこにある端子の中には、ちゃんと光デジタル入力・アナログのラインインがありますので、外部機器からの録音も普通に出来ます。
ただし、データの記録にはデータ用、音楽の録音には音楽用(普通に売ってる音楽用MDです)を使用しなければなりません。
このカメラが出た当時は、主力が80万画素クラスで、100万・130万画素は高級品でした。
そして、このカメラの謳い文句がMD1枚で写真が2,000枚、という質より量という感じのもので、それに惹かれて購入。
あとオーディオ機器持ってなかったんで、MD聞けるなら便利かと思ってw
それと記録メディアの値段の違いもありました。
当時はスマートメディアかコンパクトフラッシュくらいしかなく、売ってるメディアは、せいぜい16〜32MBでした。
中には外部メディア使えなくて、内部メモリだけのデジカメもありましたけどね。
そして、MD-DATAは140MBという当時では大容量でした。
MDはMOの小型版みたいなものですから、当時でもこの容量は十分可能です。
そして何より値段が1,000数百円と、数千円する他のメディアに比べてコストパフォーマンスが優れていたので、当時高校生の自分としては嬉しい限りでw
値段が安くて容量が数倍〜10倍くらいありますからね。
欠点としては、当時のデジカメ全般に言えることですが、バッテリーの持ちがすこぶる悪いです。
液晶を消灯した状態で、1時間程度しか持たなく、液晶をつければ30分ってとこでした。
カメラとしてではなく、MD再生ってだけなら、2時間くらい持ちましたけどね・・・w
あと画素数が低いというこもあるので、当然画質も・・・(35万画素ですしね)
それと、今のデジカメは記録の規格が出来てて、どの機種でも普通はJPEGで記録してDCFとかに準じています。
それに対して当時は、まだあまりデジカメが普及してなかったこともあり、メーカー独自形式のが多数存在しました。
なので、専用のソフト等を使って、JPEG等に変換してやらないと、写真が取り込めなかったります。
接続もRS-232C(シリアルポート)で繋いでいたため速度も遅く、もし今の数百万画素クラスのデータを転送しようものなら、数時間かかることでしょう。
ちなみにMD-PS1ではシリアルではなくパラレルポートを使うタイプでした。
ドライバを入れ、専用ソフトを立ち上げて、カメラ内のデータをBMPかJPEGへ変換します。
利点としては、音楽MDの編集がPC上から出来たことです。曲のタイトルや、順番などの変更が手軽に出来ました。
でも、色々撮ったりしてるうちに、限界が生じてきて、SONYのDSC-S50(Cyber-Shot S50)へ買い換えました。
MD-PS1のバッテリーの持ちがあまりに悪かったため、バッテリーで選んだようなモノですw
ちょと別のことになり、MD-DATAの後継という訳じゃないですが、現在は Hi-MD というモノが存在します。
用途としては、音楽MDの長時間・高音質録音が目的なんだと思いますが、PC用ストレージとしても利用が可能です。
容量も従来のMDを使ってもHi-MDフォーマットで使えば、容量が2倍になり、Hi-MD専用ディスクだと1GBの大容量が使えるようです。
でもまぁ、PC用ストレージとしてなら汎用性も考えて、MO買った方が手っ取り早いと思いますがねw