コンコルドは音速の2倍の速度でフライトします。 超音速の世界とはどんな世界なのでしょうか。 バーチャルの世界で体験してみましょう。 (FS2004) Flight SimulatorX での操縦方法はこちらです。 (1)コンコルド コンコルドはイギリスとフランスが共同開発した超音速旅客機である。コンコルドという名称はフランス語で 「協調」,「調和」などの意味をもつ concorde から付けられたものである。 コンコルドはマッハ2(時速 2156km)つまり音速の2倍で飛行できる設計となっている。三角翼を採用した独 特の形状をもち、離着陸時の下方視界確保のために機首が折れるなどの特徴がある。1976年から定期的 な運航を開始したが騒音問題、通常よりも長い滑走距離を必要としたことなどにより、欧米間の限られた航 路に就航できたにすぎなかった。2000年7月エールフランス機がパリのドゴール空港を離陸した直後に墜落 炎上事故が起き、大惨事となった。これを機に27年間の歴史に幕が下ろされた。 (2)特徴 コンコルドが普通の旅客機と違うところは、三角翼をもつことで高速時の安定性を確保し、衝撃波を和らげ る一方、水平尾翼やフラップをもたず、離陸時や音速突破の際の瞬間高出力装置(アフターバーナー)を備 えるなど普通の旅客機とはあきらかに異なる機体構造となっている。また、離着陸時にはパイロットの視界 を確保するため機首が下方に折れる構造となっている。 コンコルドを操縦するには「FS2000」が必要ですが、このホームページではコンコルドをFS2004にインス トールしています。 その操作方法は後述の「アドオンソフトで楽しむ}の項目に記載してありますので参考にしてください。
(3)操縦の基本 コンコルドは音速の2倍の速度で飛行するため普通の旅客機より高い高度でフライトします。 音速の壁を突き破るため、加速や上昇の手順が普通の飛行機とは大きく異なります。 離 陸 ・機首/バイザーを5度下げる (VIS/NSレバーを下げる、またはF7キーを押す) ・アフターバーナをONにする (「Shift+F4キー」) ・スロットルを全開にする ・ブレーキを離して滑走を始める ・速度195ノットで操縦桿を引き、機首を10度上げる ・上昇率がプラスになったらギアを上げる ・自動操縦装置(APスイッチ)をON、高度保持(ALT)をON (ALT:高度28,000) 上 昇 ・速度250ノットまで加速する ・250ノットを維持したまま機首を18〜20度に上げる ・アフターバーナーをOFFにする (「Shift+F4キー」) ・270ノットを超えたら機首/バイザーを元に戻す (VIS/NSレバーを上げるまたはF6キーを押す) ・5度の機首上げ速度で300ノット以上に加速する。 ・高度10,000フィートまでに400ノットに加速 (8度の機首上げ姿勢) ・マッハ0.7に達するまで400ノットで上昇する 巡 航 ・高度28,000フィートで水平飛行に移り、マッハ0.95の亜音速飛行に入る ・マッハ0.95に達したらアフターバーナーに点火する (「Shift+F4キー」) ・ALTを50,000にセットする(上昇が始まる) ・マッハ1弱を指していた制限速度の指針が徐々に高い値を示すようになる ・制限速度の指針を追いかけるようにマッハセレクタの数字をマウスで増加させる ・上昇中は現在速度と制限速度との差が開かないように絶えず設定速度を上げていく ・マッハ1.7に達したらアフターバーナーをOFFにする (「Shift+F4キー」) ・高度50,000フィートに達した時にマッハ2となるように出力を調整する ・マッハ2を固定したまま徐々に高度セレクタ(ALT)で高度を上げていく ・ALTを58,000フィートにセットする 降 下 ・降下するには高度58,000フィートはそのまま維持し、マッハホールドからIASホールドに切り替 える。 IASを350ノットにセットする ・速度が350ノットまで下がったらALTを10,000にセットし、降下を開始する ・高度10,000フィート近くなったら速度250ノットに減速する ・機首/バイザーを5度下げる (VIS/NSレバーを下げる、またはF7キーを押す) 着陸体勢 ・高度3,000フィートにセットし、3,000フィートで水平飛行に移ったら速度190 ノットに減速し、機首/バイザーを完全に下げる ・ILS進入で着陸する場合は、190ノットでグライドスロープをインターセプトする ようにする 着 陸 ・グライドスロープが2ドット高めを示しているときに、ギアを下ろす ・190ノットで空港高度の800フィートまで降下する ・10度の機首上げ姿勢を保持し、速度160ノットで進入する ・着地寸前でオートスロットル(A/T)をOFF ・主車輪が接地したらスロットルをアイドルにする ・前輪が接地したら逆推力をかける ・速度が50ノットになったら逆推力を止め、ブレーキをかける (4)フライトの練習 操縦の基本を理解したところで札幌ー福岡空港間を超音速でフライトしてみましょう。 離着陸時は手動操縦を行い、上昇、巡航、着陸体勢までは自動操縦とします。 フライト時間短縮のため、途中のシミュレーション速度を2倍速、4倍速にします。 ア) 設 定 FS2000を起動します ・新千歳空港 「フライトの選択」→「標準フライト」→「フライト環境・日中・冬を選択」→「フライト環境・空港へ移動を選択」→ 「JAPAN」、「Chitose」、「滑走路19L」を選択 ・コンコルド 「航空機」メニューの「航空機の選択」で「コンコルド」を選択 ・燃料 「航空機」メニューの「燃料」を選択「左右50%」にする ・気象 「フライト環境」→「気象」で「快晴」を選択 ・リアリティの設定 「航空機」メニューの「リアリティの設定」で「標準」とし、「指示対気速度で表示」となっていることを確認して下 さい。これはコンコルドの重心のバランスを自動的に保つ操作が行われるためである。 イ)フライトプランの作成 コンコルドの操縦はマニュアルでは操縦しきれないので、オートパイロットとオートスロットルで行い、GPSに よるフライトとします。 ・「フライト」メニューの「フライトの作成」を選択し、「フライトプランナー」ダイアログボックスを開く。 出発空港の「選択」ボタンをクリックし、「New Chitose」および滑走路「19L」を選択する。 同様に到着空港を「Fukuoka、滑走路16」を選択する。 フライトプランで、「ダイレクトGPS]を選択し、「ルートの検索」をクリックする。 ・新千歳ー福岡のルートは仙台VOR、名古屋VOR、豊田VOR、沖野インターセクションを経由して福岡空 港に至る。 ルートが赤い直線で表示されるので、経由地付近を拡大、縮小、移動を行ってルートを修正する。
5) 操縦後記 これまでセスナ機、リアジェット機、ジャンボジェット機、コンコルドについて操縦の基本と応用を記述してきまし た。この他に沢山の機種がありますが、セスナ機、リアジェット45、ジャンボジェット機を操縦できるようになれば 他の機種も基本的には同じ操縦ですので、是非チャレンジしてみてください。また、フライト計画も実際のフライト ルート(羽田ー札幌、羽田ー福岡等)や自分の好きな仮想のルートを作成してフライトすることもできますし、国内 外の観光地をのんびりと空の散策をするのも楽しいものです。また、実際の飛行機に乗る機会がありましたら座 席を後部窓側に座ると離着陸時のフラップの使い方や、スピードブレーキや逆噴射などの使い方が良くわかりま す。慣れてきたら気象条件(雲の量、霧、雷雨等)を加えてみると現実的な操縦を味わうことができます。(ツー ルバーの「フライト環境」→気象) このホームページでは、ただ操縦を覚えたということにしかなりません。さらに技術を磨きたいという人には 「FS2004」またはFSXの中にレッスンがありますので、これを練習することをお薦めします。よりきめ細やかな 操縦を学ぶことができます。そしてバーチャルパイロットとしての操縦士免許も取得できます。そうすればあなた は立派な機長さんです。 ただし、バーチャルパイロットになれたからといってこれで実際の飛行機を操縦できるのではないかという錯覚に 陥り易いのですが、現実には無理ですのでそういう考えを絶対にもたないで下さい。あくまでも、バーチャルの 世界でのフライトを楽しむという考えに徹して下さい。 では、GOOD LUCK!
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