2008年4月27日 八丈島遠征序章 釣具と書いてある段ボールを押入れから引っ張り出し、 仕分けされているルアーやジグを取り出し隅々まで確認する。 本日、八丈島への航空チケットを予約した。 ここまでくるのに一年かかった。 家族が増え、転職、引越しと、ますます厳しくなる今日の社会で、 そのような状況の中、 釣りをする時間とお金を作るのは結構大変だった。 八丈島へは5月1日釣行予定。 今回はさらに八丈島から渡船で八丈小島へ渡る計画。 その日の潮や水温、現在の八丈島の状況、干満時間など、 すべて無視。 そのような状況を選べる余裕はない。 八丈島での釣行時間はわずか3時間。 自然を肌で感じ、自分の思うように攻め続けるのみ。 さすがに一年ぶりだとうれしくて釣果があるにこしたことはないが 自分のスタイルで、自分が望んだポイントにいけるということに感謝。 |
2008年5月1日 八丈島遠征 飛行場から出るとすぐに大きく深呼吸をした。 島の空気はやはりうまい。 5月1日、8時45分八丈島到着。 一度船宿に行き、それから神湊港へ、そこでP氏に会い、 小島でのショアフィッシングの詳細をアドバイスしてもらった。 溶岩帯の切り立った地磯のため、魚に引っ張られると リーダー220ポンドでも簡単に切られるとの事。 小島でのカンパチとのバトルは相当厳しく 釣り上げるのは困難という事を散々聞かされた。 何か、小島でショアから大物を釣り上げるのは、半ば無理と言っているかの ように感じた。 厳しいければ厳しいほど燃えるものだ。 今回の釣行時間は3時間。 ランガンは無理と考え、潮通しの一番よい瀬に渡してもらいそこで 奇跡を信じ粘ることにした。 ポイントは一の根、後ろに小島がそびえ立つ。 この一の根は前日モンスター級のカンパチが目撃されているだけに 期待が膨らむ。 まずはポッパーで反応なし。ベイトなし。 ジグに変えるも反応なし。 2時間くらいたっただろうか、小島と一の根の間に潮目が出るようになった 潮が動き始めたようだ。 潮目に投げて数投目、クンとジグになにかがあたった。 「魚はいる!!」 ヒットはしなかったもののあきらかに魚からの反応。 一気に集中力が高まる。 それから数投目、ググッときた、すかさずあわせを3回ほどいれたが、 魚からの反応がいまいち、いやな予感がした。 すんなりと寄ってくる、いやな予感はますます膨らむ。 どうやら魚は自分が釣られていることに気ずいていないようだ。 やがて足元まで近づいてきた、魚の姿はまだ見えない、 異変に気づいたそいつはそこで一気に走り出した。 最悪にも足元の根にむかって、 ドラグが激しく鳴り響き、ロッドが折れんばかりに曲がる。 移動することもできず、ただ瀬際で、魚の引きに耐える。 スプールを必死で押さえるが止まらない。 「止まってくれ!!」 願いもむなしく そいつは足元の根を右方向へ、止まる気配はまったくない。 やがてラインブレイク。完敗だった。 魚は自分に少しの猶予も与えてくれなかった。 悔しいが、P氏のアドバイスどうりの結果になってしまった。 つまり、小島を甘く見ていたという事だ。 それなりの準備をしていたつもりだが、 いきなりモンスター級とは・・・・ タックルに依存し過ぎて、肝心なアングラーにスイッチが入っていなかった。 そんなに大きい魚はこないだろうと、心の奥底で油断していた。 その結果、魚に振り回されたまま、それを挽回できなかった。 一瞬、一瞬の判断すべてが悔やまれる。 夢の20キロオーバーだったかもしれない、言い過ぎか? 数年に一度のビッグチャンスを逃してしまった。 今回の反省点は多々ある。修正して次回に生かすが、 ヒットしたのに釣り上げきれなかった悔しさはしばらくとれないだろう。 |