Yes!プリキュア5感想
〜ナイトメアという組織〜



「Yes!プリキュア5」の敵組織ナイトメア
その成立と崩壊までを予測を加えて見ていきましょう。




《デスパライアとその力》


この組織はデスパライア個人のものでした。
おそらく、デスパライアに「カゲ」や「コワイナー」を呼び出す能力があったのが始まりでしょう。


相手の心の中に入り込み、「ゼツボウ」を取り出して自らの力にする。
そこから、「仮面」や「カゲ」を作り出し、周囲の人にさらなる「ゼツボウ」を与える。
デスパライアは、その力を使って自らの影響力を大きくすることを選びました。


この「ゼツボウ」は、日本語の「絶望」と似て異なるものと考えられます。
「ゼツボウ」は、「ナイトメアの術にかかって、『自分の都合のいい幻』を見ている状態」のことです。
デスパライアは、この状態の者達から「心地よいゼツボウ」を取り出し、力にしています。


映画「マトリックス」で、プログラムが「MATRIX」を使用して人間に夢を見せると同時に、エネルギーを供給させていたのと同じことでしょう。



デスパライアは、その力を使って自らの組織を作り上げました。それが「ナイトメア」です。
おそらく、最初に滅ぼしたのは、「ブラッディ」「ハデーニャ」「カワリーノ」達がいた「動物人間」たちの住む世界。
そして、次に「ブンビー」や「ギリンマ」達のいた「昆虫人間」の国でしょう。
それらの国の人たちを「ゼツボウ」に沈め、使える奴らを「幹部」として取り上げたのがナイトメアです。

(*もうひとつ、「ブラッディ」たちがデスパライアの力を知って、そそのかした可能性もあります。)


こうして、ナイトメアはいくつかの世界を滅ぼしました。(この2つだけの可能性が高いですけど…)
しかし、その中でデスパライアは老いていきました。
「老い」によって力を失うことを恐れるデスパライア。
そんな中、カワリーノが「ドリームコレット」の情報を持ってきました。

これを使えば、不老不死になれる…
もう一度若返ることが出来る…




デスパライアは一も二もなく飛びつき、
ナイトメアは総力でパルミエ王国攻略に向かいました。





《カワリーノという男》


パルミエ王国は、ナイトメアによって滅ぼされました。
国土は草ひとつ残さず吹き飛ばされ荒地と化し、
国民は捕えられ、「ゼツボウ」の最中に置かれて、デスパライアの糧となる。



ココとナッツはドリームコレットを守るために逃走し、
夢原のぞみと出会って、「Yes!プリキュア5」の物語が始まりました。



ナイトメアが、パルミエ王国の国民を殺さずに「ゼツボウ」させていたのは、
ドリームコレットが手に入らなかった以上、デスパライアの老化を食い止める必要があったからでしょう。
パルミエ王国民の「ゼツボウ」に満たされた部屋に居続ける事で、力を維持していたのでしょうね。



カワリーノはデスパライアからの信頼を盾にドリームコレット探索の任務を独り占めし、ブラッディやハデーニャを前線に貼り付けて、デスパライアに取り入りました。

カワリーノのデスパライアへの忠誠に二心はなかったでしょう。
それだけに、「自分なりのやり方でデスパライア様に認めてもらう」ことにこだわっていました。


簡単に手に入るはずのドリームコレットは、プリキュア達の抵抗で一向に手に入る気配はありません。
失敗続きのブンビーに業を煮やして、ギリンマを使いプリキュア5を捕える策を立案したカワリーノ
(第23話および第24話)
あろうことか、デスパライア様の目の前で「ゼツボウの仮面」を破壊され、敗北するという大失態を犯します。


カワリーノにとって、どれほどの屈辱だったことでしょう。
これ以降、カワリーノは「プリキュアを力で叩き潰す」ことにこだわる様になります。
ブンビーの部下を「黒い仮面」で使い捨てて、プリキュア5に力押しで立ち向かわせました。

デスパライアは「部下の死亡」を最大の損失と考えていました。
ブラッディも「部下を使い捨てるやり方」に対して、「昔のナイトメアと変わってしまった」と言っています。


そして、ドリームコレットを手に入れるだけなら「搦め手」を使えばそう難しいことではありません。
・実際に手に入れた方法と同じで、仲間のうちの誰かに化けるとか
(あれは、「最後のピンキーが見つかって平常心でなかった」からうまくいったので、普通にやっても秒で見破られそうですけどw)
・みんなが学校に行き授業を受けている間に、ナッツハウスに突撃するとか
・プリキュア5のうちの誰かの親を買収するとか
・近しいものを殺して動揺させるとか



いくらでも方法はあるんですが、ナイトメアはそういう手を使いませんでした。
「正々堂々と力で叩き潰してはじめて、屈辱が消える」
カワリーノですらそう思っていたのでしょう。





結局、「プリキュアを力でねじ伏せる」ことにこだわった挙句に、ナイトメアの幹部のほとんどを使い潰し
自らもファイブエクスプロージョンで致命的なダメージを受けました。

(生きてたのは驚きましたが…)


最終的にデスパライアがプリキュア5に感化される形でナイトメアは崩壊しました。
策士であるはずのカワリーノが、己のプライドのために組織を私物化し
本来のやり方を捨て、「力で叩き伏せる」事にこだわったときから、
ナイトメアの崩壊は始まっていたのでしょう。





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