プリキュアオールスターズ感想
〜歴代プリキュアの能力比較〜
シャイニールミナス編


#後方支援
Max Heartに入ってから加わったシャイニールミナス(以下『ルミナス』)こと九条ひかり。
彼女の場合、能力、性格、履歴ともにプリキュアとは異なる特徴を持っています。



キュアブラック(以下『黒』)とキュアホワイト(以下『白』)の強さが「一緒に戦った経験の蓄積」にあることは、前項で述べました。そして、ルミナスにはそれがありません。
もちろん、1年間を通じて、九条ひかり(=ルミナス)は様々なことを経験し学んでいきます。しかし、それはなぎさ&ほのかも同じです。実際、ひかりがなぎさ&ほのかの絆の強さに驚くエピソードはMax Heart本編で何度も出てきます。
Max Heartの1年間が終わった時点でも、ひかりは『なぎさ&ほのか』の仲には立ち入らず、一歩引いた状態で『仲間』として過ごしています。
(見方によっては『なぎさに興味を持つひかり』にほのかが火花を散らす話も……)




戦闘においても白黒とルミナスは一線を画しています。
ルミナスが専守防衛型は、よく言われていますが、正確に言うと『後方支援&兵站担当』です。
『兵站』とは「前線の兵士が常に戦える状態にしておくこと」です。
実際には、食料や弾薬の補給や、情報網の確保・伝達の態勢を整えることを指します。
『後方支援』はもっと広義に渡り、市民の避難誘導や警備、補給路のインフラ確保も含みます。


RPGで言えば『そうりょ』や『ヒーラー』にあたるといえば判りやすいかもしれません。
前線(『ファイター』や『ゆうしゃ』)が常に『たたかう』・『じゅもん』を選択できるようにHP・MPを回復したり、相手の攻撃を軽減したり、バイキルトをかける役割です。

とはいうものの、実際にはルミナスは序盤で何回か白黒の体力を回復させたくらいで、『回復役』としての出番はそう多くありません。というか、装備するだけで体力全回復できるスパークルブレスの登場で、この役目は必要がなくなりました。
ですがルミナスには『プリキュアが常に全力で戦う』ための、もっと重要な役目があります。




白黒の強みは『バディ』として行動し『1+1』以上の力を発揮していることです。
ですが、実はその『バディとしての行動』こそが、白黒の弱点でもあります。



白黒がピンチに陥るパターンとしては、このようなものが多く見受けられます。
・ザケンナーは倒したものの、番人やポルンを連れさられる。
・友達やモニュメントを守るために、フォーメーションを崩したところを狙われる。
・知り合いが人質に取られるor操られる。
・分断されて変身できないor必殺技が使えない。


イルクーボやジャアクキング・闇の闘士級の相手以外でプリキュア(無印)がピンチに陥るのは、ほぼこのパターンどれかです。
白黒が『バディ』として動くと、どうしても2つ以上のものを同時に守りづらくなります。
かといってバラバラに行動すれば『1+1』に戻ってしまう。

これが『バディ』として動くことの弱点です。



そして、MaxHeartでは、上記のような状況になりそうな場合ルミナスが助けに入ります。

つまり、ルミナスの役割は『白黒が全力で戦いに集中できるように周囲を守る』です。

オールスターズDXでフプムプを抱えて走っていたのが典型例です。


……地味です。確かに地味です!!
しかし、とても重要な役割です!!


無印では、ザケンナーは倒したけれどプリズムストーンを持っていかれたり、番人を連れ去られたり、ポルンが掴まったりして、戦略的にはボコボコにやられる話はかなりあります。
結果、危険を冒してドツクゾーンまで行って帳尻を合わせなければならなくなっています。

ですが、MaxHeartでは、そういう話はほとんどありません。
ポルン&ルルンにハーティエルなど『守るべき対象』はむしろ増えているのに、守りきれなかった例は映画MaxHeart1のダイヤモンドラインくらいです。




『白黒=前線』と『ルミナス=後方支援』の役割分担がうまく機能している証拠です。
白黒は「ルミナスが周囲を守ってくれる」からこそ戦いに全力を集中することができる。
ルミナスは「ここを支えれば白黒が来てくれる」と信じるからこそ、逃げ回ってでも大事なものを守り通す。

(一番わかりやすい例は、映画Max Heart2の『ひなた』を抱えて逃げた時ですね。フリ&フロに何を言われても、絶対に来てくれると信じていたから、かっこ悪くても逃げ出して自棄にならず時間を稼ぎました。だからこそ、ギリギリ白黒が間に合ったわけです。)
ルミナスが作中最強クラスのバリアを装備していることや、九条ひかりの自身の戦いを好まない性格を含めて、適材適所でしょうね。



プリキュアオールスターズDXで、『照明塔ザケンナー』と『鉄アレイコワイナー』に挟まれた時、白黒は迷わず前に飛び出しました。
このとき白黒は、おそらく「残ったメンバーはルミナスがなんとかしてくれる」と信用していたからこそ迷うことなく前に出たのでしょう。

実際にはキュアミントが『エメラルドソーサー』でミサイルを防御したのですが、もし、あそこにミントがいなかったら、「命中寸前に時間停止→ハーティエルブローチェ装備→バリア展開」のパターンだったのは目に見えています。
ミントが1テンポ早く防御したので見せ場がなくなったというのが実際だったのでしょうね。



……というか、ルミナスの反応が1テンポ遅くてギリギリになる(そして時間を停止させる)のはいつものことですしね。





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