Max Heartの思い出
〜“いのち”とは結局なんだったのか?〜


「ふたりはプリキュアMax Heaet」のストーリーはこういうものでした。

前作のラストでジャアクキングの一撃を受けたクイーンは、その体を保つことが出来なくなり『いのち』と『こころ』と『12体のハーティエル』に分かれてしまいました。
その全てが揃うとき、クイーンは復活します。
そして、『虹の園』(地球)にあらわれた謎の少女『九条ひかり』、彼女こそが『クイーンのいのち』でした。

時を同じくして、『ジャアクキングのいのち』である『謎の少年』も虹の園にあらわれました……。





…正直言って、「ふたりはプリキュア」の考察は少々無理がありますが(ご都合設定かなり多いですし、理屈よりもノリ重視の作品でしたしw)、出来る範囲で考えていきたいと思います。



ジャアクキングは2作品合わせて、2回復活しています。

プリズムストーンが揃った直後、プリキュアとクイーンによってジャアクキングは倒されました。
しかし、それから数話後“ベルゼイ・レジーネ・ジュナの3人が祈る”だけで復活しました!!



なんというお手軽復活!!


おそらくこれは、ジャアクキングが“自分が倒されたときのことを考えて、あらかじめ講じておいた策”だったのでしょう。
これと似たような方法で復活するのが「宇宙刑事シャリバン」に登場した『魔王サイコ』です。
魔王サイコは、自分の命を2つに分けて『戦士サイコラー』という分身を作り出しました。
どちらか片方が倒れても、もう片方が命を注ぎ込んで復活!!
両方を同時に倒すことでしか、魔王サイコを殺すことは出来ないのです!
そのため、“宇宙刑事ギャバンが地球に帰還して共闘”というナイスな最終回になりました。



ジャアクキングが最初にとった復活方法はこれでしょう。
ベルゼイたちは自分を『ジャアクキングの分身』と名乗っていましたし。
しかし、ジャアクキングがプリキュアに倒されることを予測して分身を作ったと考えるのは無理があるでしょう。
おそらく、ジャアクキングは『全てを喰い尽くす力』に飲み込まれたときの保険としてベルゼイたちを生み出す種を用意していたのでしょう。

結局、ベルゼイたちも『全てを喰い尽くす力』に蝕まれ、生き残るためにプリズムストーンの力を手にしてジャアクキングに反乱を起こしました。
そして、“ベルゼイたちを飲み込んだジャアクキングごと倒される”という結果に終わりMax Heartがはじまります。




前置きが長くなりました。…
Max Heartのジャアクキングは、前回のような策を講じる暇もなかったのは間違いないでしょう。
クイーンと同じ復活手順をとらざるを得なかったはずです。

クイーンが復活するためには
「いのち」九条ひかり(シャイニールミナス)
「こころ」クイーンチェアレクト(ハーティエルの入る家のようなもの)
「12のハーティエル」シークン他の妖精たち

“これらが全て揃ったときにクイーンが復活する”、と語られています。
ジャアクキングにも「いのち」にあたる『謎の少年(ひかる)』がいることは間違いありません。
敵幹部『バルデス』は、「私は“いのち”を見守るものだ!」と語っています。




そして最終回…
バルデス「私がジャアクキングだ!」


バルデス=ジャアクキングなら、謎の少年は結局何だったのでしょうか?
そしてラストシーンで、ひかりは虹の園に(謎の少年=ひかる)と共に帰ってきます。
クイーンとなったはずのひかり、ジャアクキングとなったはずのひかる
なぜ、元の姿(と記憶)のまま帰ってこれたのでしょうか?



バルデスがジャアクキングの本体だったことは間違いありません。
彼の正体は“『ジャアクキングのこころ』と『ジャアクキングのハーティエル』の集合体”だったのではないでしょうか!


12体のハーティエルが揃った時、「チェアレクトがクイーンの声で語りかける」シーンがありました。
あのときは既にジャアクキングが復活し、時間が差し迫っていたのであのような形になったのでしょうが、もう少し状況が許せば、『等身大のクイーン』が生まれていたのではないでしょうか。
ストーリー前半でプリキュアが戦っている間、どこかで“ジャアクキングのこころとハーティエル”を集めていた者がいたのです!!
そして、バルデスという形になって虹の園にあらわれたのでしょう。





バルデス=ジャアクキングの本体なら、『いのち』とはなんだったのでしょう?

ここでひとつの仮説を立てます。
九条ひかりは「いのち」ではなかった!!



それは話が全然違うだろ〜!と言いたくなるかもしれません。
劇中で九条ひかりは「クイーンのいのち」としてずっと扱われていました。


しかし、彼女には全くその自覚と記憶はありませんでした。
九条ひかりとは「クイーンのいのちが、自身を守るために作り出した別の人格」だったのです!!


『いのち』を虹の園にむき出しで置いておくのは、かなりの危険が伴います。
闇の者に見つかる可能性もありますが、それよりも問題なのは
「虹の園での経験にクイーン本体が影響を受ける」ことです。
実際にひかりは、虹の園のみんなに情が移ってしまいました。
クイーン本体でこのようなことが起きないように、「九条ひかり」という別の人格を作り出し、虹の園で生活していたのではないでしょうか。(「謎の少年=ひかる」も同じような理由でしょう。)
「いのち」本体は、ひかりの心の奥底に眠っていたのでしょう。彼女が時折見せる不思議な力は、「いのち」の方が起こしていたと考えられます。(これなら、ひかりが全く自覚がないのも納得できます。)





「復活」とは、ひかりから『いのち』を抜き取る行為だったのでしょう!!

これなら、ラストシーンで(クイーンは存在するのに)ひかりとひかるが帰ってきたことにも説明が付きます。
このことは、長老ですら知らない秘密だったのでしょう。
おそらく、ひかり本人にすら知られてはならない性質のものだったに違いありません。

ひかりからすれば、(意識していないとはいえ)自分の一部が抜き取られることには間違いありません。
「ここからここまで取ってもいいけど、ここはダメ」という問題ではありません。
「自分の全てがクイーンと同化する」とまでの覚悟を決めないと出来ることではないのでしょう。




……ということは、最後に帰ってきたのは、おそらく『クイーンのいのち』を失った『人間:九条ひかり』でしょう。

クイーンはひかりの事を『ルミナス』と呼んでいました。
『クイーンのいのち=シャイニールミナス』だったなら、最後に出てきたひかりはその半身を失っています。
しかし、これからその半身を補うだけの幸せな時間を過ごすことができるはずです。

長い長い戦いは終わったのですから…




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