ジオンの残業
〜デラーズは何がしたかったのか?〜




2012年10月に「エギーユ・デラーズの目指したもの」に関する話がありました。




デラーズは本当にテロリストだったのでしょうか?  投稿者:340


0083のDVDを見終わりました。劇場版とOVA版の両方を見ておりましたw
VHSに比して中々の画質ですね。TVの性能差も大きいでしょうが。



さて表題ですが、もはや定型句になった「デラーズ(orガトー)=テロリスト」の件です。
これを私は素直に受け取れず、異を唱えたいと考えております。

何となれば、これは「現在の事象をもって過去を断罪する」悪しき事例だからです。
0083発表時には、パープルトンの悪口wはあっても、このような言はありません。
個人的には、私の近しい親族にグアム島からの某帰還兵がいるためでもありますがw


なお私は小説版?は未読ですが、「映像最優先」の立場から、これはご了承いただきたく。
最後に冗長なドラマ版も入れてしまいましたw こちらもご寛恕をお願いいたします。



<テロリストの定義>

一般の理解として、テロリストの大枠の定義は以下の2項目です。
@ 大量破壊・殺傷を実施あるいは示威することにより
A 自らの政治的要求等を強要する人物ないし集団

ここまでは特に問題ないでしょう。
しかし、現実の用法を考える場合、これには重要な欠落があります。
それは「平時において」という限定が抜けていることです。

単純な話、「戦時」の軍が行う軍事行動は、まさにこの@・Aを意図したものだからです。
侵攻戦なら占領という直接行使によって、防衛戦であっても敵軍事力の破砕という間接行使
でですが、「暴力によって意思を強制する」という本質では全く同一なのですから。

つまり、デラーズおよびその一党にとって、0083が「本当に」平時であったかどうか。
これこそ、彼らをしてテロリストであるかどうかを決定づける要因です。



<ジオン「公国軍」にとっての一年戦争の終結>

ジオン公国は地球連邦に対し、対等者たることを宣戦布告で明示して戦争を開始しました。
また、南極条約を結ぶという行為を通じ、地球連邦もジオン公国を正規に敵「国」と認定し
ていることは確定しています(「叛乱分子」との締結なら「条約」としてはなりません)。

つまり、一年戦争は紛れも無く「国家間」戦争です。
名目的には、南極条約締結時点でジオンの戦争目的である「独立」は達成済み。
後は「戦争の解決によってこの独立を確定させる」のがジオンの戦争目的でした(別論)。

しかし、0079.12.31までジオン公国として戦い続けた公国軍将兵に突きつけられたのは、
0080.01.01に、ジオン「共和国」が連邦と「終戦協定」を結んだという一報でした。
これが全ての『元凶』だったのです。
これこそ、コロニー落としに勝るとも劣らぬ、U.C.人類にとっての蹉跌でした・・・。


軍人にとって最大の決断は降伏です。
降伏には上官による正規の命令か、これ無き場合は軍規に則った条件履行が必須です。
まして中将という一軍を預かる身(例えば明治国家では大臣相当の勅任官)においておや。

ここでデラーズの行動を顧みますと、彼はア・バオア・クーでの決戦時にギレン「戦死」の
報を聞くや、自部隊を転進させています。
これを敵前逃亡と揶揄する向きもありますが、そのように断定はできません。

中将であるデラーズにとって、直属の上官はギレンであったと考えられますから、彼はこの
瞬間から「ギレンより上級の」指揮権隷下に入ったことになります。
それがデギン公王(その死を、彼はまだ知らないと思われます)なのか、本国政府なのかは
分かりません。キシリアやア・バオア・クー防衛司令部ではなかったのでしょう。
それどころか、独裁国家において軍権が分散されていないことはよくあることなので、そも
「上官がいない」状態になった可能性すらあります。

いずれにせよ、デラーズへの指揮権がどこの誰にあったのか、それが一番の焦点です。
上記のザビ家の人間はいずれも死亡し、かつ究極的な上官である筈のジオン「公国」さえ、
クー・デ・タによって倒され消失しているのですから。
彼は、祖国の名においての「軍規に則った」降伏すら、本質的には不可能なのです。

一例として、良く引き合いに出されるWWUでの事例を思い出してみましょう。
ナチス・ドイツすら敗戦時に国家の枠組みはいったんは温存されています。
ヒトラーに任命された大統領兼国防軍最高司令官デーニッツの命で将兵は降伏しています。
大日本帝国も同様、昭和帝の勅令により降伏が可能となりました。
イタリアはサロ共和国の件がありますから複雑ですが、この事例は示唆的です。
では、WWTでは・・・? ここに鍵があります。



<彼らは何を「待った」のか、どうして「待てた」のか>

デラーズ・フリートが「決起」したのは0083年に入ってからです。
演説にもあるように彼らは「3年待った」のですが、いったい何を待っていたのでしょう。


私は、彼らが星の屑を実施する「機会を待った」のでは無いと考えています。
何故なら、この間大規模な補充など到底望めない状態であった彼らに対し、連邦は観艦式を
行い、新型MSや艦船を配備し、核戦争の準備を行うまでに軍事力の整備を進めている。
一年戦争の「終戦」による動員解除などを考慮に入れても、彼我の戦力差は開く一方です。

だいたい、逃げ隠れて後の決起であれば「義によって起つ」などおこがましい物言いです。
デラーズ・フリートの将兵の言動には、端々まで余りにも自尊心が溢れているのです。


更に言えば、彼らはどうやって「3年待つことが可能だった」のでしょうか。
数百のMS、数十隻の艦艇を擁し、兵員は万余に達すると考えていい規模です。
その中核は連邦に「プロだ」と言わしめる錬度を保ち、新鋭機にも対抗できている。

あれだけの規模・内容ですから、ジャンク拾い程度では到底足りる筈もありません。
ガトーの言から推測するに、彼らはシーマ艦隊のように海賊紛いの行動もしていない筈。
アナハイムなどの巨大企業でも及ばないでしょう。
必要とされる膨大な物資と労力を考えれば、そこには国家規模の支援体制が不可欠。

何より、こんな剣呑な軍事力を3年間も連邦が「放置」する事も説明できていません。


私が想定する「支援」実施者は、実はジオン「共和国」です。
               ・・・・・・・・・・
そして、デラーズ・フリートは『正規に降伏できる状況』を待っていたのではないか。
これが私の推論です。



<デラーズの独白:「終戦」後のジオン「残党」>

@ ア・バオア・クーからの転進

ギレン総帥が「戦死」した以上、本要塞の失陥は免れまい。
キシリアは「限定反撃の反復による攻勢限界誘引」という戦争芸術を理解できていない。
これでは機動反撃予備たる我らも擂り潰され、本国は今度こそ本当の丸裸となるだろう。

それは公国の無条件降伏を決定づけてしまう。
連邦と対等な立場にあるスペースノイド国家樹立の夢は霧散してしまうだろう。

不幸中の幸い、この空域に私を指揮する権限のあるものは存在しなくなった。
私は本艦隊を温存し、連邦との交渉における最後のカードにすべきであると判断した。
Eフィールドに残存せる友軍は、不屈の闘志をもって血路を開いてくれているのだ。


未だマハルは、ソーラ・レイは連邦を掃射できる。我が艦隊があれば哨戒網を張れる。
相互確証破壊による「停戦」交渉は実施可能である!



A 「共和国」の暴走

しかし、本国ではダルシアらの文官政府が暴走し、連邦と「終戦」協定を締結していた。
これは叛乱そのものであり、我ら国防の任にあるものに対しての侮辱ですらある。
我らには、ジオン「共和国」の指揮下に入る正当性は聊かも無い。

けれども、我が士卒には帰るべき家郷も家族もある。
ここで「共和国」を討てば、連邦との交渉は不可能になり、犬死にさせるだけであろう。
切り札の決戦兵器たるマハルは本国にあるのだから・・・。

ともかくも交渉による和平はなったのだ。
かくなる上は、我々の「帰順・降伏」を最大限に利用、出来る限りの条件を引き出そう。



B 傀儡と化す「祖国」

何と言うことか、彼らはキシリア以上の愚物だった。交渉は長引くばかりだ。
そもそも停戦ではなく終戦を持ち出した阿呆どもだ。気付くべきだったのだ・・・。
国家として発言するには、それを担保する軍事力は不可欠だというのに。
僻遠の地の利があるとはいえ、アクシズはそれに成功しつつあるではないか!

更に、交渉カードとして庇護と補給を受ける我らはともかく、補給不可能な地上の友軍は
被服にまで事欠く状況に陥っている。宇宙でも海賊行為に走る痴れ者まで出る始末だ。
このような状況では、軽々に「スカパ・フロー」すら実施できないではないか。


連邦は核戦力整備すら始めているという。南極条約すら踏み付けにするわけだ。
これを放置すれば、スペースノイドは文字通り銃口を押し付けられて生きることになる。
「共和国」への恫喝にチラつかせるとはな。我らに筒抜けなのも意図なのだろう。


事ここに至れり。総帥もご照覧あれ、我らはスペースノイド百年の礎とならん。
ジオン「公国」軍は名誉ある降伏を、死をもって贖おうではないか。


ジーク・ジオン。







デラーズはテロリストです  投稿者:七味


> 340さん

「当事者が何を思ってどう行動したか」という事と「事実はどうか」という事は、合致する事もあれば合致しない事もあるというだけな気がします。
テロリストに限らずいわゆる確信犯の当事者は「自分の行いは正義である」と思ってますが、本人がそう思ったからといって第三者的な視点からの「事実」は揺るぎません。
だから、デラーズ達が自らの行いを「ジオン公国軍による最後の軍事行動からの名誉ある降伏」と考える事と、第三者が「デラーズフリートはテロリスト」と考える事は両立します。
地球連邦とジオン共和国の間で両者から利用され、スケープゴートにされるような存在だったとしても、だからデラーズの行いが客観的に見てテロ行為でないという事にはならないだけです。
大日本帝国の軍人や一般市民で、大東亜戦争はアジア諸国を欧米列強の圧政から解放する正義の戦争だと本気で信じて挙国一致に賛同していた人は結構居ますが、だから大東亜戦争は事実として植民地解放戦争だったという事にはならないのと同じです。

少なくとも0080年の年明けに地球連邦政府とジオン共和国政府という二つの政府による終戦は成されています。
これは1stガンダム劇中でも言われている事ですので否定できませんから、デラーズがどう考えようが0083年時点での地球圏は「平時」でした。
その後のグリプス戦役は地球連邦軍内部の派閥抗争がエスカレートした「内紛」でしたが、地球圏が地球連邦という統一政体に纏められた世界では基本的に現実世界のような「独立国家同士による戦争」は起こりえないので、この内紛を戦争と考えるかどうかは微妙な所です。
傀儡だろうが何だろうが一応の独立国家として存在していたジオン共和国を背景にしたハマーンによるネオジオンとの戦争は、現代的な意味でも「戦争」になりうるでしょう。
宇宙世紀0080〜0087年までの地球圏はコロニーで暴動が起ころうがジオン残党による大規模な武力蜂起が起きようが形式的には「平時」だったのです。

デラーズらにとって一番の問題点は、ダルシアらの「ジオン共和国」が正統政府であったか否かでしょう。
これはデギン即位前のダイクンによるジオン共和国(これはこれで"自称共和国である地方自治体"でしかないですが)や、デギン(ギレン)によるジオン公国の具体的な政治体制や国内法が解らないので何とも言えない部分が多々ありますが、少なくともギレンによる独裁が行われていたとされる一年戦争中からダルシアは首相でした。
君主制国家における首相(宰相)というのは、君主の政務の一部または全部を君主の信任の元で執り行う行政長官です。

実態はどうあれ、ジオン公国が形式的には「デギン公王による親政(首相や国務大臣は必要に応じて公王を補佐する)」という政体の国家なら、首相は君主に何か不測の事態が起きた時に代理の政務を行える権限があっても不思議ではありません。
その上で、一年戦争中は本来であればデギンやダルシアが決済すべき権限が悉くギレンに奪われていたとするなら、ギレンはヒトラー的な独裁者(国家元首である自分が当然の事として実権を握っている)というより、摂政(表向きの国家元首はデギンだが実権は自分が握っている)として振る舞っていたと思われます。
ここで重要なのは「デギンの信任によってギレンが全権委任されている」という名目で、ギレンが実力で公王の実権を簒奪した訳では無いだろうという事。あくまで本来の総攬者はデギンなのです。

サイド3の政府がどこまで正確な情報を掴んでいたかは別として、ア・バオア・クーでデギンが死んだ時点で公王位にあったのはギレンで、次はそのギレンを暗殺したキシリア。キシリアがシャアに暗殺された後はミネバが公王として即位可能な唯一の人物でした。
ギレンが殺された辺りからは要塞司令部も戦況も錯綜していて、ギレンとキシリアの死亡が確認されたのは戦後だとしても不思議はありませんが、戦端が開かれる直前で連邦軍はともかくジオン軍にまだ大きな混乱が無かったデギンの死亡(少なくともグレートデギンの消失)は本国政府も確認していた可能性を考えても良いと思います。

ソロモン要塞失陥後からデギンはギレンとは別系統でダルシアを担ぎ出して連邦政府との和平交渉に動いていました。
そしてデギンはズムシティからグレートデギンで出航しており、ダルシアはデギンがこれから何をしに行くのかを知っていた筈です。
ア・バオア・クーの戦闘が終わってからジオン共和国が終戦を決断するまでのタイミングが良すぎる事を考えると、デギンとダルシアの間では即時終戦は確定事項だったと思われます。
状況証拠しかないのですが、デギンはダルシアに「自分の身に何かあったら後はよろしく頼む」と伝えていた可能性もあるのではないでしょうか。
グレートデギンとの連絡が途絶え、戦況の混乱からア・バオア・クーの司令部との連絡も取れなくなった時、野心があろうが無かろうが政務能力があろうが無かろうが、ダルシアはデギンの代理あるいは後継者として即時終戦への手続きを始めていたのでしょう。

無条件降伏に等しい終戦処理がその後のジオン公国(=ジオン共和国)の国民にとって良かったかどうかという判断は別として、ダルシアが行った手続きが正当かどうかが唯一の問題点です。
ダルシアが非合法なのに勝手に終戦協定を結んでしまったのだとしたら問題は残りますが、もしもデギンからの勅命で動いていたとするならダルシアの行為は正当だったと言えるでしょう。

百歩譲ってデラーズの行為は平時の破壊工作ではなく戦時の軍事行動だとしても、一年戦争が終わっておらず南極条約も有効だと主張するなら、ガンダムによる核攻撃と北米へのコロニー落としは明確な戦争犯罪です。
デラーズという人物の歴史的評価はともかく、デラーズ紛争が平時の事ならば彼の行った行為はテロル、戦時の事ならば戦争犯罪という客観的事実は変わりません。







テロリストと軍隊  投稿者:くっきーもんすたー


>340さん、七味さん
この2者の違いについては、SEED Destinyのときに少し調べました。
『キラ准将のお話』
『ラクス・クラインは何と戦ったのか?』
お二人にとっては『常識』の範囲でしょうが、整理しておいた方がいいと思います。


・「軍隊」は「国家」に所属し、その国の「法律」に基づいて運用されます。
それ故、軍人が任務で武器を所持したり発砲したりするのは「該当国の『法律』が有効な範囲のうち」では罪に問われることがありません。
・「テロリスト」は所属する「国家」を持たず、「個人もしくは組織の理念」に基づいて運用されます。


デラーズフリートの場合は……、
「デラーズフリート」自身は『「ジオン共和国」は「ジオン公国」の正統な後継ではなく、その内閣が勝手に行った停戦協定は無効である。そのため「1年戦争(ジオン独立戦争)」はまだ継続中であり、我々は「ジオン公国」の軍隊だ』と宣言しており、「ジオン公国の法律」に基づいて、地球連邦との戦争行為を継続しようとしています。


これを、「地球連邦」から見た場合『「ジオン公国」はU.C.0080になくなり「ジオン共和国」になった』わけですから、「特定の国家に所属しない武装組織=テロリスト」となります。

また、「ジオン共和国」から見た場合「『ジオン共和国は軍隊を持たない』とされていますので、正式な軍は発足していない」はずであり、(裏で協力していたとしても)デラーズフリートを「法律」で保障しているわけではありません。
そのため(たとえ、裏で協力していたとしても)表面上は「わが国と関係ない武装組織=テロリスト」と扱っているはずです。
(……つか、名指しで「不当政府」と言われてるんですから、支持するはずがありません。)


宇宙世紀全体で見ると「デラーズは自身を『ジオン公国の正統な軍隊』と名乗っているが、政治的に認めている国はない」ということになります。

そのため、デラーズフリート以外では、ほぼ全て「テロリスト(=国家の法律に基づかない武装組織)」と呼ばれているでしょうね。



#デラーズを支持した組織
劇中、唯一デラーズフリートを支持した組織が「アクシズ」です。
これも、表立って支持を表明したわけではないですし、そもそも、アクシズ自体も「国家」ではありません。

デラーズフリートの人員を回収してアクシズに帰還し、戦力の増強などを図るのが主目的でした。
最終目的は、ミネバを要した「ジオン公国の正統な後継者」となることですので、デラーズフリートと基本的な目的は一致しています。

その後、アクシズがU.C.0087に地球圏に帰還した後、ハマーンは地球連邦政府と交渉して『ジオン共和国の軍隊』としてサイド3への駐留(帰還)を認めさせました。
さらにその後、グレミーが「正統なジオン」を名乗って反乱を起こすわけですが、「デラーズの理念を継ぐもの」はグレミー側についていた可能性は高いでしょうね。







取り急ぎ御礼と論点の絞込みのみ  投稿者:340


七味様、くっきーもんすたー様

いつも素早いレス有難うございます。
また、議論の場を提供いただき御礼申し上げます。


まず、お二人と画面理解の基本部分は一致しておりますので、こちらは安心しました。
その上で、2点ほどまずは投げかけてみたいと考えております。


<「平時」と言い切ってよいものかという疑問>

まず、平時と戦時の切り変わり時ですが、私の論旨がデラーズへの同情に溢れてwいたのが仇とは
なりましたが、冷静かつ連邦・ジオン「共和国」側に立っても難しい状況ではないでしょうか。

と言いますのも、「平時」とは実態を伴わない場合そうは認められないからです。
「終戦協定」があろうがなかろうが、戦闘行為があったりその危険が大きければただの大本営発表。
国家が「平時」であると名実とも宣言するには、星の屑開始前の地球圏はキナ臭過ぎます。


まずデラーズ・フリートは完全に隠匿している状態ではありません。
月の下町の敗残兵が合流を目指すことが出来るほどには、その存在感はあるわけです。
そしてシーマ艦隊は宇宙のバッカニア(数ある海賊をさす言葉の中から最も剣呑なものを)として
跳梁し、何より連邦の本拠・地上にまでビッター他複数のジオン残党が普通に蟠踞しております。

ただの犯罪者に毛の生えた一般的な意味でのテロリストや、ゲリラ・敗残兵の類ではありません。
つい昨日までドンパチをしていた正規軍が、その装備・組織・人員を維持したままで、なのです。


これは一義的にはジオン「共和国」が、またその実力がない場合は要請を受けて連邦が排除すべき
存在です(というか、共和国内に居る訳ではないので、普通に連邦は手出し可能です)。
しかし、そうならずに3年間も過ぎているわけです。暫定措置だけでは、とても説明がつきません。

戦闘行為が大っぴらに行われていないうちは、まだ完全な「戦時」とまでは言えないでしょう。
しかし、「平時」と言い切れるほど安穏な状態とは言い難い。では、それは何故なのか。



<「3年待った」そして「待てた」理由は何なのでしょうか>

デラーズが、ただの狂信者なりウォーモンガーならば、ジオン「共和国」を成立したその日にでも
叩き潰すべきでした。その名分も戦力も機会も、もちろん動機もあるわけです。
それは軍事的にも政治的にも、最善の方法だった可能性が高いとも私は考えています。
しかし、実際の彼は「3年待ったのだ」と語ることになるのです。

と同時に、デラーズ他のジオン「公国」軍が、討伐も受けずに3年間も「待てる」ほうがおかしい。
そこには何かの理由が必要であろう、というのが私の推論の発想元でした。
その理由は、同時に3年「待った」理由とも重なるのではないか、とも。

この状況を説明できるシチュエーションから私が選んだのが、『終戦協定を講和条約まで仕上げる
際、ジオン「公国」軍の処遇を棚上げにしてしまった(せざるを得なかった)』という案でした。


詳述から逃げ、ドラマ仕立てにしてキーワードを埋め込むに留めたのは、ちと逃げでしたw
ご説明には、お時間をいただきたく。


この他、ジオン「共和国」側の政権奪取をクーと断言した理由、南極条約をデラーズ・フリートが
敢えて踏みつけにした理由も用意しておりますが、上記と関連します。
やはり詳述するにはお時間をいただきたく。


以上取り急ぎまで。






最善の策と断ち切れた糸  投稿者:星羅


>340さん
もし降伏が目的となると「じゃあ,あそこまでする必要なかったんじゃないのか?」という疑問が出ます.
デラーズフリートがやったことはコロニー落としという史上最大の虐殺であり,被害に関してはよくわかりませんが一年戦争の復興途中に食糧を生産する穀倉地帯の北米が壊滅したのは間違いないと思います.
そしてジオンのコロニー落としという悪夢が宇宙世紀0083年では記憶に新しいと思いのですが,
そんなことをしておいて降伏します.といってもそんな奴ら許せるかという話になって死刑の可能性が非常に高くよくて無期限の禁固刑です.(世論もありますし,ジャミトフがこれを利用して勢力の拡大を図ることも考えられます.)

340さんの説をとると死=降伏となるとそれをちゃんと世間に言わないと「コロニー落としをしといて実は降伏するためにやりました」なんて気づかれる可能性は0に近いと思うので七味さんの言う通りテロリスト認定されても仕方ないと思います.

むしろ降伏や帰順を条件に連邦からよい条件を手に入れるのが最終目的ならば,アクシズと合流するのが最善だと私は思います.
実際ハマーンはそれをうまくやってZZでサイド3を手に入れました.ギレンの親衛隊長であり,シーマですら大義のために必要だから受け入れるデラーズならアクシズに参加してもおかしくないのに実際はキシリアのギレン暗殺のわだかまりを捨てることができませんでしたが,何故ギレンの理想にとっての最善を取らなかったのが気になるのですが….






デラーズは何がしたかったのか?  投稿者:七味


> くっきーもんすたーさん

私の意見は結局のところ「戦争終わってないというなら南極条約守れよ。あれだけの事やって理想に殉じる高潔な武人を自称するとか片腹痛いわ」という話です。

> 「デラーズフリート」自身は『「ジオン共和国」は「ジオン公国」の正統な後継ではなく、その内閣が勝手に行った停戦協定は無効である。そのため「1年戦争(ジオン独立戦争)」はまだ継続中であり、我々は「ジオン公国」の軍隊だ』と宣言しており、「ジオン公国の法律」に基づいて、地球連邦との戦争行為を継続しようとしています。

ジオン独立戦争はまだ継続中であり、ジオン公国軍がジオン公国の法律に基づいて地球連邦との戦争行為を継続するなら、デラーズフリートは南極条約を遵守せねばなりません。
なのにデラーズはそれを一方的に破っています(0083劇中で、連邦側で南極条約違反をする人は1人も居ません)から、彼の生き様をどう評価するかという問題とは別の「事実として何を為したか」という問題に踏み込むと「大量破壊兵器や質量弾を使った犯罪行為を行った」としか評価できないのです。

デラーズにとっての所属国家はジオン公国で、本来ジオン公国があるべき場所に存在するジオン共和国なる国家に所属していない。
ジオン共和国なる国家は実体のない傀儡国家だから連邦とジオン共和国の結んだ種々の条約は無効。というのはその通りだと思います。

しかしデラーズフリートの星の屑作戦を地球連邦やジオン共和国側(=体制側、一般見解)から見ると、
・デラーズがジオン公国軍の正規軍として起こした事。 → そんな国は存在しないからデラーズフリートはジオン公国軍を騙る非合法の武装勢力。
・デラーズがジオン共和国軍の正規軍として起こした事。 → ジオン共和国は軍備を持たないからデラーズフリートはジオン共和国軍を騙る非合法の武装勢力。
・ジオン公国の独立戦争は終了していおらず、3年間休戦してただけ。 → デラーズフリートは南極条約違反。

という有様で、どう転んでも非合法の行為になります。
良くも悪くも武人であったデラーズにとって、そういう意味での政治的な善悪は大した問題ではなかったのでしょう。
武人として最後の花火を打ち上げてから潔く散る事が何よりも優先され、政治的な影響とかを考えているように見えません。

彼の行為によってスペースノイドの立場がより悪くなった(連邦に弾圧される口実を与えてしまった)のは事実です。
つい4年前に行った地球へのコロニー落としと同様の事をやったのですから、特権階級が多いアースノイドから敵視されるのは想定の範囲内の筈。
「スペースノイドがアースノイドからの独立を勝ち取る」とか「スペースノイドの政治的発言力を上昇させる」という目的の作戦とは明らかに違います。

まだ若かったハマーンにそこまでの策謀を張り巡らす知恵があったかどうか不明ですが、
「デラーズが騒ぎを起こす → 連邦がスペースノイドを弾圧 → アクシズがスペースノイドの真の解放者として颯爽と登場!」
というシナリオを最初から描いていたとしたら…?


> 340さん

「デラーズは一般的に悪事を行った犯罪者として扱われるが、それでも彼なりの理想を貫いて散ったのは天晴である」というような評価ならともかく「デラーズは犯罪者ではない(違法行為はしていない)」というなら、それは待ったと言いたいのです。
盗人にも一分の理という諺もありますが、一分の理があるから盗人は悪くないというのは詭弁でしょう?

> 「平時」と言い切ってよいものかという疑問

「平時ではない=戦時」というのは違いますよね。
一般に「非常時」とか「政情不安」というのが「平時ではないが戦時でもない」という状況で、一年戦争後の地球圏の環境は「常に政情不安」と考えれば「各地に爆弾抱えて平和でもないのに平時という捉え方はおかしい」という問題の答えになると思います。
どちらにせよ、0083の地球圏は少なくとも「戦時」ではないのですから、南極条約等の戦時国際法が出る幕ではありません。平時だろうが非常時だろうが、戦時でない限り戦争中のみ有効な理屈は通用しませんから。

> ジオン公国軍の処遇

降伏に応じてジオン共和国に合流した公国軍将兵はそのまま除籍されて一市民として処遇。降伏に応じなかった公国軍将兵は地球連邦の指導の下でジオン共和国が主体となって武装解除。
という辺りだろうと思われますが、実際問題相当規模の公国軍将兵が脱走して潜伏し、討伐する側である連邦軍も手が回らなかったから、十把一絡にテロリスト認定をしていたとしても不思議はないでしょう。

上で0083の情勢を「平時」と書きましたが、何よりも戦後復興を進めたい連邦政府や連邦議会が「軍が何と言おうが今は平時なんだ。平時なんだから軍備は要らないだろ」という理由で連邦軍を縮小し、その為に残党狩りが思うように進まなかった。
しかし連邦軍としても残党狩りが完了して本当の意味での平和が訪れたら訪れたで予算が貰えなくなるから、適度に狩りつつ残りは放置して暴れさせ「やっぱり治安維持に連邦軍は必要」という世論は確保したかったでしょう。
連邦軍とジオン公国軍の残党は持ちつ持たれつなら、ジオン残党勢力を支援する連邦軍系の有力者も居たかもしれません。







デラーズ&ハマーンは何がしたかったのか?  投稿者:くっきーもんすたー


>七味さん
レスありがとうございます。
私としても、同じような認識です。


ただ1点……(340さんに対しての話でもありますが)

『(真の)星の屑作戦』はシーマの裏切りによりグダグダになりましたので、「デラーズが本来目指したもの」とは、かけ離れた結果になったと思うんですよ。
340さんの『ジオン公国としての降伏』にしろ、七味さんの『ハマーンの策謀』にしろ、「シーマが裏切り、それをジャミトフが利用した」歴史から逆算して推測したものです。

おそらく、デラーズには彼なりの目算があったはずです。
それが何かと言われると、推測に推測を重ねるしかなくなるんですけど……。

・シーマの裏切りがない。
・当然ジャミトフも星の屑の全容を知らず、ソーラシステム2もない。
・阻止限界点突破までは、ほぼ流れは一緒でしょう。(何時間か早くガンダム3号機が手に入る程度です。)
・おそらくコロニーは、北米に落着するでしょう。(さすがに情報操作はないだろうから、ジオンがやったと報道される)
・デラーズフリートの大半がアクシズに参加する?

デラーズの最終目的は、ほぼ「ミネバを擁立して『正統なジオン政府』を樹立する」で間違いないしょう。
コロニー落としなんかやらかした上で(装備を全部持っていくなんて無理ですから)武装解除同然に、人員だけアクシズに連れて行くなんて正気の沙汰じゃありませんから、腹案の一つや二つはあったんだろうな……とは思います。
星の屑作戦に、フォンブラウンのオサリバン常務を巻き込んだのも、もしかしたら、後を考えた策のひとつだったのかもしれません。
だとしたら、本当に首尾よく終わった場合、後にエウーゴに協力する「スイートウォーター」やら「ルオ商会」に「ルナリアン(アナハイム)」あたりを巻き込んで、連邦に対する対抗勢力を作るつもりだったのでしょうね。



>ハマーン・カーンは何がしたかったのか
今度は、ちゃんとした歴史でのZZのお話です。

アクシズは「ダブリン」にコロニー落としを仕掛けたあと、サイド3を割譲し、ネオジオンと名前を変えました。
……とはいえ、名目上は「軍隊を持たない『ジオン共和国』の国軍として正式に認めてもらう」です。

この後、しばらくしてグレミーが「正統なジオン(ザビ家)の血」を主張して反乱を起こし、ネオジオンは崩壊します。
劇中、ハマーンはグレミーの反乱を誘発するつもりだったことを何度もほのめかしていました。
(サイド3帰還後に、本人がアーガマに潜入してジュドーを口説くとか、あからさまな「隙」まで作ってます。)


なんで、そこまでしてグレミーの反乱を誘発したかというと『ザビ家の血にこだわる連中を一網打尽にするため』です。
予想外にグレミーの反乱が大きかったために、ネオジオン自体を崩壊させてしまったのはお笑いなんですが、
(その辺から妄想したのが これ 『絶対にありえない!』話ですけどね。)

なんで、そこまでして『ザビ家の血にこだわる連中を排除する』必要があったのでしょうか?


おそらく、あの時点のアクシズは二つの勢力に割れていたのでしょう。
元キシリア派:資金源は『マ・クベの遺産』
       ア・バオア・クー直前まで「勝ってる」と思ったら、いきなりザビ家が崩壊して逃げ出した連中。
       財産保障されたまま地球圏に帰れたら、それでいんじゃね?

元ギレン派 :元デラーズフリート出身がここに入る。
       地球圏で数年潜伏していた。(独自の資金源などを持ってた?)
       「ジオン共和国」は、売国政権であり、絶対に認められない!

単純化しすぎの感はありますが、こんな感じだったんじゃないでしょうか。


「ダブリンへのコロニー落とし」は、『星の屑』の経験があるギレン派の協力が不可欠です。

ただ、その後「サイド3の割譲」に関しては、「現政権およびジオン共和国を解体する」という交渉は無理だと思っていたのでしょう。
ハマーンとしては、落としどころとして「ジオン共和国の国軍になる」に着地しました。
(いくらなんでも、連邦が妥協できるのはこの辺まででしょう。)

しかし、それは同時に「アクシズが『ジオン共和国』を認める」ことに他ならず、『ジオン公国の復活』を願う勢力には、決して認められない選択でした。
だから、グレミーのところに多くの離反者が集まったのです。


ハマーンの腹積もりとしては「反乱はもう少し小規模で軽く鎮圧できる」「反乱軍の首を『ダブリンにコロニー落としを企んだ首謀者です』と差し出して、サイド3をまとめる」くらいだったんじゃないでしょうか。







落としどころをどうするか? それが問題だ・・・.   投稿者:星羅


>くっきーもんすたーさん
デラーズに関しては同感なんですけどハマーンに関しては引っかかるものがあります.
もしハマーンの最終目的がネオジオンのジオン共和国軍化だとしたら一つ大きな問題があります.ミネバ・ザビの存在です.ザビ家は一年戦争のジオンの象徴であり,もしハマーンがザビ家にこだわる人を消すのが目的ならばミネバを暗殺もしくはミネバ自身のザビ家の完全否定を自らの意思によるものと誰もが納得するものが必要になります.

くっきーもんすたーさんはギレン派とキシリア派のみ上げていましたけどもう一つドズル派があります.ア・バオア・クーでキシリアはギレンを処刑(という名の粛清)を行っています.
ギレンがデギンを殺したかの事実は置いといてこの一件からギレン派にとってキシリア派は総帥を殺した反逆者の派閥と思われても不思議ないくらい溝が深いと思います.(総司令になると通信で言ってましたしかなりの人がこの事実を知っていると思われます.)

もしハマーンが現実的な落とし所を取るとなるとどうしてもミネバが邪魔になるのですが,もしミネバに何かすればドズル派に「かつてキシリアがギレン総帥を殺したようにキシリア派に味方するハマーンがドズル様の遺児ミネバ様を殺すか」という感じになってギレン派,ドズル派両方が反逆すれば相当の人数が反逆することになります.
またアクシズの難民はCDAだと強硬派が多く連邦に対し強気な人が多く,連邦の認めるジオン共和国軍になりますって言っても納得するかなと思いますしハマーンのカリスマは士官には強いですけどグレミーに量産型キュベレイとかドーベンウルフを盗られたりとか開発部とか一般兵までカリスマが行き届いているかは疑問が残ります.
アクシズ自体ザビ家の派閥の連合体で長きにわたる潜伏でさらに派閥は複雑化していてサイド3に帰り,ザビ家復興をスローガンにまとめていましたけどその目的が達成されればいつ内紛が起きてもおかしくないはずなのにハマーンがそれに気づかないのは少し変かなと思います.

でも実際どんな落とし所をつけるべきだったんでしょうか?現実的な対応をすると味方が空中分解,本来のスローガンを実行しようとすると相手(地球連邦)と生きるか死ぬかの戦いになります.どちらを取っても最悪な選択しかなく政治的な落とし所の付け方の難しさが浮き彫りになった気がします.







星の屑ってなんだったの?  投稿者:ばぁびぃ


結局、星の屑作戦とは、何を目指しておこなわれたものなのか?
これがわからないからデラーズのやってる事が訳がわからなくなってるんじゃないでしょうか。

直接的には、作戦目的はコロニーを北米に落すって事ですけど、
なぜ落すのか? 落としてどうするのか?
が、映像の中で語られてないんですよね。






個人的な結論だけ  投稿者:340


皆様、活発なご意見を有難うございます。


ばぁびぃ様

いつも結論が遅いと言われるのでw

私は、「南極条約を、『条約』から『タブー』にするため」だったと考えています。


すみません。続きは週末になります。。。







私はザビ家の血にこだわる連中を排除したいだけだ  投稿者:くっきーもんすたー


>星羅さん
タイトルは、劇中でのハマーンの台詞(うろ覚え)です。
たしか、最終回にジュドーに「なんでこんな闘いをする必要があった」と聞かれた時の返事だったと思います。

星羅さんのご指摘通り、『ザビ家の血』そのものを排除するなら、最終的にミネバも排除する必要があります。
ですが、そもそもハマーンは「ミネバの執政」であり、言ってることが矛盾してるというのは放映当時も言われていました。


ですが、この「ザビ家の血にこだわる連中」が、『ザビ家の血統』そのものではなく『ジオン公国の復活』にこだわる勢力だと解釈すれば話の筋は通ります。

ハマーンにとって最悪のシナリオは『ジオン公国の復活にこだわる連中』がミネバを担ぎあげることです。
ハマーン本人はミネバの執政なのですから、ミネバ自身が「やる」と言われてしまえば、そちらにつかざるを得ません。
(でなければ、ハマーンは権力の基盤そのものを失いますので、クーデターを起こすしかなくなります。)

だから、ミネバは影武者にすり替えた上で、『ジオン公国の復活にこだわる連中』をグレミーの元に集めたのです。
そうやって、そういう連中をまとめて排除してしまえば、もう「ミネバを担ぎ出して『ジオン公国の正統政府』を作ろう」という動きはなくなります。
ハマーンがグレミーの反乱を誘発したのは、このあたりが腹積もりだったのでしょうね。


その後の話ですが……、
・アクシズが、ジオン共和国の軍隊としてサイド3に帰還する。
・おそらくは、「ハマーン・カーン、ジオン共和国軍元帥」になるでしょう。
(ミネバは、まだ未成年なのでいきなり、共和国の元帥就任とかは無理でしょう。)
・ミネバ様は、地球で教育を受けていただいた後、ネオジオン(ジオン共和国軍)の元帥についていただくか、軍の支持をバックに選挙で国会議員になっていただくか。



この辺の話って、UCに出てきそうなんですけど……
「どうせなら、みるのは全部出てから」と思ってますので、全くノータッチなんですよねw
知ってる方は、捕捉、反論などよろしくです。







0080年代再考  投稿者:七味


他の方の意見と被る部分もありますが、続きです。

> デラーズとジャミトフの間

シーマの方から売り込んだにしろ、ジャミトフ(コリニー)とは最初から繋がっていましたので、突発的な裏切りを利用したのではなくシーマを通じて連邦軍とデラーズフリート双方の動きを操作していた(しようとしていた)張本人です。
なので「デラーズが本来目指したもの」とは違う結末ではありますが、「ジャミトフが本来目指したもの」にはかなり近い事になっていると考えます。

逆に、ジャミトフとシーマの策謀が想定通りに成功していたらどうなったでしょうか。
ソーラシステムが落下中のコロニー破壊に成功し、バスクとシーマの連合艦隊がデラーズフリートを制圧していたら。
卑劣なコロニー落としから地球を救った手柄はジャミトフのものです。
シーマはその後もジャミトフ子飼いの汚れ役として働いたかもしれませんし、表舞台に返り咲いてティターンズに所属したかもしれません。口封じの為に殺されたかもしれません。

シーマとの密会はジャミトフに近しい者以外の連邦将兵は知らなかった事ですから、来る筈の無い敵の迎撃に失敗しても言い訳は可能です。
「急にコロニーが来たので軌道艦隊を派遣したけど間に合わなかっただけ。責任の第一義は迎撃と追撃に失敗したコンペイトウ艦隊(ワイアットやヘボン)にある」と言えば良い。
また実際にやったように「そもそも核搭載のガンダムなんぞ開発するからこうなるのだ」とか「重要場面でアルビオンが邪魔しなければ迎撃に成功していたのだ」と、コーウェンやシナプスを糾弾すれば良い。
迎撃に成功しても失敗しても、その根本原因となったガンダム開発計画は、その詳細を故意にデラーズ側に流した事と一緒に封印すれば良い。
迎撃に成功すれば英雄として堂々と連邦軍内での発言力を高められるし、失敗しても責任を他の有力者に擦り付ければ相対的に高い発言力を得られます。

主題歌で「勝利者などいない」と歌ってますが、デラーズ紛争に勝者が居るとしたらジャミトフただ一人でしょう。4年後に殺されるから「結局勝利者などいない」という意味なのかもしれませんが。


> デラーズの最終目的は、ほぼ「ミネバを擁立して『正統なジオン政府』を樹立する」で間違いないしょう。

ミネバで良いなら、地球圏での潜伏や派手な軍事行動を起こさずとも隠密裏にアクシズに合流すれば済む事ではないでしょうか。
「『正統なジオン政府』を樹立する」という点は恐らく間違いないですが、トップがミネバだからアクシズ行きを拒んだのがデラーズと思われます。

ガトーは元ドズルの部下でしたが、表向きアクシズ統合の象徴であるミネバはギレンと対立していたドズルの子であり、ハマーンの父はこれまたギレンと対立していたダイクンやデギンの思想に近いキシリア派。摂政になったハマーンもギレン派とはとても言い難い人物。
アクシズ勢力はグラナダ駐留艦隊が多くを占めていたので、人員の比率にもキシリア派が最も多かっただろう(先進技術研究やNTの軍事利用を最も積極的に行っていたキシリア派だから、後のガンダリウムγやキュベレイ等のネオジオン系NT研究が重要度の高いものとして継続されたのでしょう)と思われ、ギレン個人を崇拝する程のデラーズにとっては地球圏に居座るより居心地が悪かろうと思います。
それこそアクシズに合流したら『正統なジオン政府』を樹立する為にいち早くグレミーを担ぎ出しそう(ギレンの腹心としてグレミーの正体を知っているか、グレミーの正体を知る人物にそそのかされる)に思えます。
出自が不明な点が多々ありますが、ギレンの試験管ベビーであるという通説をとるならデラーズにとってグレミーこそが真の指導者に相応しい人物でしょうから。


> ハマーンは何がしたかったのか

自身にNTの素養があってシャアと恋愛関係にあり、父もジオン・ダイクンと懇意な関係だったようなので割と本気でジオン・ダイクンの理想を目指していた人かも知れません。
今風に言えばツンデレというのでしょうが、シャアに対しては帰って来て欲しいと言い、カミーユやジュドーに対しては仲間になって欲しいアピールをしており、能力と志の高いNTが組めば地球圏の諸問題は万事解決すると考えていた唯一の真っ直ぐな人ではないでしょうか。
シャアはそんなそんな真っ直ぐさがありません(都合によって自分を使い分け、NTである自分を否定もする)し、アムロにカミーユにジュドーといった面々はむしろ能力の高いNTが何らかの特別な道具(軍事力にしても政治力にしても)に成り下がる事に否定的です。
そういう理想を共に歩めると思っていたシャアに裏切られてやさぐれて、カミーユに拒絶されて絶望し、ジュドーに討たれてやっと楽になれたのでしょう。

表向きのスローガンとは裏腹に必ずしもジオン公国の再興やザビ家の公王政復古を目指していた訳では無く、むしろザビ家とは違うアプローチで地球連邦と対等な発言力のある、恐らくNTの主導する宇宙国家の建設を目指していたと考えています。
単にジオン共和国の方が受け入れ素地があったから結局サイド3に落ち着いたというだけで、ZZ序盤でマシュマーのような宣撫部隊が複数派遣されている事からハマーンとしては受け入れてくれるなら何処でも良かったと思われます。
勿論、アクシズ勢力の大半を占めるサイド3に帰りたいという人々の要望を無視する訳にもいかなかったでしょう。

しかし、ザビ家の信奉者も多く居るアクシズ内でザビ家を批判したりダイクンの理想を説くのは実情に合わずマイナス面が大きい事です。
シャアがあくまでシャア・アズナブルとしての立場に収まりキャスバル・ダイクンとして立ち振る舞わなかったのも、アクシズという閉鎖空間で内憂を抱え込みたくなかったからと思われます。
僻地の閉鎖環境に来てまでザビ派とダイクン派、ザビ派の中でもギレン派やキシリア派で争っていては自滅ですから、とりあえずは先日までジオン公国の指導者だったザビ家の顔を立てて、ミネバを最高権威とした連帯を保っておくのが無難でしょう。

0083〜0087にかけてのハマーンは政治的軍事的実績に乏しく、故にミネバという威を借りねばアクシズを纏めきれなかったが、地球圏に帰還してネオジオンを宣言したグリプス〜ハマーン戦争の頃には軍事指導者としてハマーン個人に十分な実績が出来たので、ミネバの威光に頼らずともハマーン個人に付き従う人物(マシュマー級まで行かずとも、ハマーン様は凄い。口先だけじゃなかったと認める古参兵も居たでしょう)も相当数見込めた。
アステロイドベルトに居た頃は協力せねば地球圏への帰還どころでは無かったから渋々協力していたけれど、地球圏に無事に帰って来られたから、もうジオン公国だのザビ家だの騒ぐ連中は用済みになった。ミネバ本人も用済みになったから逃がした(不遇な少女という境遇に同情して処刑はしなかった)。
その過程で、ザビ家だ何だと騒ぐ連中を始末すれば「我々は過去のザビ家に率いられたジオンとは別な常識的な組織です。内憂を抱えて我々も大変だったのです」というアピールをするつもりだったのがグレミーの反乱誘導だったのでしょう。
あれだけミネバを神輿に担いでいて、今更ザビ家に興味ないとか言われても信じられるかという気はしますが…。


これに関連して、ハマーンは0083の摂政就任以来ミネバをどう扱って良いか死ぬまで迷っていた感があります。
Z、ZZ、UCでのミネバ、ハマーン、シャアの描写や後付設定なども総合すると、ハマーンとシャアはそもそもザビ家という家柄を本心から重視していません。
ジオン・ダイクンの実子であるシャアは勿論、ハマーンも父親の跡を継いで「暫定的なアクシズ統合の象徴」として扱っていたに過ぎず、ザビ家という家に生まれなければ普通の女の子として気楽に過ごせていただろうにと、重鎮だったマハラジャの子供に生まれた自分の生まれの不幸と重ね合わせていた節があります。

むしろ、ザビ家という血統である事に一番執着していたのがミネバ本人な気がします。
UCでの動機も「自分がザビ家の生き残りだから」というようなもので、その後も「ザビ家として生まれた私が全てに決着を付けねばならぬ」という義務感を持っています。
せっかく影武者まで立てて表舞台から退場を願ったのに、ザビ家の人間として表舞台に復帰してくるのではシャア曰く「よくもこんな風に育ててくれた」と言いたくもなるかもしれません。
大人の言う事は無批判に受け入れてしまう幼少期にザビ家である事を過度に要求しておいて、大人になってから「実はあれは大人の方便でした」というのも勝手な言い分ですが、そういう過去の自分と決別する為にもザビ家に端を発する諸問題は他の誰でもない自分の手で解決したいのでしょう。








共和国と首相  投稿者:artey


そもそも共和国とは君主が居らず、民衆に選ばれた大統領が国家元首となります。
一方首相は元首として王が存在しており、その代理として行政をおこないます。
つまり”ジオン共和国の首相”という肩書きが矛盾を抱えていることになります。

どのような意図かは不明ですが王位というものがあり、公国にこだわる強硬派を排除した後はそこにミネバを即位させるつもりも有ったんじゃないでしょうか?







付言すれば  投稿者:340


artey様

仰るとおりでしょう。
首相とは、首席大臣(Prime Minister)であり、訳語に「臣」が入ることが表すように、
君主がいることが大前提の言葉ですから。

ただワイマール憲法から現在に至るドイツのように、擬制君主ともいえる大統領等を置き、
この象徴権威下に首相が政府を代表する、立憲君主制に擬した共和国も少なくありません。
このあたりがartey様の着地点でしょうか?


いずれにせよ共和制だとか君主制だとか独裁等の政治用語は、全て深甚な背景を持ちます。
終戦・停戦・休戦・講和、それに条約・協定などもそうでしょう。同時に軍事用語も。
宇宙世紀を語るのに利用する際でも、字面的な理解だけでは足りない場合が多そうです。

私には、敢えて説明不足のまま、用語の含意で押し通す悪い癖がありますがw







首相と大統領と君主国と共和国  投稿者:七味


> arteyさん

以前は元首が「ジオン公王」だったのがドイツのような象徴的存在として「ジオン共和国大統領」になり、実質的な政務のトップとして「ジオン共和国首相」が居るなら、特におかしな事は無いと思います。

君主制国家における語義的に本来の意味である「首相」は日本やイギリス、ルクセンブルクなどに現存しますが、大統領を国家元首とする共和国に首相(それに相当する地位や役職)が存在しない訳ではありません。
現実の共和国の代表例であろうフランス共和国の元首は大統領ですが、首相も存在します。
ドイツ連邦共和国やイタリア共和国等、欧州の多くの国では国王ないし大統領と首相が共に居ます。
同じ漢字を使う日本語からの外来語としてそのまま使っているだけとも言えますが、共産主義国の中華人民共和国でも国家元首である国家主席とは別に国務院総理(大臣という語は使用されていないが実質的に首相)が存在します。

小国や共和国としての歴史が浅い国の場合、大統領の他に首相という地位が特にない国もありますが、ある程度以上の大国で、元首である王や大統領とは別に首相を置かないアメリカのような国がむしろ例外的です。
大統領とは別に首相を置く意義ですが、国政の全てを大統領が行うのは負担が大きいので権限の一部や全部を首相に預けるといった理由や、国家権力が全て大統領に集中すると危険なので首相と分担するといった理由があります。

君主政国家の君主が「血統で相続される国家元首」なのと違い、大統領は「国民の選挙による国家元首」というだけの話です。
北朝鮮のように「民主主義でも共和国でもない」が共和国を名乗る国もありますし、アラブ首長国連邦のように「王族が大統領や首相を兼務する」という実質的に君主制の例もあるので、「大統領は民衆から選ばれる」という事にもならないのですが…。


以下は想像に基づく完全な非公式設定ですが、こういう政治体制も可能性の一つとして有りうるのではないかという話です。

地球連邦は「連邦=複数の国や地域から成る連合国家」ですから、トップに連邦大統領が居たとして地球の各地域やコロニーの各サイドの行政長官が西暦時代からの慣例的に「首相」と呼ばれていた。
現代ドイツやイギリス等でアメリカの州知事に相当する人は「州首相(首席大臣)」と呼ばれますから、広大な領域を統一支配する地球連邦では数十か数百人の「首相」が居たとしても納得できる理由はあります。
イギリスのように「Prime Minister(首相)」の下に「Secretary(長官)」がある国もあるので、地球連邦が上から「大統領(地球連邦統合の象徴)>首相(各地域での行政長官)>長官(各地域で首相の下で働く行政官)」という職位を持つなら、「首相がその地域における実質的なトップ」でありえます。

ジオン公国の前のダイクン時代のジオン共和国でも、ダイクンが首相として存在し大統領が無かったとすると、ダイクン以前の「首相」とダイクン時代の「首相」とジオン公国(特に一年戦争)以降の「首相」は意味や立場が異なるのかもしれません。
・ダイクン以前の「サイド3首相」は、日本の県知事のようなもの(=中央政府に対する独自性は低い)。
・ダイクン時代の「サイド3首相あるいはジオン共和国首相」はアメリカの州知事のようなもの(=中央政府に対する独自性がある程度高い)。
・一年戦争以降の「ジオン公国首相あるいはジオン共和国首相」は日本やイギリスの首相のようなもの(=独立国として元首の下にあり、中央政府だった地球連邦政府から完全に独立)。
連邦大統領に各地域の首相の罷免権があったとするなら、おそらくダイクン時代以降にそれは覆されたでしょう。

共和国として「大臣」とか「宰相」という君主制的な用語を避けるなら「○○長官」辺りが一番無難ですが…実は本来長官とすべきところを大臣としてしまった「誤訳」だったりして。


> ハマーンの腹積もり

くっきーもんすたーさんが仰るようにグレミー派を切り捨てる事で「自浄努力もする。単なる無法者ではない」とアピールし、連邦との講和とハマーンを元首に戴くジオン共和国の承認を取り付ける。

後のシャアの反乱の時もそうですが、一年戦争の頃から連邦政府の高官は「講和」をカードに出されるとあっさり応じたがります。
後の世代に火種を残す事になろうが、自分が存命の間だけ平時であれば良いとするなら、連邦側が譲歩しての講和も有りうるでしょう。
実際問題、ハマーンがやった事はデラーズ以上の破壊行動ですが、逆に言うとデラーズ以上の事をまだやってくるかもしれなくて怖いからとりあえず終わりにしたいのです。

地球市民はジオンに対する憎悪と共にコロニー落としや大規模戦争に対する恐怖の記憶が新しいですから、徒に長引かせると連邦政府や連邦軍は何をやっているのかとせっつかれる事が予想されます。つい先日まで内ゲバしていましたから尚更です。
デラーズ紛争の時は、デラーズはコロニー落としの成功をもって連邦政府に対して政治的な要求を出していませんでしたし、出したとしても切り札を使い果たした少数勢力ですぐに鎮圧可能だと判断されれば無視される可能性もありました。
しかしエゥーゴとティターンズの内紛の影響が残っているとはいえ、ハマーンはダブリンにコロニーを落とした後もなお連邦軍とそこそこ対等に戦える戦力を保有していました。

デラーズの様に一発のみの特大花火ではなかったので、ハマーン軍を完全に無力化するのは相当骨が折れるぞと考える人物が居てもおかしくなく、だったらまたコロニーなり隕石を落とされる前にサイド3への帰還を認めて戦争終わりにしようと考えた。
シャアの時は5thルナを落とされて、もう地球へのナントカ落としは懲り懲りだと思った人が「シャアとの融和に成功すれば今度こそスペースノイドからの不満も無くなって、枕を高くして眠れる」とか考えたのでしょう。







ハマーンの本心とは?  投稿者:星羅


>七味さん
もし七味さんの言うとおりハマーンがNTを主軸に持っていく国家の建設を画策していたなら余計地球連邦とは相いれられなくないでしょうか?
当時の連邦はニュータイプを疎ましく思っているか(アムロを積極的に前線に出してませんし)
戦争時の都合のいい兵器として使うか(カミーユやジュドー)としかしていません.

実際ハマーンも高いニュータイプ能力を持っているジュド-に執着したり,ジュド-に語った話を見ると,理想主義なところがあります.だから連邦の高官とは交渉はできてもそれ以上の関係は望めず,
今回は講和するけどサイド3の国力が富み,ニュータイプが増えて,自分の理想とする国家にしたら今度は地球圏を相手に戦争をしたかなと思います.






遅れました、すみません  投稿者:340


取り急ぎ、まずはテロリストであるかどうかのご説明から。
当方、この立場での論者は一人ですので、関連質問への回答はおいおいといたしたく。



<「新政府」と「軍」>

最初に断っておきますが、私はデラーズは「犯罪者ではない」と考えているわけではありま
せん。「テロリストではない」、と主張しているのです。
最低でも人道上の罪、次に規定が難しいので取り合えず措きますが、戦争犯罪に類する罪は
当然ある、それを解析する上で「上っ面の断罪が邪魔」だと考えております。
むしろここが本論ですね。

誤解される論法だったのは私の非ですが、良く読んでいただければ、私は彼らの行動を称揚
してはいない筈。
あくまで理解のために、「デラーズ側の視点を保持しつつ」全体把握をしたいのです。
動機の分からないドラマが面白いはずはないでしょう?



さて、くっきーもんすたー様の「テロリストは法に従わない存在」の部分は、私も基本的に
同様ですが、ここに少々見逃しがあります。

まず、一般的なテロリストは、自らの信条に重きを置くがため、対象国と自国の、さらには
人道上の「罪を犯すことを厭わない」とするに至った存在です。
いわば、「これから法治外のもの(アウトロー)となる決心」の段階が必須。
この決心あるが故、彼らは「テロリストとして糾弾される立場」となるわけです。


しかし一年戦争では、ジオン公国に忠誠を誓って出征した軍を「終戦」時に裏切ったのは、
「共和国」の側です。
公国軍「残党」にテロリストとしての決意は当然無く、まずは戸惑いがあるだけでしょう。



『戦争は革命の母』ですから、これは有り触れた情景ではあります。
そして、軍事的か政治的な解決かは別として、ここからは『勝てば官軍』の世界なのもおわ
かりでしょう。

WWTの例を挙げておきましたが、ソビエトでは赤軍が勝ちポーランドとフィンランドでは
白軍が勝ち、ドイツはgdgdの挙句にワイマール共和国が残りました。
要するに、勝ち残った側が「正統」政府になっただけです。


「新政府」には仮初の正当性はあるかもしれませんが、十全な場合はまずありません。
何より、正当性を担保するのは、執行力とその政府に従おうという社会合意なのです。
そして軍は、執行力そのものであり、かつ集団として社会合意を行う側でもあります。


「新政府」と戦時革命で前線に取り残された「軍」は、革命時点では対等の存在なのです。



ジオン「共和国」が自らの政治的判断として、即座に恭順しなかった公国軍「残党」をテロ
リスト呼ばわりするのは、まあよくある話です。私でもそうしますw

しかし、後世という神の視点にある我々は、「これを理由として」テロリスト呼ばわりする
のは本末転倒、というか馬鹿げています。
そう決め付けてよいのは、「残党」が事実上無力化した時点からでしょう。
テロリストとは、状況を一発逆転するため法の埒外を自ら選ぶ者達だからです。


対するに、デラーズは戦後3年経時点で「軍事力」の名に値する組織を保持しています。
これは反対勢力とか抵抗勢力とはされても、断じてただのテロリストではありません。
「共和国」はもちろん連邦も、彼らに執行力を及ぼそうとしていない状況だからです。




<南極条約の蹂躙について>

GP02を開発したのは連邦です。
これについて誰も触れないのが不思議なので、罠なのかも知れませんがw


南極条約が失効していないとした場合、これは明らかな連邦の条約違反です。
同条約では保持を許していた可能性はあります(マ・クベの水爆)が、使用は明確に禁止。
新規開発・製造は使用を前提にしたものですから、明示されていなくても禁止です。

そして条約とは、一方がこれを破ったことが明らかになった場合は破棄とみなされます。
つまり、南極条約はこの時点で消滅します。
核・大質量兵器の使用の制限は解かれます。
撃たれても落とされても条約違反と糾弾される筋合い−是非は別として−はありません。


南極条約が厳密な2国間条約ならば、連邦は公国を滅亡済み(終戦協定の主体は共和国)と
していますから、やはり条約は失効済み。


また条約対象を規定せず人類全体とするなら、「憲章」等とされていなければなりません。



どのコースをとっても、デラーズが南極条約を守る「筋合い」はないのです。
                          ・・・・・・・・・・
と言いますか、「星の屑」作戦が行われなかった場合、「南極条約は歴史に埋没」しても
おかしくなかった、とも考えております。
もはや遵守すべき対象がいるかどうかさえ怪しい条約だったのですから。




デラーズは放送された演説で宣戦布告を行い、核を撃ち、コロニーを落としました。

私は、この行為を「連邦の暴走への歯止め」と捉えています。
いざとなれば、我らのような小勢力でも人類滅亡の引き金を引けると「激発」してみせる。
それこそが目的だったのではないか、と。



核もコロニー落としも、一週間戦争でのギレンの行為です。
これを彼の信奉者たるデラーズが再現する。
画面描写と、そこに何の意義があるかと考えての、私の結論がこれです。
双方とも、スペースノイドの生殺与奪権を連邦の独占から奪うと言う意味で、究極の目的は
奇しくも同一です。



この後のUCの世界では、大質量兵器の投入はスペースノイドによって繰り返されます。
しかし彼が「決起」しなかった場合、スペースノイドのみが一方的に標的だったでしょう。

彼の行為が正しかったかどうかと言えば、絶対に正しくはありません。
しかし神ならぬ身の哀しさ、スペースノイドの為に戦った軍人達に選択は不可能でしょう。






正当性とは?7  投稿者:星羅


>340さん
正当性によって国が成り立つのならば,誰がその正当性を認めるかにあります.
アクシズの場合,軍ではない非戦闘員が存在しますし,彼らはジオンを捨ててアクシズを自分の住む国として認めているので彼らを国民として正当性を訴えることは可能ですが,デラーズフリートの場合軍人(組織の所属者)だけしかおらず,それでは客観的とは言えず正当性を成立させることは不可能です.
テロリストとは言えないかもしれませんが,軍閥,武装組織くらいではないでしょうか?






ひとつのたとえ話  投稿者:七味


朝鮮戦争が再開し、その結果将軍様の家系が断絶して国連の要請で朝鮮半島が韓国政府によって統一されたとします。
北朝鮮軍は昨日まで国連に席があり中国やロシアも認める正当性のある国家の国軍でしたが、今日からは違います。武装解除しなければ非合法の山賊です。
そんな時に北朝鮮軍の残党が旧韓国領内で破壊活動をしても、それは自発的意思に拠らずに国を解体された元正規軍の行為なのでテロ行為には該当しない。
「デラーズ≠テロリスト」の論旨は結局そういう事ですよね。







取り急ぎ  投稿者:340


星羅様

趣旨を読み取りいただき、有難うございました。
疑義について、以下のように回答させていただきます。

>デラーズフリートの場合軍人(組織の所属者)だけしかおらず,それでは客観的とは言えず正当性を成立させることは不可能

民間人を含むかどうかは重要な要素ではありますが、決定要因とまではいかないでしょう。
軍人も社会の構成要素であり、軍令に制限される部分を除けば人権ある個人です。
デラーズフリートの場合、軍の命令やまして自由意志でこの状況に陥ったわけでは無い事を
考えれば、さらにハードルは低くなるのではないでしょうか?

以上「軍は足で投票したのだ(戦争に反対=脱走するという実力行使を意思表明とした)」
という誰やらwの言葉を念頭に置いた上で申しております。これは丁度その反対ですが。



七味様

私が長文であるにも関わらず、短文レスで読みやすい反論を有難うございます。
しっかりお答えいたしましょう。

>朝鮮戦争が再開し、その結果将軍様の家系が断絶して国連の要請で朝鮮半島が韓国政府によって統一されたとします。

⇒仮定として承ることは可能です。
(ただし今後はアジア近国の、進行形になり得る話題は避けたく。この板に限らず、けして
 気持ちの良い話題になるとは限りませんので。事実、私はかつて在日朝鮮人の部下を持ち
 弟は在日韓国人がビジネスパートナーでした。私個人にも嬉しい仮定ではありません)


>北朝鮮軍は昨日まで国連に席があり中国やロシアも認める正当性のある国家の国軍でしたが、今日からは違います。武装解除しなければ非合法の山賊です。

⇒仰るとおりでしょう。ただし条件はあり、これは以下にまとめます。


>そんな時に北朝鮮軍の残党が旧韓国領内で破壊活動をしても、

⇒デラーズフリートの実態理解に対しての例え話としては、条件が異なりすぎます。

デラーズフリートは「共和国」設立時に、ともあれ戦闘行為を一旦は停止しています。
であるからこそ「3年待った」と言う台詞になるとしか考えられないからです。
そも、この間を戦い続けていたのなら「3年(通算で4年)戦ってきた」になりませんか?

彼らは戦略奇襲たる星の屑作戦でも、結局は短時日に揉み潰された戦力に過ぎません。
智異山・済州島に逃げ込むのと同様、逃げ回るだけであっても醜く崩壊していたでしょう。
(白頭山や間島は出しませんよw)
「3年待った」の言と共に、彼らは実質的停戦状態にあったと判断した上での立論です。


理由はどうあれ、この連邦・「共和国」との共存状態が3年も続いたことが重要です。
これは、即座に踏み潰すべき存在を放置したということであり、実質的には「承認」直前の
状況とすら言えるわけで、難詰されるべきはむしろ連邦・「共和国」のほうです。
先ほどの仮定で言えば、国連・韓国軍がどのように行動するかは分りきっています。
というか、そのために色々と地名を挙げております。

核兵器の保持や地域住民の人質化などという「手出しできない条件」でもあれば別です。
しかし、劇中にはそのような描写は一切ありません。
そもそもベトナム戦争後のカンボジア紛争など、より近い状況はあります。
仮定法を用いるにせよ、もう少し精度を上げていただいても良いのではないでしょうか。


>それは自発的意思に拠らずに国を解体された元正規軍の行為なのでテロ行為には該当しない。「デラーズ≠テロリスト」の論旨は結局そういう事ですよね。

⇒もちろん違います。







逆効果  投稿者:artey


>340様
毒物や銃器を無許可で所持していても、使用せずかつ摘発されなければ犯罪者ではないとおっしゃっているように見えるんですがどうでしょうか?

星の屑の目的とされている宇宙への食料依存率の増加ですが、食料供給の安定の為コロニーの整備を促すだったんじゃ無いでしょうか?
そもそもコロニーの整備・維持の名目で連邦が重税を課けていたのがジオン独立の要因の1つであることは明白ですし、そのお金は新規建造に回され古いコロニーは放置されているんじゃないでしょうか?(高速道路のように)事実テキサスコロニーのように住めなくなって放棄されたものもあります。

結局40年以上本腰を入れていない以上、限界まで搾取され自分で作ったものが食べられないということが起こっていそうです







ハマーンとミネバの関係  投稿者:D.N


>ハマーーンは何がしたかったのか。
>くっきーもんすたーさん
>星羅さん
>七味さん

Zガンダムの小説版によるとハマーンは政治的な能力は高いけど、上流階級のマナーには疎い人物だったようです。
紅茶を飲むシーンでカミーユに内心で突っ込まれているくらいの。
そしてハマーンは子供はいないどころか、そもそも結婚していません。
「ミネバ様の影武者を擁立して地球上で英才教育」の理由としては、ミネバをジオン公国復活派が担ぎ上げることを警戒しているという側面ももちろんあるでしょう。
ただ、「地球上で英才教育」に関しては実際のところかなり本気だったのではないかと思います。
勉強だけなら何処でも可能ですが上流階級の立ち居振る舞いとなると学べる場所は限られるうえに、習得にもかなり時間がかかります。
そして、アクシズに引き篭もってた頃や、コロニーの田舎成金連中相手にしてた時とちがって堂々と政治の表舞台にでるようになれば上流階級の立ち居振る舞いが必要になる状況はかならずあります。
なので、自分に足りない能力を補う存在として割と本気でミネバに期待してたのではないでしょうか。
シャアに執着した理由も実はそこら辺の能力を期待していた側面があったんだと思います。
問題はミネバが表舞台に立つときに、グレミーと取り合いになる危険性が高いということですが。
その心配があるから、グレミーとその周辺の人物を大義名分を掲げて大規模に粛清する必要があったのではないでしょうか。







もう少しがんばります  投稿者:340


artey様

誤解があるようですので申し上げます。
私の書き方が宜しくないのは承知しておりますが、いま少し具体的にご指摘いただきたく。


>毒物や銃器を無許可で所持していても、使用せずかつ摘発されなければ犯罪者ではないとおっしゃっているように見えるんですがどうでしょうか?

⇒もし、デラーズが正統性無く軍事力を保持することを指しているのでしたら誤解です。

彼は元々軍指揮官であり、0083までの3年間を連邦・「共和国」と接触を保ち続けていた。
これが私の想定する状況です。
これには状況証拠はあり、覆すだけの他論があるまではそれで立論いたしたく。
ですので、別に逃げ隠れていたと言うわけではないので当たらないのではないかと。
すみません、他の箇所でしたらご指摘願います。


>星の屑の目的とされている宇宙への食料依存率の増加ですが、食料供給の安定の為コロニーの整備を促すだったんじゃ無いでしょうか?〜

⇒申し訳ありませんが、私はその目的を構成する要素を画面上にほぼ見つけられません。

そのため、私は(画面上の要素から逆算し)別の目的だったのだと考えております。
下記ご参照ください。

また「連邦が重税を課けていたのがジオン独立の要因の1つであることは明白」とされる
部分にも賛同することが出来ません。
これにも少し触れておりますが、別途といたしたく。


ちなみに私は都市近郊に住み、平日はリーマンですが兼業農家でもあります。
お陰で子供達に食わせる米・野菜の心配は無いのですが・・・。
ただまあ、農業はなかなか色々な意味で簡単なものではないとは賛同できますw







れすです。  投稿者:くっきーもんすたー


>340さん
なんとなく、言いたいことは推測できました。
確認のため、『現代っぽい用語』で置き換えてみますので、これでいいか確認ください。


・『ある国(ジオン公国)』は、『国連軍(地球連邦軍)』と戦争になった。
・『現政権の中枢(ザビ家)』が、ほぼ死亡したため、『国連(地球連邦)』の主導で『暫定政権(ジオン共和国)』が樹立し、終戦協定を締結した。

・『暫定政権(ジオン共和国)』は、国連(地球連邦)主導のため、国内では『傀儡政権』と見られている向きもある。
・そのため、ジオン国内でも『地方(コロニー?)』によっては『暫定政権(ジオン共和国)』に、全面的に協力しているわけではない。
・産業(油田とか金鉱山とか)があり、豊かな地方では「暫定政権の言うことを聞いた場合、外国資本(地球)に利権を食い荒らされる」のを恐れて、『旧国軍(デラーズフリートなど)』が治安維持をしてもらった方が都合がいいと考える者もいる。
・結果「とりあえず『暫定政権』に対しての立場を保留する地域」が生まれる。


現在でも、カンボジアやイラク、アフガニスタンなど、このような事例はちょくちょく見受けられます。
これらの組織は、共同通信などの報道では「○○派の武装勢力」とか「××地域の武装勢力」と呼ばれて、あまり「テロリスト」とは呼称されません。

デラーズ・フリートも、こういう「武装勢力」だったんじゃないか……って話ですよね?



こういった「武装勢力」をテロリストと呼ぶかというのは、難しい問題ですね。
『国連(連邦軍)』側から見れば、武装蜂起した時点で「テロリスト」以外の何物でもないんですが……
「武装勢力」がいる地域から見ると、民衆(地場産業)の支持もそれなりにあるでしょうし、税収(もしくは「みかじめ料」)で、軍隊を兵の練度や戦艦含む兵器を一定レベル以上に保ったまま3年間維持できたというのは結構ただ事ではありません。
(連邦軍にしても、半ば『黙認』状態だったのかもしれません。)


そういう勢力を、杓子定規に「テロリスト」の範疇に入れるべきか……?
そもそも、デラーズフリートは、こういう「武装勢力」だったのか……?
この辺が、主な論点になるでしょうか?




#そこから先の話
……でもって『暫定政権(ジオン共和国)』のやり方を見極めようと、3年間注視していたら、連邦は核兵器装備のガンダムを開発し始めたので、身動きが取れなくなる前に、「我々にもこれだけの事が出来るのだ!」と証明すべく、『星の屑作戦』を敢行したと。

デラーズが『星の屑』を成功させたから、後に続くアクシズやシャアが連邦と交渉しやすくなったという点は、全員が認めるところです。(意味合いの濃い薄いはあるにしろ)
その「後に続く武装勢力(おそらくアクシズ)が、連邦とのテーブルに着いたときに有利になるように捨て石になる」という要素は、おそらくはあったのでしょうね。
(それが全てか?と聞かれると、それだけではないような気もしますけど……)



急いで書いたので、ちょっと、とっちらかった感がありますが、とりあえずこれくらいでいかがでしょう?







動機と行動と評価は必ずしも一致しない  投稿者:七味


> 340さん

単にデラーズの理念や動機を考察するだけなら、彼がやった事を「テロル」と呼ぶこと自体に問題は無いと思いますよ。事実なんですから。

題名が「デラーズは本当にテロリストだったのでしょうか?」という既存の説に疑問を投げかけるものだったにも関わらず、「彼は狭義のテロリストの定義に当てはまらないからテロリストではない」と仰っていませんか?
ここで言う「狭義のテロリスト」の範囲を決めているのは340さんで一般的な定義とは違う範囲になりますが、「彼の行為はテロルではない」とか「彼はテロリストではない」というのは、枝葉の言葉遊びに見えます。

デラーズ側から見た時、ジオン共和国は簒奪者で正当性は無いから、ジオン公国軍の将帥として独立戦争にけじめをつけなければならない。
この場合、デラーズフリートは正規軍としての軍事行動ですから、テロリスト呼ばわりされる筋合いはない。
というような理屈を基本に動いているのは皆さん納得している事だと思います。

ただ、それが時の体制側である地球連邦やジオン共和国から見た時にはそんな事無くて、デラーズ達のやってる事は単なる大量殺戮。
自分達の自己満足やアースノイドへの恫喝や色々な思いが絡んでいるでしょうが、一言で言って「テロル」であるという話なんですけれども。

デラーズの勢力維持の為、連邦やジオン共和国との裏取引があったとしても、それは公に出来ないから「裏取引」なんです。
警察と暴力団が裏で繋がっているとしても、それは「裏の話」で表向きには暴力団が許されないのと同じです。
それに普段は存在を公認されていても、殺人事件を起こせば正規の指定暴力団員だって逮捕されますよね。
しかもその動機や内容が単なる突発的な「むしゃくしゃしてやった」とかではなく「暴力団差別は許せないから」とかの政治的な主張を盛り込んで一般市民を巻き込んだら、規模は小さいですが立派な「テロル」では?

> そう決め付けてよいのは、「残党」が事実上無力化した時点からでしょう。
> テロリストとは、状況を一発逆転するため法の埒外を自ら選ぶ者達だからです。

それは逆ですよ。
フランス革命で追放された王党派に対するイギリスのように、どこか有力な国の後ろ盾があれば「まだどちらが正統か分からない」と言う事もできましょうが、デラーズフリートにはそういう意味の後ろ盾がありません。
そういう場合は革命成功前の革命派のように、政権の奪取に成功するなりして国際的な承認を得られて初めて「実は彼らはテロリストではなかった」という後知恵で汚名返上になるのです。
どちらが正当か分からない無政府状態でもなければ、その時点でテロリストなり反乱分子とされる側が一発逆転に成功するまでは、あくまで体制側(官軍)に無い方が賊軍扱いです。
だから公国軍は昨日まで正当な国軍であったとしても、連邦の傀儡だろうがジオン共和国という正当な新政府が認めないと言ったら認められないんです。
IFとしてデラーズフリートのような旧公国軍勢力がジオン共和国を再占領するなりして国号をジオン公国に戻し正式な国軍に収まり、しかも連邦側や月都市などもそれを認めたという事があって初めて「ダルシアらのジオン共和国は簒奪者で正当性は無かった」という事になります。

そもそも論で言えば、ジオン公国という国体がまず「ダイクンのジオン共和国に対する新政府」です。
つまり既存の政体やその支持者からすれば革命分子、反乱分子として扱われうる存在がジオン公国でした。
デギンがジオン公国を宣言した時点でそれまでのジオン共和国国民は大方賛成だったから、ジオン公国やその国軍が正統な存在になったというだけです。
それでもジオン公国への反対者は居たので、いわゆるダイクン派と括られる人達による反ザビ派テロやザビ派によるダイクン派への弾圧があって混乱期もありました。
可能性としてはジンバ・ラルのような有力者が引き続いてジオン共和国としてやっていったIFもある訳ですから、ジオン公国の正統性だって天賦のものでは無いのですよ。
あくまで「現時点での正当性」が重要で、「過去のある時点ではこちらが正統だったんだから後から来た奴は簒奪者!」のような事を言い出したらきりがありません。

現在進行形の事はどう転ぶか分からないから、どちらが正統政府とも言えないというのは場合によります。
徳川家なり松平家なりの子孫が「大政奉還は認めない。我々は150年待ったのだ」とか言い出して現政府や諸外国に日本国の正統な統治者は自分だと主張したら、改めて正統性を確認する必要があったりしますか?
あるいはもっと遡って足利家の子孫が「我々は440年待った!」とか言い出したら、松平さんとかどうします?
現時点では「幕府の残党」は無力化していますが、未来永劫そうだという保証はありませんよ。

> GP02を開発したのは連邦です。
> これについて誰も触れないのが不思議なので、罠なのかも知れませんがw

核弾頭を専門に運用するMSの開発自体に法的な問題は何もないから、特に取り上げて触れる必要が無いだけです。
連邦軍の落ち度を言うなら、GP02の開発ではなく戦略核を搭載したMSをジオン残党軍に奪われてしまった事。機密管理の杜撰さです。
その点で、トリントン基地の司令やGP02周辺のスタッフが責任を問われる事はあると思いますし、あってしかるべきと思います。
GP02の開発責任者だったコーウェンが降格処分にされたのも、その一環でしょう。
ジャミトフ達が故意に情報を流したのだとしても、隙を作ってしまった落ち度はあります。

> 南極条約が失効していないとした場合、これは明らかな連邦の条約違反です。
> 同条約では保持を許していた可能性はあります(マ・クベの水爆)が、使用は明確に禁止。
> 新規開発・製造は使用を前提にしたものですから、明示されていなくても禁止です。

いいえ、南極条約は核兵器の使用を禁止した条約ですので、仮に南極条約が失効していなくても保有や新造は何らの条約違反になりません。
なので連邦政府や連邦軍はGP02の開発に対して人道的に宜しくないという道義的責任はともかく、条約の法的責任を問われる筋合いは一切ありません。

デラーズの演説ではGP02の存在をもって連邦軍の条約違反を糾弾していますが、これは明らかにミスリードです。
実際に連邦軍が使ってから糾弾するならデラーズは正しいですが、まだ使っても居ないうちから糾弾するのは間違い。

「新造禁止」と明示されていなければ禁止ではないのですし、新造禁止だとしても弾頭自体は一年戦争以前からある物の再利用で、GP02という運用主体のみ新造という可能性もあります。
Mk−82がGP02の為に新造された弾頭であるという設定は無かった筈なので、例えば巡航ミサイルに搭載されていた弾頭をアトミックバズーカに転用したとか。
あれが「一年戦争以前の最も強力な核弾頭をMSで運用できるのか実験」だったとしたら、撃った自分が大破するリスクが大きい事にも納得いきます。
GP02に最適化された弾頭を新開発したなら、自分で撃った核で自分も大破するような事にはならないだろうと。

ただ「核兵器の使用」という中に「核実験」が含まれるなら、あのタイミングで実弾を装填していたGP02は発射実験が目的だったろうから、敵に向かって撃たなくても実験発射で非合法とされた可能性はあります。
南極条約そのものは失効しているが、一年戦争の悲劇から同様の縛りが地球圏全域で慣習法的に踏襲されていったと考える事もできるでしょう。後の時代でも核兵器の使用や大質量のナントカ落としは「南極条約違反」と言われる事は無くとも何となくタブーとして扱われるようなので。

> そして条約とは、一方がこれを破ったことが明らかになった場合は破棄とみなされます。
> つまり、南極条約はこの時点で消滅します。

つまりデラーズフリートがコンペイトウで南極条約を破った時点で、連邦軍は核攻撃で報復する正当性を得た(ただし実際には使わなかった)というだけの話です。

> 南極条約が厳密な2国間条約ならば、連邦は公国を滅亡済み(終戦協定の主体は共和国)としていますから、やはり条約は失効済み。

ですから連邦側でデラーズフリートを「南極条約違反だ」と糾弾する人物は居りません。
連邦としては戦争は終わって南極条約は失効しているから、デラーズのやった事は単なる大量殺戮。
しかるにデラーズ側は戦争は終わっておらず南極条約も有効だと主張するのに、その条約違反を自ら率先して行う点で言う事とやる事が不一致だと指摘しています。

デラーズがスペースノイドの正義を謳い連邦の不正を糾弾するなら、実際にGP02にどこかを核攻撃してもらって、その様子を全世界に中継でもすれば良かった。
後に一般市民を相手に毒ガスを使ったティターンズが糾弾された時も「毒ガスを持っているのは怪しからん」では駄目で「毒ガスを使うのは許せん」というシナリオでした。
「持っているのは使うつもりがあるからで、実際に使わなくても使ったのと同じ罪がある」という理屈は、「日本が自衛隊を持っているのは再び他国を侵略する意図があるからだ」というのと同じではないですか?

> 私は、この行為を「連邦の暴走への歯止め」と捉えています。

デラーズフリートのような小勢でも地球という惑星や人類に多大な被害をもたらせるなら、連邦が舵取りを間違えばもっと酷い目に遭う可能性は否定できません。
デラーズ紛争におけるコロニー落としは公式に移送中の事故と報道されたようですが、これは人為的ミスから一つの大陸を壊滅させる可能性を主張している事になります。
一年戦争のコロニー落としはギレンがやろうとしてやった事ですが、これを事故とするならコロニー公社のてへぺろで北アメリカを潰してしまったと言っているのと同義ですから。

これは確かに一理あると思いますが、他に選択肢が無いという程でしょうか。
現実世界で「過激な宗教団体でも大量殺戮が可能だったのだから、本格的な装備を持ってる自衛隊や警察はもっと怖い存在」と思う人がどれだけ居るか。
告発するなら、もっと直接的に連邦政府や連邦軍の制度の穴とか不祥事を暴くべきで、回りくどすぎます。

私は単に「ジオン公国軍の勇士は未だ戦意喪失していない。誇りある公国軍将兵はジオン共和国を名乗る簒奪者には靡かない!」というような事を内外に訴えたかっただけ(コロニーを落とす理由とかは本当はどうでもいい)だと考えています。
スペースノイドの独立云々とか言っていますが、同じくスペースノイドの自由云々と言って5thルナを落としアクシズも落とそうとしたシャアと同じく、同志や世論に対する表向きの大義を何となく用意してみただけではないかと。


> くっきーもんすたーさん
> こういった「武装勢力」をテロリストと呼ぶかというのは、難しい問題ですね。
> 『国連(連邦軍)』側から見れば、武装蜂起した時点で「テロリスト」以外の何物でもないんですが……

まさに仰るとおりで、だからデラーズはテロリストなんです。
単に自己の組織の延命の為にみかじめ料を要求したりするだけであれば、「犯罪組織」ではあっても「テロ組織」とは呼ばれないでしょう。
デラーズフリートも、だから当初は単なる武装勢力、悪く言えば犯罪組織でしかなかったのが、星の屑という行動を起こしたからテロ組織と認定されても仕方ないだろうという話です。
「テロ行為を起こしたという結果論から逆算してテロリスト認定するな」と言われたら、世の中にテロリストやテロ組織は存在しない事になります。







返レスです  投稿者:340


くっきーもんすたー様


私の申し上げたいことは、凡そそのとおりです。

我ながら回りくどい話となり、相済みませんでした。
ただ、デラーズフリートが勢力を保った理由の部分が異なりますでしょうか。
私もくっきーもんすたー様の例に倣ってまとめ直してみます。



<終戦まで>

・『ある国(ジオン公国)』は、『国連軍(地球連邦軍)』の軍権独占を嫌い戦争になった。
・しかし、『現政権の中枢(ザビ家)』大半の死亡に伴い宮廷クー・デ・タが発生。『国連(地球連邦)』の主導で『暫定政権(ジオン共和国)』として、終戦協定を締結した。


<終戦時の各勢力の対応>

・残存する戦力のうち最大級の一派は『暫定政権(ジオン共和国)』を傀儡とみなしたが、まずは停戦し、事態を静観することとした(デラーズフリート)
・他の勢力の多くもそれに倣った(ビッター少将他)が、『国連(地球連邦)』の手の届かない地域まで逃げた一派もあった(アクシズ)。
・『国連(地球連邦)』はこれをもって戦争終結は成ったものとし、動員解除と再編成に入った。


<終戦協定から講和条約に>

・終戦協定は時間的制約から戦闘終了を宣言しただけの内容でしかなかったため、『暫定政権(ジオン共和国)』は『国連(地球連邦)』との間で講和条約の締結作業を開始。
・ここで『国連軍(地球連邦軍)』は『暫定政権(ジオン共和国)』の解体(地方自治体化)を策したが、停戦した各勢力はこれに反発。
・すでに自前の軍事力を放擲していた『暫定政権(ジオン共和国)』は、各勢力を自力討伐もできなかった。
・同時に『暫定政権(ジオン共和国)』は『国連軍(地球連邦軍)』の解体要求にも素直に応じる意向は無かったため、各勢力の再戦の機運をカードとして利用。
・『国連軍(地球連邦軍)』も各勢力への手出しは手控えたため、議論は長期(3年)に亘って膠着する。


<そしてホット・ウォーに>

・政治的解決の手詰まりに業を煮やした『国連軍(地球連邦軍)』の一部は、恫喝に核戦力を用いようと開発/装備化を開始。
・これを察知した(あるいは交渉時に臭わされた)残存勢力のうち一部が決起し、事変と化した。



くっきーもんすたー様と異なるところは、デラーズが「共和国」と連絡は取り合っていたの
ではないだろうか、というところです。

艦隊を維持し、教練まで可能とする補給は、他国の介入のあり得ない宇宙世紀では他に考え
られませんので。茨の園は、しょせん駐屯キャンプに過ぎないでしょう。
例えばアナハイムなどからの支援は連邦の介入を招くでしょうし、何よりアナハイム側には
何の旨みもありません。



交渉のカードとなったが為に、動くことも連邦に手出しされることも無いデラーズ。
そのデラーズを頼みに、地上に蟠踞する旧地上方面軍。
この状況を自らの為に有効活用し、海賊活動・通敵行為に精を出すシーマ様w
独自路線で連邦との共存合意を引き出し、手出しは控えたアクシズ。

これだけの状況と思惑を包含できる「設定」は、以上のようになるかと考えております。



私は、画面を見て感じた「背景」をただ素直に説明したかっただけです。
感情面で異なる「感想」を持つのは当然なことですから介入するつもりはありません。
例えば「ジオンの大義」を仰々しく振りかざすのは嫌だ、といった部分については。

しかし、「明らかに必要とされる」状況への理解が無い状態で、やれテロリストだ、悪だと
断言されるのはどうでしょうか。

何故3年も待つことが出来たのか。
どうやって軍としての機能を維持・増進していたのか。
何故3年も経ってから決起したのか。
結局はスペースノイドの為にならないであろう大量殺戮兵器を、何故使いまくったのか。

これら作品理解に欠かせない大量の「何故」の理解が、「連中はテロリスト=狂犬」だった
からというのでは、あまりにも作品への敬意が足りないように考えております。



最初にも申しましたが、0083のジオン残党にテロリストの汚名が付き物になったのは9.11後
でした。
それ以前も「テロリスト」に良いイメージは当然皆無でしたが、9.11後は明らかに悪化。
ハリウッド的な文脈で言えば、「ヒーローにバリバリ撃ち殺されて当然の畜生以下」という
レッドネック的な理解に堕しました。

私は、他者を貶めることを目的とした言葉とその拡大再生産を止めたいだけです。
その上で冷静に議論を行えば、違った風景が見られるだろう事は請合います。

自戒も兼ねておりますがw







停戦は開戦より難しい  投稿者:ガンガル


近所のじいさんに聞いた話では、前の戦争でも10月くらいまでは満州でドンパチやってたそうです。降伏と言っても連合軍に政府があるわけでもなく、米軍と停戦をしただけですからそりゃそうなりますわな。
三年程度の臥薪嘗胆なら東南アジアの山中でもリアルでわりといたみたいですが、比較的うまくいった日本の場合でも残党だとか機関の工作員だとかが山盛りいたわけですから、たった三年で偉そうに吠えるジオン侍なぞまだまだかわいいもんでしょう。我慢が全く足りてませんな。

私にはジオン対連邦の停戦ってかなりうまいことやったように見えます。とりあえす軍の指揮系統は一本化されてましたし、一部の残党以外は武装解除に成功してます。
その上で民主的プロセスや経済支援などをやれば残党どもも立つ意義を失い離散していくものなのですが、そうはならなかったのはこの部分で失敗したってことなんでしょうね。そもそも終戦体制が三年保たなかったって、そりゃ連邦にやる気がなかったとしか言いようがないですね。

デラーズもサパティスタもポリサリオもテロリストって言やテロリストですよ。ですがこういうのは冠名などよりも、他の誰かからどれくらい支持されてるかどうかで決まります。呼び名ってのは印象操作以外の何物でもないですな。







「残党」が生活の中にいる恐ろしさ  投稿者:340


ガンガル様

最初に少し触れましたが、私の妻は「恥ずかしながら帰って参りました」の人の一族です。
つまり私の3人の子供には同じ血が流れています。4人ともすこぶる頑固ですよw
私みたいな町人の生まれで、すぐに手を上げるタイミングを窺うような生き方とは真逆。
さすが20年ものの一族です。もう手がつけられません orz


>そりゃ連邦にやる気がなかったとしか言いようがない
>呼び名ってのは印象操作以外の何物でもない

はい。仰るとおりかと。










戻る