手形が不渡りになったら

不渡りの種類

 実は不渡りにもいくつか種類があります。

0号不渡り

 形式・裏書不備、呈示期間経過など、適法な呈示をしなかったときの不渡り。
 
 0号不渡りは銀行から交換所に対して不渡届けが提出されることはありません。

1号不渡り

 資金不足、取引なし つまり、振出人に責任がある場合の不渡り。一般に不渡りといえば、これのことを指しています。

2号不渡り

 契約不履行、詐取、盗難、偽造、印鑑相違など、振出人に支払義務が無いと思われる場合の不渡り。

 振出人は、手形金額と同額を銀行に預託し、異議を申し立ててもらうことにより、取引停止処分を猶予してもらうことが可能です。

(1号)不渡りになったら

 不渡りになってしまったら(支払いが拒絶されたら)、振出人・裏書人に大して直接取立てを行うことになります。

 手形の時効は振出人に対しては満期から3年、裏書人に対しては満期から1年です。

裏書人に請求するときの注意

 裏書人は手形金の支払いを担保する責任を負っていますが、請求するには、一定の条件を満たしていなければいけません。

適法な呈示をしたにもかかわらず、支払われなかったこと

 つまり、不渡りになった時点で、手形の所持人は裏書人に請求できるようになります。

支払拒絶通知

 呈示の日、これに次ぐ4取引日以内に、直前の裏書人に支払いが拒絶されたことを通知します。

 必須条件ではありませんが、通知をしなかったことにより、直前の裏書人に損害を負わせたときは、賠償しなければいけませんので、忘れずに通知する必要があります。

 通知は、期間内に発信すればOKです。口頭による通知でもかまいませんが、内容証明を利用したほうが安全でしょう。

 通知と一緒に支払いの催促をしておくとよいでしょう。

 振出人・裏書人がすんなり支払ってくれない(支払えない)ときは、手形訴訟を起こして(ほとんど負けません)、強制執行により回収しましょう。

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