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新海面処分場が40年も使える事を解明
◯曽根委員 私から、資料もお願いいたしました新海面処分場の、今回Cブロック、七工区の契約議案が出されていますが、これについて質問をさせていただきます。 この新海面処分場は、全体の規模、総面積、それから埋立総容量、どれぐらいの計画になっているのか。 それから、現在使っている中防外側のその一、その二、こちらと比較してみたいので、その一、その二についても総面積と埋立総容量について教えてください。
◯高見港湾整備部長 新海面処分場は、総面積が約四百八十ヘクタールで、総容量が約一億二千万立方メートルでございます。 また、中央防波堤外側の処分場でございますが、面積が、その一地区、約百十五ヘクタール、その二地区、約百九十九ヘクタールでございまして、容量は、昭和四十九年一月の埋立免許時では、その一地区、その二地区を合わせて、約五千九百万立方メートルとなってございます。
◯曽根委員 そうしますと、現在の中防外側の土砂と廃棄物と合わせた五千九百万立方メートルの約二倍の容量を持つ新海面処分場をつくっていく。既にAブロックが供用が開始されて、Bブロックが現在建設中という状況と聞いていますけれども、今回、Cブロックの九工区のうちの二つの工区を除く七工区の契約議案、合計で二百七十億円余りになりますか、出されているわけです。 それで、この新海面処分場の寿命なんですけれども、計画された当時は、十五年で寿命が終わる、全部でき上がるのが十年ぐらいかかるので、でき上がってから五年ぐらいで埋まってしまうというふうに発表されて、以来、それは変わっていないと思うんですが、現在、ごみの量、それから土砂の量も年間の埋立量は大分変化している、減っていると思いますね。この傾向は恐らく変わらないと思います。そこで、現在の埋立量から見ると、寿命はどれぐらいになるんだろうかということを明らかにしていきたいと思います。 それで、この新海面処分場の処分計画はいつつくったもので、その計画による埋立総量、それから年間の埋立量はどれぐらいになるんでしょうか。
◯高見港湾整備部長 新海面処分場の埋立処分計画は、庁内関係局より成る東京都廃棄物処理対策推進会議におきまして、平成三年七月に、廃棄物等の処理処分の長期展望についてとして作成をいたしました。この計画によれば、平成八年度から平成二十二年度までの十五年間の埋立総量は、約一億二千万立方メートルとなってございまして、また、年度別にはいろいろございますが、単純に十五年間で割り戻した年間埋立量は約八百三十万立方メートルとなります。
◯曽根委員 資料でも、各ブロック別の内訳で一番下に合計が、約の量でおっしゃいましたが、一億二千三十七万立米なんですね。それで年間に割り戻すと、これは土砂とごみ、両方合わせてですけれども、約八百三十万立方メートルで毎年埋め立てていくとなっているんですが、それでは、一番新しいデータが出ている平成八年度、九六年度の中央防波堤外側処分場の年間埋立量は幾らでしょうか。
◯塩野臨海部開発調整担当部長 平成八年度の中央防波堤外側処分場の年間処分量でございますが、その一地区、これが百八十万立方メートルでございまして、その二地区が百六十五万トンとなってございます。
◯曽根委員 私もお聞きしてみたら、今のお答えのように、土砂の方は立方メートルで埋立量が出る。それからごみの方は従量トンでデータが出ているということで、これは比較しにくいのですね。それで、少しごみの単位量に対する重さがどうなっているのかを知らなきゃならないわけですけれども、現在の中央防波堤外側処分場には累計でどれぐらい埋め立ててきたのか、また、あとどれぐらい埋め立て可能なのか、このことを先にちょっとお聞きしておきたいと思います。
◯塩野臨海部開発調整担当部長 まず、中央防波堤外側処分場の埋立処分量でございますけれども、その一地区の平成八年度末までの累計の処分実績量、これにつきましては、昭和五十八年度から入れてございまして、千八百五十四万立方メートルでございます。また、その二地区の八年度末までの累計処分実績量でございますが、これは五十二年度から入れておりまして、四千四百十九万トンとなってございます。 また、今後の埋立受け入れ可能量につきましては、その一地区で約百八十万立方メートル、その二地区では三百万立方メートル程度というふうに見積もっております。
◯曽根委員 今のをお聞きしまして、結局──容量に対してごみのトン数がどれぐらいなのかというのを比較するために、私も何か資料をいただいてないかと思っていろいろ探してみましたら、去年の十一月十四日に、これは事務事業質疑のために出された資料だと思いますが、本委員会に港湾局さんから資料をいただいていました。それによると、平成三年度当初の時点で、中防外側その二、つまり廃棄物を入れるその地区の残容量が二千四百七十万立方メートル残っている。これが当時は、平成三年度から七年度までになくなるだろうと見られていた。五年間でなくなる、埋まってしまうというふうに見られていたわけですが、平成七年度が終わった時点で調べてみると、その二地区には廃棄物が千百四十万トン埋められていた、まだ残容量があるというデータをいただいています。 それに今回、今お話しいただいたように、三百万立方メートルが昨年度末、つまり八年度末までに残っている、そして八年度には百六十五万トンを埋め立てたという数字を使って、最近六年間ぐらいになりますか、ごみの比重を私の方で計算をしてみました。これは東京都さんがおやりになるときはもう少し厳密におやりになると思うんですが、非常に素人っぽい、あらあらの計算で申しわけないんですけれども、ここにちょっと書いてきたんですけれども、比重を出すためには、分母に容量、ごみの埋立量、上にごみの重量を乗せると、最近のごみの比重が出るわけです。今お話しのように、九一年から九五年、平成三年から平成七年までには千百四十万トンを埋めた、それから、昨年度、平成八年度、九六年度に百六十五万トン埋めた、これの容量の使い方が、九一年度当初に二千四百七十万立方メートル残っていたものが平成八年度末に三百万立方メートルに容量が減っているわけですから、この差でもって、この重さのごみの量でもって、埋まった容積が出てくるんですね。それを分母に入れると、概略の最近六年間のごみの比重が出てきます。それはちょうど〇・六〇になったんですが、これは、だれが計算しても同じ数字が出ると思うんです。 この〇・六〇というごみの比重を使って、昨年一年間の埋め立ての量を計算しますと、土砂の方が百八十万立方メートル、ごみの方はこの計算でいきますと二百七十四万立方メートルになるんですね、合計しまして四百五十四万立方メートル、これが平成八年度、九六年度一年間にその一、その二地区に埋められた土砂とごみの総量ということになります。そうすると、計画量からいいますと、新海面処分場には土砂とごみ合わせて年間八百万余の計画でしたが、実際に、平成八年度の実績というのはその半分ちょっと超える程度の量にとどまっているというのが現状ですね。そうしますと、ざっと考えても、十五年といわれた新海面処分場に、もしごみの量や土砂の量が今後余りふえないとすれば、倍ぐらいはもつのかなというふうにいえると思うんです。 しかし、もう一つ見ておかなければならないことがあるんですね。というのは、一億二千万立方メートルの器があるわけです。それに対して、計画によると、同じ一億二千万立方メートルのごみと土砂、同じ量を入れるということになっているんですね。ところが、中央防波堤外側処分場をこの間延命をしてきて、平成七年で終わるといっていた埋め立てが終わらないで、平成九年度末でもまだ残るだろうといわれているように、ごみはだんだん沈降していって、実際には容量以上の分量のものが入っているというふうに思うので、先ほど、これまでの累積の埋立量をお聞きしたわけです。 それを調べてみますと、その一地区、その二地区合わせて、ごみの量は、先ほどいったように〇・六の比重でもって割り戻していくと、現在のその一、その二地区の五千九百万立方メートルの容量に対して、実は一・五三倍の量のごみと土砂がこの二十年余にわたって入っているということが、これは数字の上でも明らかになるんですね。一・五三倍。ですから、新海面処分場の容量は一億二千万立方メートルですが、実際にここにごみと土砂を入れていくとすれば、比重やなんかは変わらないとすれば、大体一億八千万立方メートルぐらいのごみと土砂を入れることができる、それは二十年ですけれども、ということが見えてくるわけで、先ほどいったように、ごみの量や土砂の量が減っていることによる半分近い減少、逆にいうと、寿命が二倍近くに延びる。そして、容量も、一つの器の中にごみや土砂を器以上の量入れることができるということも考え合わせると、これはかなり、推計になりますけれども、私の計算では、両方合わせて四十年、既にことしから供用開始していますが、新海面処分場の寿命は四十年はもつという計算が出てくるんですが、これは余り間違っていないと思うんですよね。それも、港湾局さん、清掃局さん、それから都民の協力も得たごみの減量化、それから、しゅんせつ土や建設残土はいろいろな再利用の方法を考えてなるべくこの埋め立ては減らしていく、もたせていくという努力の結果だと思うんです。 評価すべきことなんですが、しかし、これが私でも計算してわかるぐらいのものですから、本来ならば十五年の寿命という計画の発表されたものは当然見直しがあってしかるべきじゃないかと思うんですが、この見直しは行われずに、どんどん建設が行われている。毎年──ことしも、全部通すと、四百億円近い予算を使ってつくっていくという予定になっているわけなんで、これは見直しが先じゃないかというふうに思うんですが、いかがですか。
◯高見港湾整備部長 一般廃棄物の埋立処分量につきましては、平成九年六月の東京都清掃審議会の答申に基づきまして、現在清掃局で検討中でございます。また、上下水スラッジや建設発生土、しゅんせつ土等につきましては、庁内関係局で、資源化、有効利用の方策の検討を進めているところでございます。また、他県におけるしゅんせつ土の有効利用やリサイクル施策にはなお不確定な面もございます。 新海面処分場は東京港内最後の処分場でございます。できるだけ延命化したいと考えておりますが、具体的に何年もつか、使用できるかにつきましては、将来のごみ量の推移や、長期的なごみ量と関係の深い経済動向についても見きわめる必要がございますので、慎重に検討していく必要があると考えております。
◯曽根委員 ぜひ検討をお願いしたいと思うんです。幸いこの新海面処分場は、AからGまでですか、ブロックに分かれています。技術的には、ブロックを途中までつくって、あるブロックまでで凍結をする、しばらくその先をつくらないというので、護岸がもつかという点でも、大丈夫だというふうにお聞きしておりますので、これは四百八十ヘクタールで総事業費七千四百四十億円、私の住んでいる北区でいいますと年間予算七年分、これを、本当に予定どおりの期間で急いでつくるという計画をこのまま進めていっていいのか。 私は、東京都が今すべての事業を見直すというふうにいっているときに、七千四百四十億を使うこの事業について、やはり見直しがあってしかるべきじゃないかというふうに思うんですが、この点で、港湾局の技監、新渕さんが座長で、今検討の委員会をつくっているという話をちょっと聞いたのですが、必要ならば見直しはするという姿勢に立っておられると思うんですが、いかがでしょうか、最後にお聞きします。
◯高見港湾整備部長 ごみの処分場の延命化ということは、私ども非常に大事なことだと思っております。決して、計画どおりに一度に全部の処分場を建設しようとは全く考えておりません。整備に当たりましては、最近のごみ量の変化や昨今の厳しい財政状況を踏まえて、適宜適切に行っていくということが重要だと思っております。ただ、ごみ処分場を管理運営する上で、残土、しゅんせつ土を先に下に入れて陸域化してから、排水処理等のためにごみを上に積んでいくわけでございますから、どうしてもある面では処分場の枠を先につくっていくということが必要になってくるわけでございます。今後とも、適切に整備は進めていきたいというふうに考えております。