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浪費型オリンピックのウラオモテ9−0531レポートNO.66
「IOC評価委員のおもてなし予算は10億円に水ぶくれ」

●4月14日から19日まで滞在した、IOC評価委員会のムタ・ワキル委員長はじめ一行の歓迎行事などに、いったいどれぐらいの費用が使われたのか、報道がバラバラでした。

●わが都議団で、関係の契約書類を資料として取り寄せたところ、今年度分として、右写真のような契約書の写しがでてきました。
 「確か、今年度予算では、IOC歓迎経費は、3・1億円のはずだったではないか」と聞くと、都の担当者は、「色々、見積もり経費がふくらんだので、他のオリンピック予算からまわしました」とのこと。
 そうは言っても、予算が議決されたのは、3月27日。その4日後の4月1日付で、1・5倍の4億5千万円近い契約を、交わしているのですから、予算決定は、あって無きがごとしということになります。

●契約相手は、やはり「電通」株式会社。「これも電通に丸投げですか」というと、「これ以外には、歓迎予算は出ていません」と言いますから、つまりは、全面的に電通お任せだったということを認めたわけです。

●さらに、もう一枚のそっくりな電通との契約書が出てきました。金額は、5億150万円。「これは、昨年度の契約分で、20年度予算に入っていました。」という説明ですが、要するに、IOC歓迎費用は、昨年度から電通お任せで使われており、合計9億5千万円ということになります。

●そのほかにも、他のところにもぐりこんでいる予算がありました。
 4月17日、IOCメンバーが、江東区の辰巳や夢の島の競技施設予定地を見学した際に、ちょうどそこに「校外学習で」来ていた、小中学生と出会い、交流があったと報道されましたが、この時、小中学生約5000人を運んだ60代以上のバスや、子供たちに配られたオリンピックグッズや飲み物、菓子パン代などは、電通への委託費ではなく、都が江東区に補助した、今年度の1千万円づつのばらまき・・「都と区市町村によるオリンピックムーブメント共同推進事業」や、江東区の学校遠足予算から出ていたのです。
 遠足を夢の島などに変更させられ、事前の現地調査もなしに出かけた上に、IOC委員と交流することになった子どもたちと先生たちは、どういう思いをしたでしょうか。

●一方、テレビ・新聞などで話題を呼んだ、東京の都市模型は、総製作費が5億円かかったという報道は、全額都が出したものでないことも分かりました。「あれは、森ビルが、六本木開発のときに造ったものを、ごく一部修正し使ったので、借用費用含め、2000万円しかかかっていません」とのことでした。

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