トップページへ    区議会質問目次へ

1990年9月議会での本会議質問

福祉のまちづくり、福祉機器開発普及などとりあげ


 3月5日の区議会本会議で、曽根はじめ議員は、「ノーマライゼーションのまち北区」をめざす立場から、
(1)国際障害者年10年計画の到達と障害者の生活寮や生活実習所について
(2)福祉機器の都と区の連携による、新たな開発と普及の推進について
(3)区役所、障害者センター周辺を中心に福祉のまちづくりについて
質問に立ちました。

●曽根議員は、「いかなる人にも当たり前の生活を保障する」ノーマライゼーションの理念がもともと反ナチスのレジスタンス闘争の経験から産まれてきたことを紹介し、この理念を障害者施策に貫く上で、まず障害者センターの運営改善を求めました。

訓練室が定員の半分でもう満杯になっている問題、緊急一次保護や入浴サービスも利用希望に応じた改善が必要などの指摘に、区長は「定員は改定を検討し、一次保護も関係者と相談する」と答弁。センターのニュースも出す姿勢を示しました。(その後、半年で実現)

●次に曽根議員は、要望の強い生活寮について、中野区の実例を紹介し、区が民間の借上げをふくめて実現可能なところで具体化を求めたのに対して、区長も「納得の行く内容で」と積極的に取り組むことを約束。また新設の生活実習所も北生活実習所なみのスペースを確保すると答えました。
福祉機器の普及について、各区市町村が福祉機器センターのサテライト(分室)を設置するとき都が補助をする計画が出されました。
 曽根区議は、区が障害者センターに福祉機器の専門職員を配置するよう求めたのに対し、区長は「都の総合センターの具体化をまつ」と答弁。
  曽根議員は、「福祉機器は障害者の身近で入手や修理可能にするのが大切。
 少量生産だから公的支援を受けて地元で発注できるのが望ましい。北区にその生産・開発・普及の拠点が必ず必要になるはずだ」と訴え、「体制は今後になるとしても、人材育成は今からはじめねば機器の普及要望に答えられない」と、区長の意欲的取り組みを要請しました。

●最後に「福祉のまちづくり整備要綱」の具体化について
(1)民間協力が得られるよう、マンションなどにも財政援助を、
(2)王子駅から区役所や障害者センターにかけまちづくりモデルゾーン設定、(3)障害者も加えて検討委員会を求め、赤羽駅も福祉対応に改善をと要望しました。
◎事前調査で都の「補装具研究所」に行き、東京の福祉機器開発が、全都の障害者の個別相談を受けながら、数名の研究員が職人的技術で一つ一つの福祉機器を開発しているという、まったく未分化な現状に驚きました。
 高齢化や障害者人口の増加の現状から見ても、必ず福祉機器は大きな福祉産業分野として育っていくはずだと確信しました。
 福祉のまちづくりで必要な区の財政補助制度は、不十分ながらこの後まもなく実現できました。

 

トップページへ    区議会質問目次へ