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1992年3月議会での予算委員会代表総括質疑

10年後の今日、北区最大の問題・若年流出問題を最初に取り上げ、住宅・福祉・教育など子育て支援策の充実を財源も示して質問


●92年3月、私は初めての予算特別委員会での会派を代表しての総括質疑を任されました。いちばんとり上げたかった、私と同じか少し下の若年世代が北区から大量に流出している問題を質問。そのときのやり取りは今だに記憶に鮮明です。

Q:バブル経済が北区政に残したメリットとデメリットをどう捉えるか。
A:(財政課長)メリットは、法人税が急増したため区に財政調整で思わぬ追加の交付金が舞い込み、区財政が基金で潤ったこと。デメリットはお金の大切さに無感覚な傾向が生まれたこと。

Q:区政の被害は、実はそんな生易しいものじゃない。それまで区内の分譲マンションは千五百万円から2千万円程度で買えたのが、バブルが始まった86年ごろからあっという間に4千万から6千万円台に、つまり2倍から3倍に値上がりして一般のサラリーマンには手が出せなくなった。
 マイホームの夢を断たれた若い世代は今どうしているか・・・続々と北区を流出している。私の調査では、バブルの5年間(85年から90年)に、二十歳代を中心に約2割の青年が北区を去り、これがまた北区の人口減少の8割をしめている。このままでは、北区の高齢化社会の在宅福祉を支えるべき世代が激減し、北区の区政自身が大きな困難を背負うことになるではないか。(図を参照)

A:バブルだけが原因ではないが若年層の流出は今後の区政にとって大きな問題と認識している。

Q:その認識があるのなら、バブルで思わぬ基金が入ったと喜んでいないで、300億円以上の積立金を若年世代の定着のために、きちんと活用すべきだ。住宅への補助など北区独自の施策は考えているか。
A:今のところ、考えていない。(この半年後に、北区も、若年世代への住宅施策にようやく取りくみはじめました。)

●次に、その以前に多数ごり押しで自衛隊十条駐屯地の数百名の遊休基地から3千人の補給統制本部への増強計画を承認した問題について。

 区長は、基地をどうするかは、区民の世論を尊重すると言ったが、基地を「全面解放して欲しい」という区民運動・世論はあっても「部分解放やむなし・増強けっこう」などという運動も陳情も存在しないと指摘。企画部長は「現実的対応が必要」と答弁するだけで、部分解放を認める区民世論の根拠は示せませんでした。
 自民・公明席からは「区はしっかりしろ」とヤジが飛ぶほど。(ところがこの数ヶ月後、慌てたように基地の部分解放を認める一部町会関係者の陳情が提出されました。誰が組織したのやら・・。)

●さらに、ごみリサイクル事業についても質問。
 90年秋の一般質問でリサイクルへの区独自の取り組みを求めて以来、区のリサイクル集積所設置、区民協力組織、プラスチック、トレイ、電池、缶、リターナルビン、落ち葉、給食残菜など各種のリサイクル、リサイクルセンターの設置(田端)、小学生の処分場見学・副教材、生活科への採用などなどさまざまな提案を実現させてきました。

 今回は、古紙より輸入パルプの方が安いなどからリサイクル品の価格の下落でリサイクルが進まないなど問題がおきており、再資源化のサイクルが回りにくい問題が起きているため、区として区民や業界との協力・共同の関係を強化するために、リサイクル品の処分・再活用ルートの確保とともに、リサイクル団体や関連中小企業への支援、ニュースなど区民全体への普及など具体的に提案しました。

(この質問も、そのほとんどが取り入れられました。このころリサイクルの事業に関する新たな事業はほとんど共産党が提案していました)

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