緊急企画文章   体格的偏見と差別について      RS500

    

   皆さんは、僕を一目見て何と感じるだろうか。きっと、全員がほとんど例外なく小さいと感じるだろう。
 実際僕の体は年齢のわりには他人より小さい。そのため、今までに何回もその事を言われ続けてきた。
   つい最近もそのような事があった。この前の二学期のある日の帰り、顔を知らない同じ学校の下級生か
 ら、小さいとか、その他いろいろな言葉を半ば大声で言われた。制服での下校ではあったが、自分の学年
 の人でないことは容易に分かるはずである。いくら言われ慣れているとはいえ、突然言われるのには耐えがた
 いものがある。この出来事を受けて、僕の心は一層傷ついた。と同時にこの時は、この意見文を書こうと決意
 した瞬間となった。
   僕は、このような体験などから、そのような事を言う場合には、まず言われる側の反応や気持ちを考えて
 から、相手が傷つかない程度の言葉で話したほうが良いと思った。僕にもときどきある事だが、思ったことを
 突発的に言葉に出してしまうと、それが悪口のたぐいだったとすれば、高い確率で相手を傷つけることになって
 しまう。普段からそのような場合も考えて、言葉の中身をコントロールするようにしなければならないと思った。
   その一方で、小さい人がいるのが悪いと思う人も中にはいるだろう。だが、よく考えてみれば、なりたくて
 小さくなっている人はまずいないことに気づくだろう。背が高いほうが良いと思うのは、長い間他人や世の中の
 考えを見たり聞いたりしてきて自然と生まれた考え方であって、きまりではない。だから、小さい人が悪いかと
 いえば、そうではない事が分かってくるはずだ。
   では、世間に目を向けてみるとどうだろうか。やはり、背が低いとか、太っているとか、やせているなどと
 いった理由で、偏見や差別を受けている人が大勢いる。有名な例でいけば、いじめがその中に入る。そういう
 ような差別をなくしていこうとする動きも各地で見られるが、見たところあまり効果は得られず、さらにはそれら
 が激化してしまう場合もあるようだ。この辺り(岩手県宮古市)ではそこまで発展してしまうケースは見受けられ
 ないが、同じような立場にいる者として、とても悲しくなってくる。
   似たような運動の一つに、この前我が中学校でも行われたレッドリボン運動がある。この運動は、世界中の
 エイズ患者に対しての偏見や差別をなくし、エイズについて知ってもらおうというものである事はご存知かと思う。
 僕はこの考えを受けて、エイズは特別な病気だから差別などが起こりやすく、またそれに対しての運動も起こり
 やすいが、小さい、太っている、やせているなどのいわゆる体格的に他人とは違う人達ほぼ日常的に見かける
 ことができる人達であると思った。だから、そのような人達に対しての偏見や差別からなくしていくようにすれば、
 どんなに他人と体格が違う人がいても、だれもがそのような事によって嫌な思いをせずに暮らしていけると思っ
 った。
   今までに考えた事から、僕は普通の人とは体格が違う人も、周りにいる様々な人々を見るときと同じような目
 で平等に見ていくべきではないかと思う。

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  あとがき
  どうも、RS500です。この文章は、私の中学校で開かれる校内意見発表会用に製作された文章です。
  ですが、校内だけではあまり説得力が無いだろうと思い、ホームページに乗せることに決定しました。
  そのため、少しばかり、一部表現を変えるなどの改良を加えてあります。
  私のクラスでこの意見文を発表したところ、同級生から、「とても良い」「共感した」など、優れた評価を
 いただきました。学級内発表の次は全校の前での発表なのですが、この評価だと、おそらく学級代表に
 選ばれそうです。私としては、中盤あたりの「その一方で、小さい人が・・・」のところで少しばかり被害妄想
 が入っていると考えていたのですが・・・・・・ まあ少しは学級代表を意識しましたけど。
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  この文章を読む事によって、少しでも日本から、また世界から、このような偏見や差別がなくなれば良いなと
 考えております。