後書き
七歴史、終焉。
これを書いた瞬間遂にと言うかとうとう来るべきものが来たそんな実感がわいています。
私のHPを作ったのはきっかけは自分とって処女作である『路空会合』でしたが、最も長く向き合ってきた作品は間違いなくこの作品でした。
以前にも書いたと思いますが、『路空会合』、『七歴史』どちらも書こうとしたきっかけは月姫ファンディスク『歌月十夜』内の『夢十夜』の一つ『赤い鬼神』でした。
『路空会合』では『七夜の祖先にはどう言った人がいたのだろう?』そんな些細な疑問から七夜鳳明と言う骨格が生まれ、更に『凶夜』と言う肉付けが行われてそれは『精神遺産』に繋がりました。
一方、『七歴史』はどうか?
こちらは本文最後に書かれていた『僅かでも力が強ければ紅摩の首は落ちていた』ここから始まりました。
ではそのわずかな天秤が、もしも黄理に傾いていたとすればどう物語が推移したのか。
そこから『七歴史』との長い二人三脚が始まりました。
三章の後書きでも書きましたが一番最初の七歴史の構想では復活した紅摩との戦いが最後のそれとなり終章では志貴と『七夫人』が結ばれてハッピーエンドで終わる予定でした。
それが良くも悪くもここまで拡大したのは書くまでもない事ですが『Fate/Stay night』でした。
志貴と士郎を盟友にして(後にTYPE-MOONでの人気投票で二人の仲悪いと出ていた時には人知れず焦りました)そこからはどうするか試行錯誤の日々でした。
それこそ推敲してはボツにし修正しては自分でダメ出しをする、そんな日々でした。
例えば『六王権』との最終決戦では初期は『六王権』対志貴、『影』対士郎はそのままでしたが『六師』に関しては『七夫人』+エレイシアで戦うと言う今から思えばどれだけ無茶曝すんだと言いたくなるような構想もありました。
そんな事を考え推敲を重ねて行く内に、三章も終わり四章に突入しましたが、作品の展開上の都合があったとはいえ、原作を壊し過ぎたつけが出てきました。
白いレンことレイの事、志貴の『死神モード』の事もそうでしたが、そして最たるものはオーテンロッゼの扱いでしょう。
あの時は驚くくらいのバッシングが掲示板にあふれました。
ショックだったのもそうですが、今だから言えますが当時は批判、非難に対してあまり耐性を持ち合わせていませんでした。
それにキャラマテを持っていなかった、それもこの事態に拍車をかけたのだろうなと思います。
初めてと言っても良いほどの大量の批判・非難に当時は本気で苦しみました。
心も折れかけ、結局、あの状態で良いものも書ける筈がないと決断し半年近く書くのを止めました。
あの時にも書きましたが、一時は止めるべきだろう、そこまで考えました。
独り善がりな考えだったかもしれませんが、趣味で書いていたものになんでそこまで言われなきゃならないのか、自分には書く資格など無いのだろうと、本気で自暴自棄に陥っていました。
それでも崖っぷちで踏みとどまったのは読んで下さった方々の励ましでした。
折れかけた心を立ち直らせてくれた、この事には今でも感謝の思いで一杯です。
あれがなければ『七歴史』は未完のままでHPを閉鎖すらしたかも知れません。
そしてあの事態がが今現在私が二次創作に限らず作品を書くにあたってのスタンスを確立さるきっかけにもなりました。
すなわち『こんな愚作を楽しみにしてくれている人の為に書き続けよう』、そして『書くからには必ず完結させよう』。
このスタンスを確立出来た、それだけでもあの騒動は福となったと言えるかもしれません。
とは言え不要な批判、非難はやはり面白く感じなかったそれも事実です。
ですのであえて冒頭と四章頭にあのような警告文を載せて貰いました。
狭量な気もしましたが、不要な批判非難にかまけて作品の推敲を怠るそれも嫌でした。
ですのであえて警告文は続けましたし、苦情言いたい人の為に掲示板を三つ設置しました。
まあそれでも感想なのにそこにわざわざ苦情書くような人も時折出て参りましたが。
とまあ、まだまだ言いたい事もありますが、長々と本文でもないものに書いていくのもどうかと思いますのでこの辺で区切りとさせて頂きまして、これだけは言わせていただければ幸いです。
本当にありがとうございます。
この『七歴史』この作品が推敲し、試行錯誤を続け、右往左往しながらも完結にまでたどり着いたのはこんな愚作を読んで頂いた皆さんのおかげです。
再度お礼を言わせて下さい。ありがとうございます!
なお、今後についてですが、暫くは月一に更新速度を落としますが余話を中心にして書いていきます。
まだ、修業日記や夜艶話の志貴の初夜も途中ですし、余話のネタもいくつか残っていますのでそれをある程度消化したら新連載に関するアンケートを取るつもりでいます。
月姫やFateも良いのですがたまには別の作品なんかも良いかなと試行しています。
過度な期待はせずに気長に待ってもらえればうれしい限りです。
今後もよろしくお願いします。